日記:ずれる暦

2月が28日までの場合、3月とカレンダー上の数字の並びがほぼ同じなので面白いと思った。それにしても2月は短い。3日しか変わらないのに。でもなんなら1月も3月も短いので、2月特有の問題というよりは年度末に由来する慌ただしさなのかもしれない。師走からずっと走っているような感覚だ。

そういえば2月が28日までしかないのはなぜなんだ? 不思議とあまり疑問を抱いたことがなかった。理科の教科書の片隅とかに書いてあったりしたのだろうか。

一説によると、古代ローマの時代、ロムルス暦における月は、Martius(March)からDecemberまでの10ヶ月しかなかったのだけれど、その次に使われたヌマ暦では、DecemberのあとにIanuarius(January)とFebruarius(February)を足して、最後の月であるFebruariusの日数を年によって調整し、2年に1回の閏月と併用する形で運用していたらしい。それがユリウス暦になって閏月ではなく4年に1回の閏年による調整になったが、そのときに年のはじまりがIanuariusになったらしい。Februarius、つまり2月はもともと年の最後の月で、ここを調整することで暦のズレを修正していたようだ。

しかしなぜ年のはじめをずらしたんだ……? 軽く調べた範囲ではわからなかった。8を意味するOctを冠するOctoberが8月ではなく10月であるズレの存在は英語の授業で聞いた覚えがあったので知っていたが、それもなかっただろうに。

1年のはじまりがMartiusからIanuariusに変化した理由ははっきりしないともあった。何か理由はあったのだろうけれど、名称上の微妙なズレを抱えたまま現代まで暦が続いているのは面白い。今更変えるものでもないしな……定着してしまったがゆえになかなか変えられないものはよくある気がするけれど、しかし月の名前すらそうであるとは、なかなかスケールの大きい話だ。

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