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日記:これから知っていく輝き

『自分REST@RT』で泣きました。


バンナムフェス2ndのday2に参加していました。前回幕張に来たのは3週間前のシャニマス4thで、そのときはZOZOマリンスタジアムの横を通りながらもまさかここに来ることになるとは思っていなかった。チケットの一般販売がはじまるらしいという話を耳にして、「ちょっと挑戦してみて取れなかったら諦めよう」と軽い気持ちで臨んだ。以前シャニマスの何らかのライブで一般に挑んだときには為す術もなく敗北したから、チケットが取れる可能性は低いかなと思っていたが、なんと取れてしまったので現地に足を運ぶことにした。

しかしシャニマス以外は全くわからない。唯一わかりそうなのが『アイカツ!』だったが、自分が行けるのはday2で、アイカツシリーズの出演はday1なので、やっぱりほぼ何も知らない状態だ。少しぐらいは知っていたほうがよいだろうと、急いで予習をはじめた。とはいってもどうすればいいかわからないから、とりあえず『ラブライブ!サンシャイン!!』と『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』のアニメを見ることにした。でもできたのはそれくらいで、楽曲に合わせてペンライトを振れるように覚えるというところまではいかなかった。いくつか印象的だった楽曲はなんとなく頭に残っている程度の予習である。

だから現地に行くことが不安じゃないわけではなかった。それでも、昨日day1を配信で見ていたら、知らない曲でも体がリズムを刻み始めてテンションが上がっている自分がいて、多分大丈夫だろうと思った。選曲も、ライブ向けのノリやすい楽曲が多いように感じたので、知らないなりに楽しもうと思った。


結果、めちゃめちゃ楽しかった。開幕のシャイニーカラーズはもちろん(『スマイルシンフォニア』が聴けるなんて……)、ほかのアイドルやアーティストのステージもひたすらノっていた。思ったよりも自分は、こういう場所で聴く音楽が、そしてステージを観るのが好きなのかもしれない。あとは、周りの席の方々がとても頼もしかったので、その人たちに合わせてペンライトを振っていたらそれだけで楽しかった。周囲で楽しんでいる人たちがいて、その熱をダイレクトに受け取って、自分も熱くなっていくというのは、やはり現地の熱狂の渦にいてこそ感じられるものだと思う。知らないステージを見るときほど、その存在はありがたいように感じられた。楽しさを受容する外部装置。

「765プロオールスターズ」のステージになった。自分はアニメを見たり、アイドルマスターシリーズが15周年のタイミングで配信されたライブ映像を見たりしたことがあるくらいで、楽曲を聴き込んだことはなかった。それでも知っている『キラメキラリ』や、印象的だったので覚えていた『my song』が披露されたので、割と知っている楽曲が多くて嬉しかった。最後の『自分REST@RT』も同様に聴き覚えがあったのだけれど、どこで流れていたのかは思い出せない。それでもいい曲だということは知っている。そういう状態でペンライトを振っていた。

サビに入り、気づいたら涙が出ていた。ほかのライブで泣いてしまったことはない。熱心に追っているシャニマスのライブでも、目頭が熱くなることは何度もあったけれど、実際に涙を流すことはなかった。そんなに泣くほうではないので、中ないからといって感動していないわけではない。それでも、今日の自分がどうして涙を流しているのかよくわからなかった。

もしかしたら、そこに自分の知らない時間の積み重ねを感じたのかもしれない。ステージの最後を飾るに相応しいこの楽曲は、これまでも数々の思いを込められて披露されてきたのだろう。そこに投影された思いの重力が一気に流れ込んできたようで、その輝きが続く先に今目の前のステージがあるのだということを感じて、気付いたら泣いていた。我ながら勝手だと思う。その歴史を自分が歩いたわけでもないのに、感動だけ味わっているのだから。でもそのときはそんなことも考えている余裕がなかった。だから見えなくなる視界を拭って必死にペンライトを振っていた。


たくさんのステージがあった。そのほとんどを自分は知らない。そして、どのステージも好きになってしまって、もっと知りたくなってしまった。もっとこの楽しさを続けたい。自分が知らない輝きがあるということは恐ろしいことでもなんでもなくて、これから知っていく喜びがそれだけ存在しているということにほかならない。好きが増えてしまった。世界にはまだまだ知らない楽しさがあって、それを知りたいと思える限り、胸から希望の灯は消えない。だから、この熱を胸にして、きっと明日からも生きていけるのだと思った。

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