日記:反転現象

日々のさまざまなことを乗り越えて未来へと進んでいく。平日はあと1日だ……! 祝日があるとその週の労働日が減るのが嬉しい。この考え方は、自分が社会人になった頃はあまり見かけなかったし周囲で言っている人もいなかったのだが、最近聞くようになった気がする。


カレーが食べたかったので街を彷徨い歩く。しかし、ランチとディナーの狭間にある微妙な時間に出てきてしまったので、空いている店が少ない。しばらく歩いて見つけた、商業施設の地下にあるインドカレー店に入ると、先にレジで注文と会計を済ませるように促される。こういう形式は好きだ。後で会計する場合、店員さんの様子を見計らわなければならないときがある。場合によっては声を出して店員さんを呼ぶ必要があったり。コミュニケーションが苦手なので、そうした手続きが廃されているフローは好ましく思う。セルフレジとか大好き。

注文を済ませ、しばらく待つとバターチキンカレーが運ばれてきた。おいしい。諦めずお店を探した甲斐があった。しかし何かが足りない。水だ。水がない。卓上には水を入れたピッチャーがあるのだが、それを注ぐためのグラスがない。店内を見渡すと、空いている時間帯もあってホールに人がいない。困った。結局様子を見計らって声をかけると、「あーっ!」と声を上げてすぐさま氷の入った水を運んできてくれた。

こういう、トラブルがあって、それを解決してもらうことがあると、最初の困った感情が掻き消えて、どころか反転して相手のことを好ましく感じてしまう。めちゃめちゃ単純。僕はこれを「ラブコメで、最初は嫌なやつだったけど、あるとき良い一面を見せられると、そのギャップもあって相手のことが好きになってしまう現象」と呼んでいる。

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