日記:モニターの前で天を仰いだ日
今日の日記は
・「逃げるは恥だが役に立つ」を少し見た
・「THE IDOLM@STER SHINY COLORS 3rdLIVE TOUR PIECE ON PLANET / FUKUOKA」を見た
・映画「CUBE」を見た
の3本です。
近頃訪れたニュースの影響か、TVerで「逃げるは恥だが役に立つ」の無料配信が行われているらしい。今日の時点では1-6話と年始に放送されたSPが無料で配信されている。
それを受けて、知人より上映会を行わないかの提案があったので、朝10時からモニターの前に齧り付いていた。休日は惰眠の貪りをこよなく愛する私にとって、この時間は早起きにあたる。そして集まった知人も同様であった。
TVerで再生ボタンを同時に押して、リモートでの上映会が開始される。後から気づいたことだが、「逃げ恥」は現在Amazon Prime Videoで見放題の対象タイトルとして配信されている。なので、タイミングを合わせ同時に再生するといった手立てを取るまでもなく、Watch Partyを使えばよかった。しかしそんなことはつゆ知らず、間に挟まれる広告動画で盛り上がったりしながら(GMO証券のCMが流れてきたのだけれど、CMでも新垣結衣さんが出てきてテンションが上がるなど)、上映会は進行していった。
自分は今年の初めに「逃げ恥」をTVシリーズとSP合わせて視聴した。改めて振りかえってみると、二人の生活の始まりが恋から始まるのではなく、業務における承認から始まっている点が面白いなと思う。その承認はみくりさんという存在そのものに対する承認であり、そういう意味で精神的な面での関係性は1話の時点でかなり深まっているとも言える。
いわゆる恋物語の始まりは、相手あるいはお互いに対して反目する側面を抱えていて、関係性が進展していくにつれて当初の印象が反転していくことによるギャップで恋の動きを表現したりする。人間が誰しもそうであるように、平匡さんもみくりさんもうまく折り合いがつかない性格を抱えている。しかしそのことは物語の始まる1話においてお互いに問題視していないのだ。
それは家事代行の依頼主と被雇用者という関係性がもたらす物差しには含まれていないということでもあるのだけれど、とにかく平匡さんは家事のスキルの高さを、みくりさんは雇用主としての合理的な指針を、それぞれ相手に良い印象として抱くところから始まっている。
だからこそ、それ以降に連なる共同生活で、それ以外の面で衝突があったりするのだけれど、それは生活に根ざした現実的な課題である。その解決と、恋という関係性の変化が同時進行していくことがとても面白い。面白いし、人間的だなあと思ってしまう。異なる側面を同時に持ち合わせている。日常とはそういうものだと思うし、その複雑さを抱えながらなんとかして生きている。だからこそ、その課題を合理的なメソッドを打ち立てて納得のいく形で乗り越えていく平匡さんとみくりさんの姿に強く励まされるのだと思う。
6話まで見たところで、次の予定があったので離脱した。他の人はWatch Partyで最後(11話)まで見ていたようだ。
「THE IDOLM@STER SHINY COLORS 3rdLIVE TOUR PIECE ON PLANET / FUKUOKA」を配信で見ていた。シャニマスの3rdライブツアーは名古屋、東京に続いて3公演目で、今日と明日の福岡公演を持って終わりを迎える。
それぞれの公演で何度も見たはずの曲が、公演を経るごとに進化を遂げていて凄まじい。特に今回は前回から約1ヶ月の期間があったことで、その衝撃は大きく感じられた。同じ曲が繰り返されるからこそ、その表情や歌声、振り付け等の違いがはっきりとわかるというか。ライブを見るたびに、その進化を浴びせられただただ震えてしまう。
3rdライブではアイドルのソロ曲のステージもある。演者さんの方々の、アイドルに込める壮大な想いの凄まじさを毎度感じる。その想いは、自分が普段ゲームをプレイしてアイドルについて巡らせる思考とは比ぶべくもないほどの大きさで、それがステージの一挙手一投足やMCにおける言葉でひたすらに伝わってくる。そのとき自分の胸の内は感動と感謝で埋め尽くされる。
福岡公演では「SHHis」の出演が知らされていた。東京公演でもサプライズでの登場があったが、正式に登場するのは今日が初めてであった。OPの映像からSHHisの緑色が加わり、七色になったシャイニーカラーズが揃って「Spread the Wings!!」を歌唱するステージは、深い感動があった。2ndライブのDay2で発表され、ゲームでもシナリオが描かれてきたSHHisが、ついに公演の最初から283プロの一員としてステージに立っている。紫月杏朱彩さんも語っておられたことでもあるけれど、そのことがとても嬉しかった。
そしてSHHisのユニットとしての初ステージ、「OH MY GOD」が披露される。歌唱もダンスも激しい曲を圧倒的なパフォーマンスで魅せられていく。ゲームを通して見つめてきたにちかの姿を、美琴の姿を思い出す。彼女たちの姿をステージ上に見る。あらゆる想いを乗せて、SHHisのステージがいまそこにある。そして静寂を促すように指が口に当てられた瞬間、衝撃で心を打ち砕かれてしまった。思わず天を仰いだ。SHHisの耀きに魅せられてしまった。
シャニマスのライブで、ステージに何を見るのか。ゲームの中にあるアイドルたちの姿、そこに感じる彼女たちの想い、そしてそれをステージの上で演じる方々のパフォーマンス、そこに込められた圧倒的な想い、ステージの演出やカメラワークの技巧、制作運営陣の想い、応援する人々の感情。それら全てが一体になった想いの集積を見ている。たくさんの想いを知れば知るほど、ステージから受け取る感情もどんどん巨大化していく。
出演者の一人である和久井優さんが、「見ている人が応援してくれていると分かるから、安心して歌えた」と話していた。その応援の一部となれるように、これからも「アイドルマスター シャイニーカラーズ」を追いかけていきたいと思った。
明日も見るぞ!!
そのあと、Watch Partyで映画を見た。感情が揺さぶられすぎて忙しい1日だ……。通話を繋いで、30分くらいはシャニマスのライブの話を(一方的に)してしまった。自分の感情の昂りをただ聞いてもらってしまって、感謝してもしきれない。
見た映画は少し怖いやつ。自分一人ではアンテナにかからなかったであろう映画で、こうしたものを提示してもらえるのがとても楽しい。
以下、内容に触れる感想を少し。
立方体の部屋がいくつも繋がった空間に閉じ込められてしまう。そこからの脱出を目指していく姿が描かれている。最初に登場する男性はすぐに罠にかかって死んでしまう。その後、本番が始まるといったばかりに、数人が集まる部屋から物語は展開していく。
当初はリーダーシップを発揮し主人公といった風の警官の男なのだが、死の恐怖からか次第に高圧的な言動が目立つようになる。そして自身と意見が合わない医者の女性を、高所からわざと手を離して殺してしまう。その後、残りの3人によってキューブから落とされ、置いていかれてしまう。最初は少し頼り気のある人物が、どんどん狂気に染められて立場が反転していく様が恐ろしかった。
しかし警官の男は、残りの3人が脱出寸前のところで追いつき、うち学生と設計士の2人を刺してしまう。警官は残りの1人を手にかけようとしたところで、刺した設計士に阻まれ、移動するキューブの狭間で潰されてしまう。刺された2人はキューブの中で斃れ、残された1人だけが外へと歩いていく。
学生と設計士の2人は、警官の男が暴力を振るってきたという理由ではあるが、彼を陥れて置き去りにした。最後、刺されてしまったのは報いであると言ってしまうのは胸が苦しいけれど、因果応報が歪んで発露してしまった故の結果とも言えるかも知れない。それにしたって不条理ではあると思うけれど。
そもそもキューブという存在が不条理だ。脱出できるわけがない。ある程度脱出可能なように必要な人間を揃えていたのかも知れないけれど、それにしたって命を賭けたゲームに身を投じられることがあっていいはずもない。うまくチームワークを働かせて動いていれば全員脱出できたりしたのだろうか。例えば、冒頭に死んでしまったスキンヘッドの男がもし生きていたら、カリスマ的なリーダーシップを発揮して適材適所に人を動かし、衝突することなく脱出に導いていたのだとか。作中でも語られていたように「集められたことに意味がある」のだとしたら、誰一人死ぬことなく脱出するという未来があったのかも知れない。
それにしたって誰がどんな理由でこのキューブを作ったのか。金持ちの道楽なのか。カイジの鉄骨渡りではないけれど、金持ちはそんなことをして楽しいのだろうか?金でできる娯楽は全て経験してしまって、その結果としてデスゲームの主催に手を出してしまうのだろうか?その動機はわからないけれど、ただただ関わりたくないな……。
もしかしたら、命を賭けた脱出ゲームをやってみたくて、それを成し遂げられるメンバーとともにキューブの中に送り込まれたという狂気の享楽者がいたとかかもしれない。謎の構造物を作らせ、それを自分が解く楽しみのために自らその中に身を投じる。しかしそうしてキューブに入り込んだスキンヘッドの男はアクシデントのために死んでしまい、残された者だけで脱出を試みることになる。……なんにせよ、巻き込まれた方はたまったものではない。
日記、だいぶ長くなってしまったな……。
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