日記:ぼやけた記憶

シーズの「Fly and Fly」という楽曲がダウンロード販売におけるランキングで割と上位に来ているらしい。先日のアイマス合同ライブで披露された楽曲で、サブスク未解禁ということもあってかランキングが上がってきているみたいだ。自分もこの楽曲が好きなのでなんだか嬉しい。メジャーに行ったバンドを昔から好きだったんだぜと誇るような。まあこの曲は最初から人気だったけれど。

「Fly and Fly」がパフォーマンスとしてはじめて披露されたのは、2021年秋のオンラインライブイベントでのことだった。そこで歌とダンスの凄まじさに圧倒された自分は、ライブ後に先行ダウンロード配信された楽曲を購入してしばらくずっと聴いていた。いま「Fly and Fly」を購入して聴いている人の気持ちがよくわかる。自分も同じだったから。

そのときの日記を見てみたが、衝撃的すぎて記憶がなくなっていたので何も参考にならなかった。というか当時の自分は1曲ずつ感想を書いているのが偉すぎる。オンラインイベントでじっくり見れたというのもあるかもしれないが。現地に行くとだいたい記憶がない。ただ楽しかったという感覚だけが残る。感想を書いているのも、誰かが言及したことを頼りになんとかしてぼんやりとした記憶の輪郭の再生を試みているにすぎない。しかし記憶の解像度がぼやけているからこそ、そこに自分の好きな感覚を当てはめてしまえるとも言えて、だからこそ好ましい多幸感という感覚が残響のように心を暖めてくれるのかもしれない。そう思った。

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