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櫻木真乃さんのことを考えていた

櫻木真乃さんのG.R.A.D.編を読んで、彼女のことを理解しようと色々と読み返したり考えたりしていた。

アイドルとして歩き続ける彼女にとっての『変わること』とは、いったいなんなのだろうか?

※以下の内容は櫻木真乃さんのW.I.N.G.編、ファン感謝祭編、G.R.A.D.編、イベントシナリオ、プロデュースカードシナリオ等の内容を多分に含みます。ネタバレ注意です。












アイドルになる前の彼女は、自分を変えたいと思っていた。

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W.I.N.G.編 シーズン4クリア時

はじめ、アイドルになってみないかと言われた時、一度は断ってしまった。
アイドルになる自信がなかったから。

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W.I.N.G.編 「公園の歌声」より

それでも、彼女は踏み出した。
プロデューサーに見出されて、今までとは違う世界を見るために。
何かが変わるかもしれないと、勇気を出して、アイドルの世界に一歩踏み出した。


アイドルとして活動を始めた彼女は、やはり自信という問題に突き当たる。
それでも、プロデューサーや、同じユニットの灯織やめぐる、ファンの声に支えられて、自分の居場所を見つけていく。
プロデューサーが、アイドルとしての自分の力を信じてくれるから。
灯織やめぐるが、自分の存在を必要としてくれるから。
ファンが、自分から元気を貰えると応援してくれるから。
彼女は、みんなが信じる自分のことを、少しずつ信じることができるようになっていく。

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W.I.N.G.編 シーズン4クリア時

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ファン感謝祭編 本番前



一方で、彼女は自分がアイドルとして持っている輝きがなんであるのか、うまく掴めずにいた。

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Light up the illumination 「輝きのはじまり」より
イルミネーションスターズの中で、真乃だけがスカウトでアイドルになっている

灯織は努力に裏打ちされた凛々しさを備えている。
めぐるは溌剌とした自信を持っている。

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Catch the shiny tail 「思いがけない到着駅」より

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Catch the shiny tail 「彼女のキラメキ」より

比べて、自身には何があるのだろうか、と。

悩む彼女に対して、プロデューサーは「自分で自分の場所を見つけていってもらいたい」と答える。

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Catch the shiny tail 「私の場所」より

いつからか追いかけていた。ヒカリの先に手を伸ばしていた。
そうして真乃は、灯織とめぐるの隣という居場所を見つける。

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Catch the shiny tail 「あのね、あるの、悩み事」より

自分がここにいてもいいのかという問いに対する答えを、真乃はイルミネーションスターズという場所に改めて見出すことができた。



では、イルミネーションスターズという場所から切り離して考えた時、彼女はアイドルという存在とどう向き合うべきなのだろうか?

G.R.A.D.編では、個人での番組オーディションに挑むアイドルの姿が描かれている。そのため、W.I.N.G.編のような個人に照準を当てたストーリーラインとなっている。


真乃はG.R.A.D.への挑戦に意気込むあまり、性急な変化を求めてしまう。

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G.R.A.D.編 「足元、ぐるりとゆがんで」より
学校の友達とのすれ違いをきっかけに奮起する真乃

自分がアイドルでい続けるためには、頑張り続けなければならない。変わらなければならない。
そう思った真乃は、グルメ番組で台本にないような気の利いたことを言おうとするなど奮闘するもうまくいかず、プロデューサーやファンからの手紙からそのことを指摘されてしまう。

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G.R.A.D.編 「それでも……」より

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G.R.A.D.編 「とまる歩みに」より

アイドルになって変わることができた自分が、アイドルでい続けるための何か。それを真乃は同じく『変わること』だと思っていた。

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G.R.A.D.編 「とまる歩みに」より

不安だったのだと思う。
アイドルというステージに連れ出してもらった自分が、大切なものを見つけることができたその場所を奪われないように。
その場所からいつか外されてしまうのではないかという不安が、胸のどこかにあったのだと思う。
それはきっと、彼女の自信のなさから来るものだ。

プロデューサーは知っている。真乃がアイドルとしての大切な素質を持っていること。周囲を癒すことのできる貴重な才能。それを自然体に行えてしまう彼女の強さを。
でも真乃はそのことに自覚的ではない。それに気づかせてあげる必要がある。

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ファン感謝祭編 「あんを包むあったかい気持ち」より
プロデューサーが語る本人の魅力に実感がないと言う真乃

彼女がひとりでに、彼女を信じられるようにしてあげたい。
真乃が、自分のことを信じられる強さを。
プロデューサーは与えてやりたいと、ずっと思っているのだ。

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【ぐうぜんBOOKS】櫻木真乃 「想いが重なる瞬間」より

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【しじまに華ひととき】櫻木真乃 「あのときの願い」より

真乃は変わることがアイドルとして成長していくことだと思っている。でも、それで彼女が持つ長所がスポイルされてしまうことは避けなくてはならない。
真乃が自信のなさ故にそのことに気づけていないのなら、プロデューサーとして、彼女がアイドルとしてより輝くことのできる道に導く必要がある。
真乃がいちばん真乃らしく、楽しく進むことのできる道を。その姿がファンにとって最も元気付けられるものだから。
はじまりの公園で、プロデューサーが見た輝きのような、そんな姿を、届けるために。

彼女が彼女の自信を自分で見つけられるように、導いてあげなければならないのだ。



真乃はG.R.A.D.を通して『変わること』に向き合う。
アイドルとして、『変わること』がどう必要なのか。
そうして、確かに一歩進むことができた。

明確な答えはまだ手の中にはないかもしれない。
でもきっと、足掛かりのようなものを掴むことができたのだと思う。

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G.R.A.D.編 「空はつづく」より

ひとりだったかもしれない。でもひとりじゃない。
きっとG.R.A.D.を経た真乃は、彼女自信の道を、周りに支えられながら、歩いていけるのだろう。
その手助けをできるようにこれからも見守っていきたいと、切に思う。


P.S.
「GR@DATE WING」「G.R.A.D.」といった語句からシャニマス3年目のテーマは「変化」だと思っているんですけど、そこで『変わること』だけじゃないっていうシナリオを出してくるシャニマス凄すぎるという感情に駆動されて書き始めていたらいつの間にか自分が真乃を知るための文章になっていた


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