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入社1年目のミラノサローネ出展

大学を機にデザイン、という領域に身を投じてから、何色でも無かった人生が急に色鮮やかになった気がする。 大学2年次に、一番感性を信頼している友人から、とある企業がミラノサローネに出した作品を見せてもらった。音楽を、旅や団欒、その他いろんな文脈から再解釈した、なんとも人間味に溢れた楽器たち。当時は「バイエルを弾く、真面目なピアノを作る会社」という印象でしかなかったが、詩的で、ビジネスの匂いのしない作品群に、鮮烈な憧れを抱いた。 4年後。無理だと思って応募すらしていなかったその

    • 輪郭のぼやけたマグカップ

      取手のないマグカップは、それに対する圧倒的所有感をなくす。 直接コーヒーの冷め行く温度を感じたり。 青だけど慎ましい青。 光を浴びて初めて青くなるのが、自己完結しない植物のよう。 輪郭は白を吸収してぼやけ、存在は希釈される 遠い地の空気を纏って。

    入社1年目のミラノサローネ出展