オフ会で飲みに行った話

事の発端は「僕、もうすぐ北海道帰るんですよね」と、最近一緒にゲームしてるサーバーで話した事からだった。
そこから関東で集まれるメンバーでオフ会をしようという話になり、集まれるのが三十路手前のおっさん二人(僕含めて)と20歳の女子大生だけだった。
そして全員互いに顔も知らないのである。

そして賽は投げられた。
平日の月曜日、15時、秋葉原という気が狂っている集合日時で開催。
誰も顔を知らないから、お互いに予想して「今、後ろにいます。おそらく」とかメッセージを送り合って集まっていくメンバー。
会ってみたら、皆が通話で話す時と変わらなくて安心した。
運ばれてくる酒と肉寿司。
おっさんトークで盛り上がる会話。
そして北千住で二軒目へ。
また僕はビールを飲む。

これからの記憶は僕には無い。
そう、これ以上の記憶が無いのである。

カラオケの喫煙室でタバコ吸ってる最中に、ふと意識が戻った。
自分達の部屋は身体が憶えている。変な感覚だ。
部屋に戻るとなんか知らない男性が増えている、こわい。
一瞬ビビったけど、いつも通話しているメンバーだと思い出した。酒カスの記憶はいつも曖昧なのだ。

そこから何かを歌った記憶がある。
帰りに牛丼特盛を食べた記憶もある。

次の日、目が覚めると不思議と二日酔いは無い。
体も軽く、「昨日は途中で寝てしまったのだな。挨拶しとこうかな」と軽い気持ちでDiscordサーバーを開く。

女子大生にヘッドロックをキメられている僕の写真がDiscord上に上げられていた。

こうして、僕の記憶を取り戻す旅が始まった。

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