ブレーカー容量が足りているのに、ブレーカーが落ちてしまう理由
中学生の頃
川底を歩いてみようと
海パンに石を入れたら溺れて死にそうになりました
どうもヌノタケ電気です
本日はある床屋さんの話
そこは複合店舗になっており
隣は飲食店、二階は大家さんの住宅という間取りでした
ある一本の電話からこの事件は始まります
「いきなり停電しちゃってさ、お客さん、生乾きで帰ってもらったよ」
いや半端ねええ
伺ってみると確かにブレーカーは落ちていましたが
ドライヤーぐらいで落ちるものかと不思議でした
とりあえずブレーカー上げればよかったんじゃって思ったけど口には出さず
よくよく調べてみる二階と一階で電気は全て一つの盤から配電されていたんです
それを子メーター(電気の使用量が分かるやつ)で一店舗ずつ分けていたんですね
そしてメインのブレーカーは100Aが付いてました
でっか
もちろんドライヤー一つでは漏電でもしない限りトリップするわけないので
別の原因だろうかと探ると
昔コンビニを経営していた名残の100Aだったんですね
外に別で40Aの大元のブレーカー君を発見
床屋の店主も、大家さんもこのブレーカーを知らなかったわけで
復電できず、生乾きのお客様を帰らせる羽目になったという訳です
可哀そう( ;∀;)
でもブレーカーがトリップした原因は
漏電でも短絡でも無く
負荷の不均等による過電流によるものでした
負荷の不均等とは
だいたい今のご家庭なんかは単相三線式
通称単三ってやつで受電しています
線が三本で赤、白、黒です
赤白で100V、白黒で100V、赤黒で200Vが使えるという具合です
そしてこの店舗全体で40Aなのですが
この場合赤い電線に40A黒い電線にも40Aの電流を流すことができます
40Aと表示されているブレーカーであれば
最大合計80Aまで電流を流すことができます
しかし赤もしくは黒い電線どちらか一方に40A以上の電流が流れると
ブレーカーは落ちます
40A と表示されているブレーカーで赤い電線に40Aの電流が流れ
黒い電線に10Aだけ電流が流れているブレーカーがあるとします
この状態ではブレーカーは落ちてしまいます
表記40A なので最大80Aまで流せるブレーカーではありますが
合計値50Aでブレーカーが落ちてしまいます
この状態を不平衡の状態と言います今回の事例では
片相に負荷が偏った配線になっており
たまたま片相に電流が流れすぎてトリップしてしまったという訳です
聞けば最近隣の飲食店さんが入ってきて
改装工事をされたみたいで
その際の電気工事でいくらかの偏りがでてしまったのではないかと思われます
大家さんも生乾きのお客さんが増えてしまっては大変だという事で
一応契約も40Aから50Aに変更
また、配電盤も私が少し手を施し
それからはさらさらヘアーのお客さんが無事に帰れるようになったとのことです
人生も電気も
バランスが大事です
最後に
海パン石混入事件の後
海パンは石と共に川底に沈んでしまい
ノーパンで帰ったのはまた別のお話で
株式会社 布武電気計装
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代表取締役 布川 努【33】
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