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花は毎年必ず咲きます



別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます。





私の大好きな有川浩さんの作品、【植物図鑑】の一節にこんな文章が出てくる。もとは川端康成さんが遺した言葉だ。






この言葉と出会ったときの衝撃は忘れられない。それは稲妻のように、でも清風のように、花を見るたびに私の身体のナカでこの言葉が囁かれるのだ。これは呪いであり、想いだ。





ヒトの五感の中で嗅覚は特に記憶と結びつきやすいらしく、香りでモノを思い出させる事は少なくない。





けれどもそれ以上に、この言葉は脳裏にこびりついて離れない。それはまるで本棚の奥深くにある捨てられていない、大切だった人からの手紙のように。これは呪いであり、想い、なのだ。


花は毎年同じ時期に咲く。かと思えばふとした時に目に入ることもあり、視線を奪う。何気なく見ているはずの風景のなか、その花だけが色のついた世界になるのだ。




私は毎年この季節になるときっと思い出す。あなたとの再会も、大切な仲間とのはじまりとおわりも、期待に胸を躍らせる暑い日も、コスモスを見るたびにきっと思い出す。





コスモス





はじめましては、もう思い出せないほどに薄れる記憶の中、あなたはテレビの中で輝いていました。正直言うと良くも悪くも“みんなが好きな感じ”。そんなイメージ。


何よりも個性を必要とするあの場では、全員がライバルだった。先輩も後輩も頭1つ抜きん出るために乗り越える壁はあまりにも高く、そして分厚かった。その中であなたはいつも穏やかで、優しくて、謙虚で、努力家で。今と変わらず愛に溢れた人でした。





少しずつ姿が見れなくなって、周りにいた仲間たちも減っていって、まさかモザイクがかかるなんて思ってもいなかった。ああ、なんて残酷な世界だと、けれども私はあの世界に光を求めているわけで、結局私も残酷な世界を作り出している側なのだと、実感した。




再会は2021年1月30日、ミーハー心でチェックした101人のプロフィール。見覚えのある顔と名前、電車の中で思わず周りを見渡した。誰かと共有したい気持ちが溢れるのに周りは自分のスマホに夢中な他人達。

なんてことをしていたらすぐトレンド入りをしていたね。そりゃそうだ、と納得する。良くも悪くも“みんなが好きな感じ”。あの時、あの夏を知っているオタクは全員記憶にあるだろうから。とは言ってもあの頃の姿とあまりにも違う髪色。亜麻色のフワフワなイメージだったのに、映し出されているのはハイトーンヘアに1人だけ違う角度のアーティスト写真。ワクワクが止まらなかった。インスタのストーリーにはスクリーンショットと「お前なにしとんねん!!!」の文字。大変お言葉が悪く、失礼いたしました。


ここから私の大暑よりも、夜明けよりも、昼よりも、熱い5ヶ月間がはじまった。






例えば、「3人が楽しかったらよかった」と相手を思いやる心を常に忘れないところ。



自分が創った事で仲間に悔しい思いをさせて、それが悔しいと思っているところ。



「割と心配になってきた、、」と自分のためだけじゃなくて、人のために悩めるところ。


心技体オールAクラス、その名に相応しすぎるバランス力を持っているところ。




人からの愛情を受け涙が出るところ。最後の最後、絶対に泣かないところ。



何度も何度も言葉で、態度で、表情で、幸せを分けてくれる。イーって感じの笑顔が大好きです。ギュッと目をつぶって涙を堪え、力強い目を見せてくれるところが魅力的です。縁の下の力持ちで、みんなを支えたいと常々思っているだろう決意に憧れます。あなたが紡いだ言葉に刺激を受けます。迫力があり緻密に計算されたパフォーマンスに心が奪われます。




2021年6月13日、


僕たち一人一人が炎の火種となって、どんなに暗い場所でも照らせるような光や温かさを放っていける存在に。




田島将吾くん、あなたの言葉に魅力を感じ、救われた人が多く居ると思います。私もその1人です。




今、この世の中、暗く心細い、いつ光が見えるのか誰もわからず、漠然とした不安や葛藤の中生きている人が多いように思います。INIは必ず火種になれる、そう信じてファンをしています。あたたかで優しい人がたくさんいる。人を愛する力と、人から愛される力を持ち合わせている。支えたいと、自分は支えられているんだと、共有しあえる強さがある。優しさは強さです。



あなたがオンタクト評価で披露した【コスモス】

雨だって、必ずなにかのために降っている。見上げて見れば木漏れ日の中の雨はきっと光で満ちている。


“光がさすほうへ”

たじくんが一歩一歩噛み締めて歩いている姿を見ました。

“光のさすほうへ”

INIのBrighterにこの言葉が出てきたとき、私も一緒に歩んでもいいのかな、なんて思いました。



これは偶然じゃなくて、必然的な言葉だったのだと、ロマンティックなことを考えてみたり。田島くんがのこした軌跡だから。そしてこれから繋いでいく道標だから。





10月の誕生花はコスモスですね。


秋になって、少し風が冷たくなってきてふと見上げた先にある色とりどりのコスモスを見るたびにきっと田島くんを思い出します。あなたの青春であり、私の青春です。きっとこれは呪い、ではなく、想いです。




あなたの香りはわからないけど、あなたの花ならわかるのです。





2021年10月13日




田島将吾くん、お誕生日おめでとう。
いつも、幸せをありがとう。


23年の中で1番幸せな誕生日になることを願いつつ、来年以降INIのメンバーとその幸せを更新し続けられますように。かけがえのない人生、一生一緒、だもんね。



いつか田島くんを、INIを見るにはウン倍の双眼鏡(防振)使わないと見えへんやんけ!!ってなるくらいデッッッッッッカイ会場で、体いっぱいに作品を愛して、表現してくれて、ファンは思い切り愛を伝えられる世界になりますように、願いを込めて。







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