見出し画像

直近のクレーンゲームの確率機多すぎる

プライズ品でほしいものがあるため久しぶりにゲームセンターでクレーンゲームをプレイ、クレーンゲームは一時期やり込んだので心得はそれなりにある。もちろんクレーンゲームの機種まである程度把握しているし、三本爪は大体確率機なのも把握している。

ここで出てきた「確率機」、何それ?とおもうかもしれないので一応解説。通常(確率機ではない二本爪のタイプのものでなおかつ極端に古い見下ろし型ではないタイプ)のクレーンゲームではアームが下りてきて掴み、掴んだのちに移動して景品取り出し口の真上まで移動して離すもの。純粋なる技術で成立するため下手な人はいつまでやってもとれないということが起こる。握力の設定も可能で景品や店によって変更することも多い、直近では触るだけやなでるだけの設定も多い。

これに対して存在するものが確率機、大型筐体で三本爪のもの、プレイ中によく筐体自体がしゃべるタイプがそれ。三本爪なので簡単に取得できそうではあるが掴んで持ち上げるところで力が抜けてずるりと景品を落として取得できない。一見すると「掴み方が甘かったので落としてしまった、しっかり重心をつかめば掴めるはずだから次こそは取得できるはず」とプレイヤーに思わせてしまう。しかしここまでが確率機の挙動、実際の確率機は(予想であるが)以下のような理論により挙動を行う。

コインを投入してプレイ開始→プレイヤーがアーム移動→プレイヤーが下降ボタンを押す→下降停止ボタン(もしくはキャッチボタン)を押す(押さないと下降端で停止)→アームが景品をつかむ→(アームの握力設定次第)持ちあがる→規定プレイ回数に到達しているか判定→規定プレイ回数以下では持ち上げ中に握力低下により景品落下、規定プレイ回数超過の場合握力保持→景品取り出し口上部に移動してアームを開く

上記の挙動の根幹である景品取得については、景品取り出し口に景品が落下するとセンサーで検知される仕組みがあるのでこれが可能。また規定プレイ回数については店側の設定により景品価格と相談。実際プレイをしてみるとそのような挙動がよくみられ、設定次第ではかなり露骨な挙動が見られる。

確率機の走りとしては10年程度前からあったし、今時点でも本屋の店先にある三本爪でロッカーの鍵が入っているカプセルを取得するのもそれかと思われる。初期の頃の確率機の機種は動きがかなり早く、キャッチボタンを押すタイミング次第で何かあるのかと思われる要素を入れたことと、下降後のキャッチの握力はそれなりにあるため景品が軽いと爪の奥まで入るほど深くキャッチできてしまうこともある。これが厄介な問題でキャッチボタンのタイミング次第で取得できてしまうと思っている人もいる、プレイヤーからも好かれているため今時点でもプレイヤーがキャッチボタンを押すといういかにも技術が介入できそうな要素が(おそらくおかざり程度の機能として)存在している。とはいえ初期の確率機(大型筐体)ではアームの移動が速く、アーム自体を揺らすことができるので、景品を落下させたり飛ばしたりしてなんとか景品取り出し口に叩き込むこともできたし、それにより技術介入の余地も出ていた。一方直近の確率機はその移動速度がゆっくり目に設定されていることで、景品をつかんだ時に飛ばしたり、ひっぱりあげたときの速度で飛ばしたりもできなくなったので技術介入の余地を大きく減らしている。

しかし今時点でも難しいながら昔でも店からしたら意図しない方法での取得という、プレイヤーの技術介入の余地は幾分残っている。手足の隙間にアームをねじ込んだり、タグにツメを差し込む、壁に押し付けながら持ちあげて転がり入れる、ディスプレイ崩壊、何回かプレイして店員に交渉、ほぼ取れそうなところで放置された台を狙う、長時間待って規定プレイ数に到達しそうなところを狙う、などある。また大人の経済力を利用しての金で押し切る方法(ある意味これが一番真っ当なやり方であるが)もあるがゲームセンター目線からしたら一番助かるもの。これら技術介入もツメ先に滑り止めがついてないものや、ツメ自体が曲がっていないと介入の余地がだいぶ少なくなる。

確率機は複雑な挙動をするわけではないが当時は存在していなかった。当時は完全なる技術のみでのプレイと、店員が設定した握力次第では取得不可能な場合もあるし、簡単につかめることもある。もっとも簡単につかめてしまうならそれは設定ミスで、その設定ミスを見つければそれなりにクレーンゲームをやり込んでいる人からしたら配置してある景品全部を取得可能になる。特に大型景品では単価が高いため、そんな簡単にとらせるわけにはいかないという店側の事情も出てくる。それらを加味して突き詰めると今のゲームセンターのクレーンゲームの運用方法。

確率機:技術介入の余地を減らして、技術の低い子供にも平等にチャンスを与える。そして子供むけに設定優しくしてクレーンゲームをやり込んだ人に荒らされないため。

景品を1個づつ配置:景品同士での連携を防ぐ、乗り上げなどによる意図しない取得の機会を減らす。設定ミスを見つけた客による乱獲を防ぐ。

大型筐体:景品の巨大化、小さい筐体にそもそも入らない。巨大なアームが動くだけでも子供は大興奮。撮影しても画面映え十分。


以下独り言
クレーンゲームの景品がまだまだ小さいぬいぐるみで素材も安っぽかった頃は景品が山積みにされてすきなだけどうぞの形式であった、円形筐体で4分割されていたもの。そこから基本は2本爪としながら移動が横と奥行だけで移動量が増えたことと、子供むけに低身長でも全体が見渡せる設計に。ここら辺から箱物景品が出てくる、景品自体も横に広く並べるようにしたことでほしい景品にアクセスしやすく、景品を早くはけさせることで景品を早く入れ替えを狙う形式に。いくつかサービス台をいれることで不要景品をさっさと掃かせる。次に回転方向も制御できるクレーンゲームが出てきたが実はオペレーター泣かせだったらしい、回転方向もプレイヤーがいじれることで技術次第で配置対処も可能、ゲームセンターによっては回転ボタンを使えなくしての対処もしていたが、干渉物にあてることでずらすことが可能、しかし握力を低くすると取得不可能になる。思い出ではやたら箱物のフィギュアが多かった。そしていよいよ確率機が出始める、当時近くにあったゲームセンターでは設定が優良で確率機であることがわからなかったが調べて言ったら機種や確率機のワードにたどり着いた。同時にしばらくクレーンゲームとは疎遠になっていたためやり込み。さらに確率機も発展して、技術介入の余地が大きく減らされている今状況。

メディアでの扱い
時たまあるテレビ番組である芸能人のクレーンゲーム自慢で「ボクは箱物得意なんですよ!」と言っているが、握力は十分、配置斜めでもなくただ置いただけ、箱の横の隙間は大きく空きっぱなしと子供でも取れるような設定。クレーンゲーム系のアーム移動で奥行についての講釈は妥当ではあるが、テレビ番組にでているような握力設定と配置設定がそもそも存在していない。テレビ番組用の接待配置ではあるが、テレビを見てゲームセンターでプレイして「どうせクレーンゲームは取れないようになっている」と子供が思ってしまうことが心配、らき☆すたの作中のかがみも同じことを言っていた。とはいえyoutubeやらネット経由で知ることも多いから杞憂であればいいが。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?