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Sing

歌は好きだ。
いつからか覚えてないけど、内向的で声も小さかった僕は、音に乗せれば感情を解き放てると知って、それはそれは感動したし、思い切り声を出せた。

だからって、別に音楽で食っていこうとは頭の端まで思いつかなかったし、自分が楽しいだけで衆目を集めてまで聞いてもらうようなクオリティではないと、明確に自覚している。

ただ、それでも最近は、
人に歌を聞かせるのは気分がいい。

そう言うと上から目線の印象になってしまうけれど、「聴いてくれ」と言って聞かせるのだから、まぁ正確な表現だと思う。


最近はギターをポロポロ素人なりに鳴らせるので、自分のアカペラに伴奏がつくことで自信がブーストされている感じもある。


歌うことが怖くなってしまう時期があった。

100%の自信はないとは言え、今思えば人前で歌える自負ぐらいはあったのだろう。
大学で入ったアカペラサークルで先輩に「音痴!」と断言され衝撃を受けた。

実際、音痴ではあった。
1人でカラオケにいく勇気もなかった僕は、原曲をイヤホンで大音量で流しながらボーカルをなぞるように歌う癖があった。

聞こえた音を拾える耳はあるものの、アカペラで求められるのはハモり。ボーカルの3度上や3度下など、ざっくり言うと別の音だ。
正直先天的にハモりができる人はサークルに多かった。ピアノ、合唱など音楽的下地がある人も多かった。
そんな中に混ざってしまえば、1人お家カラオケヒーローなど最底辺だった。

結局、
ボイスパーカッションという別の活路を見つけた僕は、なんとかアカペラサークルを日陰者として生き抜くのだが、まぁそれは別の話。


ともかく、大学生の頃、僕は自分の歌唱に全くの自信をなくしていた。
失くした結果、唯一あった感情表現や熱量も減退し、実際下手になっていた気がする。


そんな僕は最近また歌うことが好きだ。

とある人に歌ってみたを誘われたのがきっかけだ。


とても恥ずかしくて、Twitterなんかでは言えないのだけど、
今朝、会社の朝会で弾き語りを披露するなどした。(無論、朝礼のような厳かな会ではなく、持ち回りで雑談をするようなライトな集まり)

アマチュアで活動している人でさえ、公の場で歌唱するのは躊躇う人も多いだろうに。

僕は、ステージに立つのが、好きらしい。


恥ずかしいし、緊張でいつもの半分ぐらいのクオリティに落ちてしまうし、散々だけど、
不思議な高揚感が身体に残っている。


ふと、どうして自分は配信者など続けていられるのだろうかと思うけど、
そういうこと、なのかもしれない。

下手くそとか、拙いとか、緊張するとか、
関係なく。

僕はステージ側の人間なのかも、しれないね。

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