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断言します、これは塩ではなく豊潤な海の旨みだと。

もし北海道の海の水で塩ラーメンを作ったら。ちょっと想像できない味だけど、羅臼昆布(らうすこんぶ)が採れる羅臼の海なら美味しいスープができるかもしれない。

この塩ラーメンは、レンゲですくったスープをひと口飲むたびに、そんな妄想が湧いてきます。

「塩ラーメンのスープは花咲ガニをまるごと煮込んで取ったダシで作ってるんです」という店長の言葉が何度も頭の中でリフレインする。

舌先で感じる味わいは、香ばしいカニのエキスと風味、そしてミネラルをたっぷり含んだ海の潮風の香り。

正直、札幌に住んでいたら、美味いラーメン店なんて、飽きるぐらいある。

だけど、すっきりとクリアな味わいながら、これほど尽きることのない豊潤な旨みのある塩ラーメンは、ちょっと記憶が無い。

そんなことを考えながら味わっていると、麺を食べる手間すら惜しく思えてきます。

いいんだろうか?

この塩ラーメンが790円で本当にいいんだろうか?

花咲ガニといえば、キロ当たり5000円から8000円はする高級ガニなのに。昔、一度だけ食べられた時、あまりの蟹味噌の美味さに絶句した、あのカニなのに。

「もっと値上げした方がいいんじゃないですか?」

そんな余計なひと言を店長に言いそうになる自分が怖い、怖すぎる。麺を頬張り、自分の口を封じよう。

ちなみに本職のラーメン屋さんは、他のラーメン店のスープをチェックする際は塩味を頼むらしい。この贅沢な塩ラーメン、一度、本職の人に食べさせたら、いったいどんな顔をするだろう?
そんな妄想も、考えずにはいられない。

とにかく、誰にでも教えてしまうには
あまりにも惜しい味。

味のわかる人にしか教えたくない。
この価値を理解できる人しか、伝えたくない。

食べ終えて、思いました。
こんな感想が浮かぶラーメンなんて、
いったい他にあっただろうか?と。

まずは自分だけで楽しもう。
心ゆくまで、何度でも、何杯でも。

#CRABGANG #店名の由来に旨さの秘密#味は味噌と塩のみ#醤油をあえて外すとは#この味知ったら塩が最高#北海道でトンコツ食ってる場合じゃない#お店の場所は秘密#本当に美味しいお店は教えない

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