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第1章 本屋のたのしみ (1) むかしから記憶をなくしやすい性質なのだけれど、折にふれて…
第1章 本屋のたのしみ (2) なぜ、何時間いても飽きないのだろうか。本が面白いからだ、と…
第1章 本屋のたのしみ (3) 本屋を一周することは、世界を一周することに似ている。 世界…
第1章 本屋のたのしみ (4) だから本や読書は、よく旅にたとえられる。一冊一冊の本にはそ…
第1章 本屋のたのしみ (5) もうひとつ、「本は人である」というたとえも、よくされる。本…
第1章 本屋のたのしみ (6) 人はどんなときに本屋に行くだろうか。 もちろん、時間さえ…
第1章 本屋のたのしみ (7) けれど本屋の魅力は、必ずしも目的の本が見つかることだけではない。 たとえば「芸術」のコーナーに行く。けれど「写真集」のところには、欲しいと思っていたような、月の満ち欠けを撮った写真集は見つからない。むしろ、以前に美術館で見て気になっていた、昔のパリを撮影した写真集が欲しくなる。迷いながらも、次は「理工学書」のコーナーに行く。「宇宙」と書かれた棚の前に行くと、欲しかったような写真集が何冊かあった。けれどすぐ横に、天体観測の入門書が置いて
第1章 本屋のたのしみ (8) そうした本屋のよろこびについて考えたとき、本屋は「大きいほ…
第1章 本屋のたのしみ (9) インターネットは便利だ。買う本が決まっていれば、ネットで探す…
第1章 本屋のたのしみ (10) 本屋について、このように魅力を挙げていくときりがない。本屋…
第1章 本屋のたのしみ (11) 本を買うとき、「面白い」か「面白くない」か、「役に立つ」か…
第1章 本屋のたのしみ (12) 本は、読めるぶんだけ買うという人もいる。読むためのものなの…
第1章 本屋のたのしみ (13) そういうふうに本を買っていると、自分の本棚にならぶ蔵書は、…
第1章 本屋のたのしみ (14) 一方、本屋の棚に入っている本は、早いスピードで入れ替わる。毎日のように来る客がいることもあって、まさに変化する世界を可視化するように、日々の品揃えを通じて、本屋はそのかたちを変えていく。 顕著なのは、新刊書店の平台だ。とくに雑誌や新書など刊行スピードの早い本は、編集者が「いま、出版する意味があるかどうか」を考えてつくっていることが多い。だから、新刊平台はおのずと、現在を切り取ったような表情になる。流行や社会情勢に、あるいは季節感も加わ