その本屋らしさには人が大きく関与している
第1章 本屋のたのしみ (16)
だから、その本屋らしさをつくっているのはほとんど、そこで働く人であるといえる。
もちろん、棚に並ぶ本を、ひとりの人間の完璧なコントロール下に管理することは、なかなかできない。どの本が売れるかは客次第であるから、同時に客によってつくられているともいえる。店という場所には、予想外の急な出来事がたくさん起こる。本は人によって能動的に発注されるものだけではない。新刊書店であればシステマティックに、古書店であれば誰かからのとして、受動的に入荷す