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【全文公開】これからの本屋読本

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『これからの本屋読本』(NHK出版)の本文を、すべて無料で公開します。現在、平日毎日ひとつずつ新しい記事を追加中です。ぜひコピペしてSNSやブログ等で引用したり、議論の土台にした…
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2018年11月の記事一覧

本好き、本屋好きという人たちの存在

第1章 本屋のたのしみ (10)  本屋について、このように魅力を挙げていくときりがない。本屋…

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本は読むまで分からない

第1章 本屋のたのしみ (11)  本を買うとき、「面白い」か「面白くない」か、「役に立つ」か…

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読み切れなくても買う

第1章 本屋のたのしみ (12)  本は、読めるぶんだけ買うという人もいる。読むためのものなの…

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本屋の客の、個人の蔵書

第1章 本屋のたのしみ (13)  そういうふうに本を買っていると、自分の本棚にならぶ蔵書は、…

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本屋の棚の変化は早い

第1章 本屋のたのしみ (14)  一方、本屋の棚に入っている本は、早いスピードで入れ替わる。…

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本屋は動的平衡が保たれている

第1章 本屋のたのしみ (15)  ところが不思議なもので、本が入れ替わっても、その本屋がその…

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その本屋らしさには人が大きく関与している

第1章 本屋のたのしみ (16)  だから、その本屋らしさをつくっているのはほとんど、そこで働く人であるといえる。  もちろん、棚に並ぶ本を、ひとりの人間の完璧なコントロール下に管理することは、なかなかできない。どの本が売れるかは客次第であるから、同時に客によってつくられているともいえる。店という場所には、予想外の急な出来事がたくさん起こる。本は人によって能動的に発注されるものだけではない。新刊書店であればシステマティックに、古書店であれば誰かからのとして、受動的に入荷す

遠くの本屋を訪ねる価値

第1章 本屋のたのしみ (17)  そう考えると、近所の本屋だけでなく、遠くの本屋にもわざわざ…

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書店と本屋

第1章 本屋のたのしみ (18)  ところで、本書では主に「本屋」と書いてきたが、多くの文章で…

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コードがついているものが本か

第2章 本は定義できない (1)  本とは何だろうか。ひとつの手掛かりとして「ISBN」と呼…

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出版流通に乗っているものが本か

第2章 本は定義できない (2)  日本の本の流通は、巨大な流通網としてひとつにつながってい…

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印刷されて製本された冊子

第2章 本は定義できない (3)  コードもついておらず、出版流通にも乗っていなくても、印刷…

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印刷も製本もない時代から

第2章 本は定義できない (4)  そもそも「本」と呼ばれるものは、いつからあるのだろう。 …

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電子書籍の普及とウェブサイトとの境目

第2章 本は定義できない (5)   一方の現代においては、いよいよ「電子書籍」や「電子雑誌」、「電子コミック」と呼ばれる本が、ふつうの人の日常に浸透し、定着しはじめているといえるだろう。  二〇一八年現在、個人の実感として、特定の本を検索したときに電子版が出版されている確率は以前よりだいぶ高くなったし、電子でしか出版されていない本が話題にのぼることも増えてきた。もはや本は電子でしか読まないという人も少なからずいて、話題書の電子版が出ていないと「電子版はまだか」とSNSで