#nf3Note 沢村賞の話から日本ハム・武田勝投手コーチ誕生の理由を邪推する

はい、お久しぶりです。
変に煽ってますがそんなに内容は濃くないです。
サクっとお読みください。
また、この文章は100%筆者の推測(邪推)でしかありませんので過度に信じないようにお願いします。

さて、10/21に2019年の沢村賞の選考が行われ、結果として2000年以来19年ぶりの「該当者なし」という結論に落ち着きました。

この会見の中で、沢村賞の選考委員長である堀内恒夫氏はこう述べています。

堀内恒夫委員長
「完投数や投球回が減ったのは、米国のシステムをそのまま日本に持ってきているのが原因」
「あちらは(レギュラーシーズンの)162試合を、日本より遅く始めて早く終わっている。それだけ連戦が多い。だから先発は100球で中4日じゃないと回らない。日本は100球で1週間空く。それはおかしいんじゃないかと私は感じている」
「米国(100球で中4日)は合理的なシステムだが、それをはき違えて導入していることに抵抗を持っている」

中6日でローテを回しているNPBが、中4日ローテのMLBの猿真似をして、100球で先発を交代させているのは過保護である、という主張です。
確かに一理ある話ではあるのですが、MLBが100球を目途としているのは中4日ということもあるでしょうが「100球を超えると肘に何らかの問題が起きる可能性があるから」と言う理由の方が大きいのではないかと思います。
ただ、「なぜ100球か」と言う部分の根拠は余り無いらしいですね。
かといって「中6日あるから100球以上投げても大丈夫か」という根拠もはっきりしないので、現状は
投手の肘の保護のためには100球目途で代えるべき
という考えが優勢であるように思います。
ただ、ダルビッシュ有投手は「中4日は絶対に短い。球数はほとんど関係ない。120球、140球投げさせてもらっても、中6日あれば靱帯の炎症もクリーンに取れます」と主張していますね。

前置きが長くなりましたが、現状は「100球目途で交代」が優勢であることを考えると、逆に言えば、より長いイニングを無理なく投げるためには、高校野球の投球数制限の問題が世間を賑わせていた時期に(あっという間に下火になりましたけど)議論に上がっていたことですが、「少ない投球数でイニングを稼ぐことができる」スキルというのも今後重要になってくるということが言えるのではないでしょうか(強引な繋ぎ)。

さて、ようやく本題に入るわけですが。
同じ10/21に北海道日本ハムファイターズが、OBで去年までBCリーグの石川ミリオンスターズの監督を務めていた武田勝氏の1軍投手コーチ就任を発表しました。木田優夫コーチとの2人体制になるようです。

往年の武田勝フリークなら、ここまでの文章で察せていると思いますが、
そう、武田勝と言えば
1イニング当たりの投球数(P/IP)が極端に少ない投手
として名を馳せたピッチャーでした。

参考として、
2005年以降に100イニング以上投げた投手のP/IPの少ない順TOP10
を以下に示します。

画像1

圧倒的勝さん…ッ!
なんとTOP10中5回が武田勝の記録なのです。
特に11勝を挙げた2012年は182 2/3回を投げながら総投球数は2489球
2019年に180 1/3回を投げた千賀滉大が3077球、セで最も多い投球回数を投げた大野雄大が177 2/3回で2718球であることを考えると圧倒的に少ない投球数であることがわかります。

日本ハムは今季、MLBでの戦術の1つであったオープナーを日本風にアレンジした「ショートスターター」という戦術を頻繁に使いました。残念ながら成績向上に繋がったかというと微妙と言わざるを得ませんが、有原航平以外に先発の目途が立たなかったファイターズがローテを回す苦肉の策としてシーズン通して起用が続きました。
ショートスターターは1試合に1~3回投球し、中2~4日で再度登板するようなサイクルを繰り返すわけで、当然1試合当たりの疲労を少なくしなくてはなりません。また、ショートスターターはリリーフへの負担も当然高くなります。
さらに、先述したとおり、先発は100球を目途に交代させるのがトレンドですから、ショートスターターで疲弊するリリーフ陣の負担を減らすためにも先発投手も100球前後で多くのイニングを投げる必要があるでしょう。

要するに、すべてに共通することは(強引にこじつけますが)
如何に少ない投球数で沢山のイニングを稼げるか
ということになるわけです。
つまり、現役時代「P/IPの鬼」であった武田勝氏はまさにこの技術を教えるのに最適な人材と言えるわけなのです。

と、そんなことを考えてのコーチ人事なのかはわかりませんが、最近のトレンドと武田勝という投手の特徴を鑑みて、そういうこともあり得るのかなと思い書いてみました。実際のところは誰か取材してくれるはず(丸投げ)。

実際のところ、今季の日本ハムのチームとしてのP/IPは16.3312球団最少ではあります。この数字がさらに来年減ることになるのか、個人的に注目してみていきたいと思います。

ネットの無署名記事のような内容を最後までお読み頂きありがとうございました。
それでは。

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