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「特撮」堂々巡りその3

さて、大人向けの特撮というか、SFやファンタジー、あと特撮ヒーロー的な作品まで網羅するとどうなのか。

1960年代
「時代活劇シリーズ 風」(1967)
「マコ!愛してるゥ」
「マイティジャック」(1968)

僅か3作品。
特にマイティジャックは所謂特撮を売りにした、円谷プロ制作の空中戦艦が戦う作品で、この作品の失敗が色々と。

さて

1980年代
「猿飛佐助」
「ピーマン白書」(1980)
「黄土の嵐」
「幻之介世直し帖」
「俺はご先祖さま」(1981)
「婦警さんは魔女」(1983)
「なぜか…ドラキュラ」(1984)
「もしも学校が…!?」(1985)
「現代怪奇サスペンス」(1986)
「現代恐怖サスペンス」
「ばら色の人生」(1987)

11作品。
明らかに多い、ちなみに必殺シリーズも16作品ある。
猿飛佐助や黄土の嵐は西遊記シリーズの流れで制作された特撮作品なのだが、実のところ他の作品はリアルタイム時には「特撮扱いされていない」。
俺はご先祖さまやもしも学校が…!?、ばら色の人生あたりは普通に面白いのに。
あと、現代怪奇サスペンスのシリーズはシリーズが増える毎に特撮的なエフェクトや特殊メイクなどが使われなくなったので、「現代神秘サスペンス」は外した。

平成以後、明らかに増えるゴールデンタイムのSFファンタジードラマを全て網羅できるわけはない。
とりあえず「平成大特撮 1989-2019」(洋泉社)から、チョイスした。
尚、「木曜の怪談」シリーズは児童向けドラマ扱いで外した。
深夜特撮も外した。
設定がSFでないレスキューものなども外した。

90年代
「世にも奇妙な物語」
「南くんの恋人」
「透明人間」
「イグアナの娘」など
23作品

00年代
「スカイハイ」
「西遊記」など
7作品

10-19春まで
「怪物くん」
「SPEC」
「勇者ヨシヒコと魔王の城」
「アシガール」など
15作品

明らかに増えている。
実は平成大特撮のリストは漏れが多く、私が見る限り
「ハルモニアこの愛の果て」(1998)
「君といた未来のために」
「天国に1番近い男」(1999)
「アルジャーノンに花束を」(2002)
「大奥」(2003)
「雨と夢のあとに」(2005)
「JIN ー仁ー」(2009)
などは入ってない。

この辺、絵柄としてSFらしくないから漏れたのかもしれないが、大奥は江戸時代に男性が死滅して女性が被支配階層になった「有り得ざる世界線の話」だし、仁も現代の医者がなんで江戸時代に…。
ひと昔まえなら、イイオトナが見るような話ではない。
要するにサブカル設定が市民権を得たのだ、得てしまったのだ。
もう、昭和の時代のようにオトナが漫画を読んで馬鹿にされる時代は去った。
しかしながらそれは、日に当たらないからお目こぼしされていた表現に厳しい目が向けられるということでもある。

兎に角ひとまずなによりすなわち、この辺の作品群が特撮の定義をややこしくしてはいる。
のであろうが、特撮ヲタでぷいぷい言わせている私にとっても俺はご先祖さまで問われた愛の在り方は未だに胸に突き刺さっており、ほかの特撮作品と同様に色褪せる事なく残っており、こういった作品についてものこしておかなければならないのではないか。

ちなみに必殺シリーズは90と00では一作品づつしか制作されていない。

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