猫の惑星

 在宅で人と会うことがめっきり減った昨今、皆さま如何お過ごしでしょうか?
 私は愛の矛先が猫に向いております。でも猫は飼っていないのでよそ様の猫です。よそ様というかネットの猫です。よそ様の猫でもついつい呼んでしまいます。「ねこちゃん」と。文字では表しにくいのですが、実際の声に出している感じで言うと「ネコチャン」に近いです。時には「ネコチャーン」「ねこチャン!」になったりします。もう呼ぶだけで恍惚としてしまいます。最近だともう猫じゃないものにも「ネコチャン!」と呼びたくなる錯乱状態でもありますが、ぎりぎりの理性で「ネコチャン」の言い方で呼んだりします。
 在宅が終わり出勤が当たり前に戻ったりしたら、通勤電車のサラリーマンに「サラリーマンチャン!」って呼んでしまわないか今から心配です。会社の上司に「ジョウシチャン!」とか。猫じゃないものを猫の様に可愛いがる効果は、猫が成せる業だと思います。ある意味、人の猫化です。
 話し変わって猿の惑星という映画がありましたが、その内容は猿がより知的に進化し文明発展し、やがて人間を凌駕する程に力をつけ人間と戦争状態になり、人間を支配するというものだったと記憶しています。そこに映されるのは人間と猿の支従関係の逆転による人間の焦りと苦悩でした。でもこれが猫の惑星だったらどうでしょう。人は猫の可愛さのあまり率先して猫の支配下にスライディング並みの勢いで滑り込んで、従の役割に徹してしまうでしょう。猫は苦労せず支配側になるのでたぶん進化することなく、猫ちゃんは猫ちゃんの可愛さのまま永遠に存在し続ける世界です。今と変わらない。もしかしたら既に私たちの世界は猫の惑星になっているとも言えるかかもしれません。
 猫ちゃん飼いたいなと日々悶々としているのでした。

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