![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/61191510/rectangle_large_type_2_27338396c7a2ae5325dcb5bfb56508ab.png?width=800)
この嘘がばれないうちにの感想
「コーヒーが冷めないうちに」の続編である。
今作も心温まる話が4遍。
人は誰しも心の奥に一つや二つ後悔を抱えているのではないだろうか。
人は一度くらい死にたいと思ったことがあるのではないだろうか。
自分が死ねばすべて終わる。
そんな風に感じていた幸雄だが、それは死んだ母を悲しませるということに気づいた。
自分が妻を殺したと感じ、警察官という仕事に自分を縛りつけた清。
自分が母を殺したと感じ、喫茶店に自分を縛りつけた数。
故人を悼むということは自分の幸せを許さないことではない。自分が幸せになってこそ、故人の生きた意味となるということを感じた。
個人的な話になるが、私も自分が父を殺したと感じたことがある。
死んですべてを終わらせたいと思ったことがある。
でも、死んですべてを終わらせることなんてできないんだと思った。
私が死ぬことを父は望んでいない。
生きてこそ、希望は消えないんだと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?