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介護施設!大きいことはいいことだ!

大規模のメリット

介護事業では、小規模を優遇する策が多くあります。例えばデイサービスセンターでは「大規模減算」という言葉があるくらいですから、小規模、地域密着型の方が単価が高い設計となっています。

また、ケア、サービスにおいても、小規模の方が「きめ細かい」と言われます。「家庭的」で「居心地が良い」と評価されます。

一方、大規模は「大雑把」で「集団介護」であり「一人ひとりを大事にしてくれない」と。しかも、施設も「“家庭”とはかけ離れている」と。

そうした意見は否定しません。確かに「その通りだ」と思うことも多くあります。しかし、大規模の方が単価が低いということは「大規模の方が社会保障費を抑制できる」ということではないでしょうか。

ここで「大規模」のメリットをあげてみましょう。

・設備を充実させられる
・活動の幅が広い
・売上に対して管理コスト、間接コストの割合が低い
・入所では、レンタブル比を高く設定できるため、利用料を安く設定できる
リーズナブルであるため、社会保障費を抑制できる
・入所では、夜勤人数が多く緊急時にカバーしあえる
・介護・医療スタッフ1人1人への心理的負担が小さい
・ゾーン・ユニットで分ければ、様々なニーズに対応できる
・ブランディングしやすいため、集客・採用に有利
・1人多役ではなく、1人1役で仕事を割り振れるため、雇用を生み出せる

都心部では、広い土地、テナントがなく、あったとしても開発するのに相当のコストがかかるため、大規模は適さないかもしれません。しかし、これから学校や幼稚園、保育園などが空き物件となっていくのであれば、そうした施設を再利用する手もあります。

これから社会保障費を抑制する上では「大規模化」は、とても大事な戦略なのです。

小さな顔を見せる

しかし、大規模だと前述のように「大雑把」「集団介護」などと揶揄される現状があります。この点を解決しなければ、ただの「効率化」であって、お年寄りにとって、日本の未来にとっては”理想”とは言えません。

その点で、皆さんにその解決策をご紹介します。

私がコンサルタントとして駆け出しの頃、介護サービスを専業とする前はホテル・旅館のコンサルタントをしていました。たった2年くらいでしたが、とても多くの学びがありました。

当時はバブル崩壊の影響で、大規模旅館が次々に倒産していました。職場旅行がなくなり、パッケージツアーの人数も小さくなったため、大きな宴会場を構えて運営している旅館は、大ダメージを受けたのです。

しかし、そんな中でも生き残った旅館が多々ありました。それは、その頃に増えていた「個人旅行者」に対して「小さな顔を見せる」ことができた宿でした。

この「小さな顔を見せる」という言葉。これは、当時の上司がクライアントに経営指導する際に、常に言っていたものでした。

「所帯は大きくても、お客様に対しては小さな宿と同じように対応しよう」
「お部屋ごとに担当をつけて、お名前で呼ぼう」
「お客様の好みを見つけて、徹底して対応しよう」
「再び来館していただいたら、お得意さんのようにサービスしよう」

大規模だからといって「大きな顔」をお客様に見せるのではなく、宿帳を部屋でとり、食事処を個室にして女将が挨拶にまわり、担当をつけて、お客様を名前で呼び、さも小さな宿のように「小さな顔」を見せることができた宿が生き残ったのでした。

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介護だってそれができるはずです。なぜなら、規模の大小に関わらず、人員基準は同じです。いずれの規模も、入所であれば入所者3人に1人配置しています。デイサービスであれば、利用者5人にスタッフが1人の体制です。

私は上記のような理由から「大規模施設派」です。たくさんの大規模施設開発をサポートしてきました。その際に「小さな顔を見せる」テクニックとして、以下のような経営指導をしています。

【チーム担当制の導入】
3〜5人のスタッフでチームをつくり、担当する利用者を決めて、以下のようなことを行います。
・アセスメント・モニタリング
・日常的変化の観察・記録・情報共有
・カンファレンス
・自立支援サポート
・特別なニーズ対応
・家族対応

ユニットケアなど、最初から小規模単位で運営できるところは、この必要がないかもしれませんが、ユニットケア以外でも、同じような発想で運営していくのです。

また、館内の設えもレイアウトや家具などを工夫して「小さな顔」を発揮するのです。

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