190904_なつのそーらー

何か買わずにはいられないエブリデイ

いつだって、何か買わなくちゃいけないものはないか、ソワソワしている。

常備させておきたい、朝のヨーグルトとソーセージ、パンはあったけな。
ボディソープは…うん、昨日買ったから大丈夫。
ああ、タンパク質系がなかったな。ぶたの細切れあたりを買っておこうか。

経済的に余裕があるわけではないのに、何か買うものを探している。

おやつは切らしたくない。買ってしまう。食べてしまう。
たった一口分のそれは静かに皮膚の下で蓄積され続けて、ぷにっとなり、ぽよっとなり、ぶよんとなりつつある。
お金もかかるし、魅力的な身体から遠ざかるだけ。そしてちょっぴり孤独になるのに、なぜかわたしはおやつを買って食べるのだ。

誰かに「こんなことできる?」とたずねられて「できますよ!」「やってみたいです!」と二つ返事をする。大抵わたしは気づいていない。

胸とみぞおちの境目あたり、ポロポロと残された消しゴムのカスのような何かの存在に、わたしは気づいていない。
その場が過ぎて、お手洗いに入って鏡をふと見たところで自分と目が合い、気がつく。
しかしそれはトイレに流せるものではない。

よく似ている。
いつも買うものを探しおやつを食べてしまうわたしと、
胸中に残された消しカスのようなものに気づかず二つ返事をするわたし。


この話のオチまではもうちょっと。今日もわたしはおやつを食べながら、消しカスのような何かをどうにかしようとチリトリとホウキで悪戦苦闘をしている。


この度は読んでくださって、ありがとうございます。 わたしの言葉がどこかにいるあなたへと届いていること、嬉しく思います。