2021.11.25〜26 長崎電気軌道②
旅行初日からなんたる僥倖。昼を過ぎても相変わらず天気はいい感じに青空だった。こんなチャンスを逃すまいと思うと、気がつけばランチも食わずに走り回ってしまう。オタクの悲しい性である。赤迫から駅前方向に戻りながら、撮影できそうな場所を探すことにした。
浦上車庫から大橋、平和公園のあたりは高架化されたJR長崎線と並行する区間である。大橋の歩道橋からは並行する2つの線路がちょうど見渡せた。当然新幹線開業によって姿を見せなくなる特急との絡みを期待するものだが、そうは行かず市電ソロプレイで終幕。その後は平和公園の電停から、影落ちしないギリギリの時間を狙って線路際の建物を強調する構図を狙ってみた。
盛岡バスターミナルが解体されたいま、長崎県営バスターミナルはレトロバスタとして全国的に有名である。味がある建物は画角に入れど、出入りするバスと絡まないのが少し残念だが、いつ解体されるやもわからない名建築バックを走る市電の姿は記録しておきたい。一方で駅の裏手に目を引くのがガスタンク。東京育ちの身としてはまっさきに南千住を思い出す光景だが、こちらもファインダーを覗くとうまく画角に収まってくれる。いずれも駅前の歩道橋からいただいた。
夕方はロープウェイで稲佐山に。夜景スポットとあって、平日日中の山頂は数人の客がいる程度。独り身の居心地が悪くなくてよかった。肝心の線路は、先ほどのバスターミナル前と、駅南の交差点、さらには大波止の橋の部分も見ることができた。とはいえ、夕方になりゲリラ雲が多数出現。坂の町長崎らしい構図は組むことができたものの、天気の面では少し悔しさの残る結果となった。
稲佐山を下りホテルに戻ろうとすると、宝町の電停から旧車が連なってくるところを見つけてしまった。構図を組む暇もないが、これはレアだと本能で理解。すぐにカメラを手にしてシャッターを切った。電停の柵が少し画角に入ってしまったが、これくらいはご愛嬌ということにしよう。