MARVEL SNAPカード考察「インビジブル・ウーマン」

MARVEL SNAPの個別カード考察2つ目は「インビジブル・ウーマン」。前回の「デアデビル」に続いて、情報の非対称性で有利を得るタイプのカードで、どちらも開発者のベン・ブロード氏が好きなカードで挙げていたもの。そして私もどちらも好みの能力ということで、取り上げる。

インビジブル・ウーマンの能力と基本仕様


インビジブル・ウーマンの基本性能
コスト:2
パワー:2
能力:永続 このロケーションにプレイされたカードは、ゲーム終了時まで公開されない

2コストカードの標準パワー(無能力の2コストカード基準)は3なので、能力のプラス効果の分だけパワーが1少なくなっている。スタッツも含めてデアデビルと共通するところが多い。

能力に関しては、デアデビルが本来知ることのできない情報を読み取るのに対して、インビジブル・ウーマンは本来知られるはずの情報を隠す能力。能力の説明が不十分で、この書き方だと相手も自分も対象のように見えるが、実際に能力の対象となるのは自分だけなので、相手がこのロケーションにプレイしたカードは公開される点には注意が必要。

デアデビルとのもう一つの大きな違いは、能力が永続カテゴリーに属していること。永続カードをバフするスペクトラの恩恵を受けられる一方、エンチャントレスによって能力を無効化される。ただし、インビジブル・ウーマンの後に置いて未公開状態のカードは、例え永続カードであったとしてもエンチャントレスの影響を回避できる。この仕様は重要で、未公開状態のカードは公開されるまで、相手の妨害の影響を回避できる。こちらのバフもかからないのでノヴァやスペクトラなどのバフがゲーム終了時まで隠したカードにはかけられないことは注意しよう。

エンチャントレスでインビジブル・ウーマンの能力は無効化されたが、隠していたクロウは影響を逃れている

インビジブル・ウーマンがロケーションを移動させられたり、能力を無効化された場合、次のカード公開タイミングにおいて隠していたカードが公開される。

インビジブル・ウーマンと相性の良いカードの考察

インビジブル・ウーマンは、こちらの手を隠すという性質上「何かが隠されている」という状況だけでも、相手に対して心理的・情報的に有利に立てるわけだが、いくつかの種類のカードは特にシナジーがある。

コンボ系カード

ウォンやオンスロート、オーディンのように他のカードと組み合わせて威力を発揮するカードは、準備段階で相手に露見するため有利な状況ができると相手に撤退されてしまう。コンボ系のカードを秘匿することで、最終ターンに一気にコンボを決めて勝利することができる。

デメリット持ちカード

マクシムスのように相手に有利な効果を持つ代わりに、強力な能力を持つカードはインビジブル・ウーマンで隠して、ゲーム終了後まで効果を発動しないようにすることで、実質的にデメリットなしで用いることができる。他に手札破棄系のカードなども該当し、破棄カードのさらに後ろにヘラを仕込むことで、ゲーム終了時に破棄→破棄カードを召喚のコンボまで決めることができる。

別ロケーションに影響を及ぼすカード

隠されているカードが横のロケーションにまで影響すると、相手の予想を外すことができることが多い。ミスター・ファンタスティックやクロウは隠しておくと、相手の状況判断を乱しやすいカードだ。

相手を破壊するカード

シャン・チーのような相手のカードを破壊するカードは、非常に強力だが公開順の影響を受け、先手後手の関係でこちらのシャン・チー公開後に相手の大きいカードをプレイされる状況がしばしば起きる。インビジブル・ウーマンに破壊カードを仕込むとゲーム終了後に相手のカードを破壊し逆転できる場合がある。

対策とまとめ

インビジブル・ウーマンの能力は、エンチャントレスで無効化できるが、エンチャントレスで無効化する対象としては、あまりおいしいターゲットとは言えない。むしろ、インビジブル・ウーマンとセットで用いられるコンボカードは公開時効果であることが多いため、インビジブル・ウーマンと同じロケーションにアダムを置いておくと、コンボを封じて勝てることが多い。

重要なのは、インビジブル・ウーマンで何を隠しているか予測することだ、他のロケーションにプレイされたカードから、公開時効果がメインか、永続効果がメインかなどのある程度の予測はできるので、それをもとにゲーム終了時に起きることで、ひっくり返される可能性があるかを見極めて戦おう。

インビジブル・ウーマンの強さは6T開始時にあらゆる可能性が捨てきれないことだ

逆にインビジブル・ウーマンを使う時は、自分の狙いを隠すことを意識することが重要だ。シナジーを意識しすぎた構成だと、狙いがバレやすくなるのでそのあたりのバランスがデッキ構築の肝となる。極端な話、インビジブル・ウーマンを含めた4枚しかゲーム中にプレイしなくても、ゲームに勝てるし、上図の永続シナジーが隠されているのか、公開時シナジーが隠されているのかわからないのがインビジブル・ウーマンの強いところだ。私は度胸がないのでなかなかできないが、インビジブル・ウーマンの後に2枚カードを隠して6ターン目にSNAPは、MARVEL SNAPで最もブラフで勝てる状況だと思う。自分が負けるカードを隠されたカードの裏に描いて撤退していく人は多いだろう。勇気のある方は、是非試してみて欲しい

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