2021年シーズンに向けて
2021年へ向けての整理
5000m 10人14"10 10000m10人29"10
これが日大の置かれているトラック目安の"実力"なのかなと考えます。
基本的には2020年に出したタイム、及び実践機会の喪失で走ってはいないもののそのタイムは出せるだろうと予想される選手(ex.小坂選手は今年5000を走っていませんが10000mの記録からベストの14"24を採用、ドゥング選手もトラック0の為昨年の記録を採用)また今年の記録結果からベストに近いだけの力はあるであろうと判断した選手(ex.八木選手は今年29"48を出している為ベストの29"40を採用)で計算
ただこれは、ドゥング選手、樋口選手、松岡選手、この3人に"引き上げてもらった"実質ハリボテに過ぎない記録です。中央値で見れば
5000mが14"15、10000mが29"35
今の日大の実質的な戦力は中央値で見たこの辺りが良いところでしょう。そしてこの数字が通用するのか、それとも否か、それはもう考えるまでもない筈。
通用しない。する訳がない。
このままでは小坂選手含めた4人が頑張った所でその後ろが付いて来ずに沈没する、2011予選会の再現です。特に距離が長くなればなるほど平均値と中央値がかけ離れていくのが致命的。
個々に見れば確かな収穫もありました。樋口選手の復調からの爆発、松岡選手の躍進、1年辛酸を舐め続けた小野、濱田選手の復活、疋田橋口選手のベースアップ、入学時ノーマークとも言える存在だった西村選手の成長
でも、それくらいなんです。各学年20人程、60名近くいる部員からプラスを掻き集めても10人にも満たない。チーム全体で見れば楽観視出来る要素なんて全く無い。秋以降の好調はあくまで個々の成長の範疇であり、チームとして何か変わったと言える程のものはまだ結果に現れていない。もしもそのように感じている選手がいるなら、それは勘違いか、もしくはただの思い上がりに過ぎない。その事をチーム全体で理解して、今現在乗れていない選手程、当事者として締め直さないと何も変わらない。
それがこの2020年を通してチームに突き付けられている現実だと考えます。
目指すべき場所へはどう辿り着くべきなのか
ですが、こんなふうにただ現状の厳しさを嘆くだけでは何の意味も無い。何も変わりはしない。目指す場所も当然ある筈。問題は"ならばどのようにして解決していくのか"この点を明確にする事。
これは当然チーム内で多くミーティング等を重ねているとは思いますが、その中で敢えて一案を提示してみたいと思います。
勿論、外向きの結果のみで判断するしかない素人の戯言です。本気でこうしろなどと偉そうな事を言う気は毛頭ないですし、それが正解かなんて分かる訳もない。ただ、何か選手達の参考になるような点が少しでもあれば、それ以上の事はないかなと。
1.根本的なスピード不足改善、春シーズン、関カレまでは5000m.もしくは1500mに割り切った強化策を
何をするにしても、ここをどうにかしない事には何も変わらないんじゃないかなと。現状、と言うよりもここ15年近く、日大が強豪から凋落する過程で全く歯止めがかからなかった、正に時代に逆行する弱点。武者監督政権の際もそこは変わっていませんでしたが、10000mを軸にしたスピード強化が形になりつつあったので、このまま行けば良いかなと思っていましたが、色んなものがすっ飛んでしまった現状、変な独自路線や過去の経験成功則を行くより、選手達のポテンシャルを信じて時代のトレンドに乗る強化策を徹底的(ここが大事、横を向いたりする人間がいたらいけない。どの道今の日大にここを強化せずに箱根で通用する可能性のあるスタミナランナーなんて小坂選手唯一人しかいない)に実行する方が遥かに勝算は高いのかなと。
具体的に言えば10人平均で見るなら13分台、それでもドゥング選手が一人で30秒近い貯金がある事を考えれば、中央値で見れば現在の橋口選手を少し上回るくらいになるか。そこに必ず辿り着く、そうチームとして徹底して過ごせれば、全日本の出場権含め、何かが変わるのではないかと思います
2.個人の高い目標に乗る事でチーム全体の意思統一を図ると言う戦い方。樋口選手にもう一度日の丸を
もう1つ、もしも本人がそこを目指す事を望むのなら、チームの力も、意識も、爆発的に高められる可能性のあるイベントが今年は控えています。そう、それは
ユニバーシアード
です。
当然新型コロナウイルスの影響でどうなるかは不透明ですが、少なくとも現状は開催予定ですし、学生ハーフはその選考レースにもなっています。
この舞台で樋口選手が各大学のランナーと勝負する中でユニバーシアード、引いては高校以来の日本代表を狙い、その目標を最終頂点に、それに付随、関わってくる選手全ての意識を高い位置で構築、無理ではなく自然な形で共有する、と言う事です。
ユニバーシアードと言う舞台を本気で目指すのなら、該当選手自身の取り組みは当たり前なのですが、当然練習を共にするパートナー、仲間も並の選手では勤まらない。まずは一番近くにいる同期の何人かが松岡選手を筆頭に必死に食らいついて強くなる、なんなら飛び越えたって良い、最上級生達も突き抜けていく後輩に、思いがあるなら付いていこうとスイッチが入る、そこから他の同期が、後輩が、どんどんと波及していき全体が底上がる。ビジネス用語で言うならばシャンパンタワーの法則に近い効果を、予選会で敗北した日大が求められる可能性がある、それだけの選手がいると言うのはともすれば大きなアドバンテージになるのではないかなと思います。
当然勝算が無い話でも無いと思います。立川ハーフまでは後たった10週間、69日しかない。その中で他校の有力選手はここから本格的な高負荷トレーニング再開までは1週間〜10日は当たり前にかかるでしょう。残りの日数の少なさを考えればこの時間はそのまま大きな優位性になる。その中でも、箱根と言う大目標からすぐに切り替わらない選手もいる。加えて悪コンディションにも強い(昨予選会、直前日体大)樋口選手の特性も踏まえれば、春先荒れる事もある立川であれば充分可能性はあるのかなと
これまで新興校の躍進、伝統校の復活には少なからず日の丸を背負うスーパーエースの存在、誕生が影響してきました
東国伊藤、神大鈴木、青学出岐、帝京高橋、早稲田竹澤(彼は飛び越えてオリンピックでしたが)数え始めれば覚醒前のチームからこれだけの選手達が日の丸を背負い、チームも呼応する様にその年の箱根、翌年の箱根には目覚めてきました(書籍によると国学院浦野選手も3位になる箱根の年のユニバを本気で狙ってたとか)これは決して偶然では無く、本気で代表を目指すと言う高い取り組みが、その他の選手達のこれまでの常識を覆す衝撃として伝播していった結果なのではないか?私はそう考えます。
何度も書きますが、これはあくまで選手が望むなら、と言うこと。元々得意である1500mでインカレを取りたい等の目標があるならそれ以上に優先するものなどありは無い
ですが、もしも実現するような事があれば、日大の大きな転換点になるかもしれない。そして、その可能性が真面目なものとしてある選手がいる事は幸運であり紛れもないチャンスである。それだけ記します。
2021年箱根駅伝を終えて
劇的過ぎる形で2021年の箱根は終わりました。ここからはシード校10校を除いて全ての大学が一線横ならびで2022年の箱根を目指してスタートです
小坂選手は良く頑張ったと思います。正直万全には見えなかった中で前を最後まで追い続けた。でも、来シーズン、ドゥング選手、樋口選手、松岡選手と並んで4本柱となるであろう選手ですら、復路の所謂繋ぎ区間(最近はそんな言葉もあってないようなものですが)で区間中位。これが現実です。
画面では分かりませんでしたが、声援を受ける選手を背中に屈辱の黄色パーカーで箱根路に立った日大選手達
今日から更に変わらないといけない。2度とこんな思いをしない為に。来年2022年1月2日大午前8時15分、大手町にピンクの襷を持ってくる為に
頑張れ。負けるな。力の限り
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