見出し画像

くくって、しぼって


和菓子屋さんの包み紙がかわいかった

このよくみる模様。

調べると「鹿の子絞り」とわかった。
鹿の子ってこれのことなんだ。

そして京鹿の子絞は京都の伝統工芸品でもあるそう。
くくり模様が子鹿の斑点に似ていることからだそう。

「絞り」もいとへん「糹」。
”搾る”もあるけれど、
織物をしぼるから「糹」なのか。

京鹿の子絞りは「絹織物」、そして絞る糸も「絹糸」や「綿糸」「麻糸」と
されている。

絞り染めの中で、主に鹿の子と言われるものは2種類あり、疋田絞(ひったしぼり)と一目絞(ひとめしぼり)があります。
これらの技法により非常に細かく精緻な柄が生まれ、括りによる独特の立体感は人気となっています。

https://shikinobi.com/kyou-shikanoko-shibori

絞りを入れることでくくられた部分は染色されず白いまま。
それが立体的にできあがる。

この絞りには50種類以上の技法があり、1人の職人が1つの技法を専門に従事しています

https://brand-japan.ne.jp/kyoukanokoshibori/

なんと50種類以上の技法。
そしてそれぞれに職人がいる。

総絞りでは1年半以上かかることもあり、他の染色に比べて完成までの期間がとても長いです

https://brand-japan.ne.jp/kyoukanokoshibori/

すべての絞りには1年半以上もかかるそう。

京鹿の子絞りは、極めて精緻な括りと絞り染めにより、独特の色合いやにじみ具合と柔らかく華やかさが特徴です

https://brand-japan.ne.jp/kyoukanokoshibori/

これが伝統工芸か。
独特の色合い、にじみ、柔らかさと華やかさを出すためにこだわり抜く。

織られた絹織物、そして染色、
さらに絞り。

糸が織られ、布になる。
絹織物は「はく」とされるそう。

布(帛)になっても色を出すために工夫がなされ
絞りという技法でより立体的な美しさを生み出してゆく。

人の生き方もまさに絞りからも学べる。
ともに織りなし、布をつくるように、
経糸、緯糸を織り上げる。

そして平面な布、白い布=帛
をさらに、ともに色を染めてゆく。
絞りを入れれば、色の差を生み出し、
立体的な美しさを表してゆく。

「精緻なくくり」と
「絞り染め」。

自分自身の中をとても細かくまとめてゆく(くくる)。
くくるは沖縄では心でもある。
ちむぐくるの「くくる」。
こころをくくり、
色を出すところ、もとの生地を残すところ、
ときに絞り出す。(広がったものを小さくする。)

自分の人生の独特の色合いを出し、
にじみ出すように、
柔らかさと華やかさを生み出してゆこう
と思った。

そんな話。

鹿の子絞りから広がるそんな話。

やっぱり「糸」の世界を広げるとおもしろい。


『糸』


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?