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【音作り】歪みって本当に難しい

ご無沙汰してます。

外出自粛でずっっっっっと家に居ますが
長いこと座ったり寝っ転がったりしていると
何もやる気が起きなくなりますよね。

ギターこそたくさん弾いていますが
他のやらなきゃいけないことが何もできていない...

さて、今回は最近の僕の音作りについてのお話。

White Asterの公開デモ音源用に
ギターの音を作り込んでいたのですが
ようやく自身でも納得のできるサウンドになってきました。

いつもは作り込んで一晩寝かせて翌日鳴らすと
「なんじゃこりゃ...」って

芸術全般そうですが
1日寝かせるのって大事です。
翌日の自分の心にすら響かない物って
誰の心にも響かない
と思うので。

ということでHelixの画面も見せながら
音作りについて詳しく解説していきます。

まずはどのような音なのか
こちらのサンプルをどうぞ↓

ギターは全て今回作ったパッチで録りました。
DAW側では一切処理を施していません。

スペアナで見るとこのような感じ↓

スクリーンショット 2020-05-02 1.05.04

スクリーンショット 2020-05-02 1.05.21

やや通常時のローミッドのピークが気になるのと
8kHz付近が乏しいようにも見えますが...

個人的に録り音としては
良いラインかなと思います。
DAWでどんな処理を加えれば良いか
割と明確なので。

ちなみに僕の周辺機材ですが

ギター: Ibanez RGDIM6FM
ピックアップ: Fishman Fluence Modern Humbacker
シールド: CANARE (LC-03, EC-03B)
ピック: Master 8 Japan (アクリル材のやつ)
エフェクター: LINE6 HELIX LT

歪みの音作りで迷ってる人は
ぜひ参考にしてみてください。
コンパクトエフェクターでもたぶん再現可能です。

早速ですが、プリセットの全貌がこちらです。

スクリーンショット 2020-05-01 14.45.23


Helix持ってない人が見ても意味不明かもしれませんが。

細かい数値も合わせて配列の一番目から見ていきましょう。

1. Input(ノイズゲート)

スクリーンショット 2020-05-01 14.57.01

Helixはインプットにノイズゲートがあるのでオンにしてます。

目的はPUノイズのカット。
不可聴のノイズもアンプに入ると嫌な成分の素なので徹底します。

音のダイナミクスを損ねない程度に浅めに
そしてディケイ長めでゆっくり閉じるように設定します。

これはメタル系のみならず
全ジャンルに使えるテクニックだと思います。
特にシングルPUのギターなんかはノイズ乗りやすいですし。

細か過ぎて伝わらないニュアンスを気にするよりノイズを気にした方が良い。

コンパクトならBOSSのNS-2がオススメです。
動作に4ケーブルメソッドが必須でやや面倒ですが
ディケイタイムを弄れるのが強みです。

2. 10 Band Graphic(グライコ)

スクリーンショット 2020-05-01 15.27.15

最前段には10バンドのグライコを挟んでいます。

目的はローのカットとハイミッドのブースト。

イコライジングってアンプ後に行う
イメージが強いと思います。
僕自身、最近までその先入観に捉われていました。

でもよくよく考えたら
アンプ実機に付いてる3バンドEQも
プリアンプのEQだから最前だよなって...

同じ処理をアンプの後ろでやると
凄く残念なことになるので
ぜひそれも試してみて欲しいです。
音が濁り過ぎて聴けたものじゃなくなります。

タイトルにも書きましたが
歪みって本当に難しいです。
こんな単純なことでも
気が付くのに7年近くかかりました。
独学も本当によろしくない。

基本的に強く効果を与えたい物は
アンプの前に置いた方が良い
です。
(ただし空間系やMod系は別)

あとグライコ使ってる理由ですが
パライコ使うと混乱するからです。
ミックスならまだしも
音作りでまで細かい帯域やQなんて弄らなくても...
って最近は悟り開いてます。

コンパクトならもちろんMXRのアレしかないですね。

3. Scream 808(ブースター)

スクリーンショット 2020-05-01 15.54.15

言わずもがな、メタルやるなら外せないやつです。

海外のメタル系専門のエンジニアがやってたセッティング丸パk...
参考にさせていただきました。

ゲイン0、Tone真ん中、レベルMAX

余計なことはせず
とにかくTS特有のチューブ感だけ出す。

配列に組んでるだけで
強くなった気分になれます。
最強のムードメーカーです。

コンパクトならIbanezの808の方が
テンション上がると思います。
MaxonやMiniも悪くないけど
大事なのはテンションが上がるかどうかです。

4. Noise Gate(ノイズゲート)

スクリーンショット 2020-05-01 16.08.22

またまた登場のノイズゲート君。
こちらはガッツリとかかるセッティングにしています。

ディケイは最短の10ms

スレッショルドは-50dBで
若干かかるのに余裕を出してあります。
これくらいならリードフレーズの時でも不自然に減衰しないからです。

個人的にはリード時は
-55dBくらいがベストですが
ここまで浅くすると刻みの歯切れが悪くなりました。

スナップショット機能で数値弄れば良いのですが
とにかく面倒臭がりなので...

アンプの前に置いてるのは
こちらの方が掛かりが綺麗だからです。
歪みはアンプで作ってるのですけどね。
この辺の仕組みは僕もよくわかりません。

5. ANGL Meteor(アンプ)

スクリーンショット 2020-05-01 16.24.02

音作りの柱になるアンプブロックです。

ENGLのPowerballのモデリングを使っています。
(Helixの5150のモデリングかなり微妙なんで...)

HelixであればフリードマンやPRSのモデリングもかなり良い感じです。
実機が高価すぎて滅多に弾けないやつらですね。

それ以外のデバイスなら
拘りが無ければ5150が一番無難かと。
PeaveyじゃなくてもEVHの5150Ⅲもオススメです。

ぶっちゃけMESA、ENGL、Orangeの歪みって
音は良いけど扱いづらさが半端じゃ無いので
マーシャル系がオススメです。

マーシャル系は変に手加えなくても
綺麗にハイミッドが出ます。
ローミッドが渋滞しないので音も濁りづらい。
超低音も気持ちいい。

とまぁ長々と余談を書きましたが...

アンプブロックは音作りの柱と書きながらも
数値は全く弄っていません。
あくまで音のキャラ付けとして考えています。

そもそもモデリングの場合
初期値はメーカー側が一番そのアンプっぽい
と考えている音の状態だと勝手に思っているので。

コンパクト派の人はメイン歪みに相当する
と考えてもらって結構です。
MooerのマイクロプリアンプやMXRの5150 ODが個人的にオススメです。

ちなみに僕はコンパクト時代は
EMMAのReezaを使っていました。
マーシャル系で元気いっぱいの良い歪みです。
困るレベルでノイズがうるさいのが難点ですが。


この後はピッチ系(紫)とディレイ(緑)の
ブロックを挟んでいますが、説明は省略します。
今回はあくまで基本サウンドの部分のみ紹介します。

6. キャビ

スクリーンショット 2020-05-01 17.09.07

ここも音作りではかなり重要です。

以前はIRを使っていましたが辞めました。
理由は中途半端な音に感じたから。

IR使った方が良い音になるって言われますが
気分的な問題じゃないかなぁって思います。

そもそもHelixのキャビシミュは種類豊富で
マイキングもできるので
IRに頼らなくてもかなり追い込めます。

いろいろ試した結果、僕はこの2つが好みでした。
キャビはデュアルで使うのがオススメです。
2種類の音が混ざるので音が厚くなります。

マイキングもいろいろやろうと思いましたが
そんなことしなくても初期値で良い感じでした。

Vintage 30はジャキパリ系なので409
コーンのセンターから少し遠め。
Greenback 25はローミッド強めなのでSM57
コーンのセンターに近め。

僕は圧倒的セレッション派なので
公式IRを使うのも良いかもですね。

音作りでキャビが一番沼なので
迷い過ぎないのが一番。

7. Cali Q Graphic(グライコ)

スクリーンショット 2020-05-01 17.32.24

仕上げは5バンドのグライコ

MESAのMarkシリーズのグライコをモデリングしたものです。

これを使う発想は
自分で思い付いた訳ではないですが
帯域設定も独特でこれは良いと思い採用しました。

上でも書きましたが
ポストでEQをかけると音が濁ります。
それを逆手に取って音圧に変える目的でこれを挟んでいます。

これをオフにすると音はスッキリしていますが
音圧面で物足りなさを感じます。

数値はドンシャリに設定してミドルが膨れ過ぎるのを防いでいます。

8. さいごに

余談も挟んでいたらかなり長くなりましたが
以上が現在の僕の基本的な音作りになります。

以前に比べたらかなりシンプルになりました。

DTMでもそうですが
変に処理し過ぎるとそれだけ原音が劣化するので
やり過ぎないことが大事ですね。

音の好みも人それぞれですが
気に入った方はぜひ真似してみてください。

てか、HelixかPOD Go買いましょう。

さて、レコーディングがんばるぞ〜



ここまで閲覧してくださった方へ

最後まで読んでいただきありがとうございます!
これからも更新していこうと思いますので、
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