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最近のセキュリティベンダー【追記】

皆さんこんにちは
若者に色々役に立つ情報をたまに呟いているおじさんです。

このところ仕事で、新しいミッションがやって来まして、新しい製品のリサーチを始めたのですが、ベンダー(メーカー)のホームページを漁るのですが、技術資料が全然なくて、何とかのアワード(賞)を取りましたとか、ガートナーのMQでリーダポジションですとか、〇〇対策はうちの製品にお任せ的なポジショントークネタしか見つからず、製品の深い内容が記載されたドキュメントが見つからない事件に遭遇しました。もちろんホワイトペーパーが用意されているベンダーもありますが、初めてその製品を知りたいエンジニアに刺さるドキュメントが極端に少ない気がします。ホワイトペーパーは、どちらかというとその製品の基本を理解した上で掘り下げた資料であると思うので、テクニカルドキュメントが少ないベンダーは技術力が本当にあるのかどうか疑わしく思います。特にAIの業界は機械学習や深層学習などの、数学の分野の中でも、統計解析に関する知識が使われるため、どんなに頑張ったところで、万人に分かりやすい説明などは到底不可能なのだと思います。そこからくるのは、製品の概念的な特徴をキャッチーな言葉に置き換えるというマーケティング手法に落ち着いてしまいます。

これを悪いことだとは言いませんが、僕のように技術情報を追いかけてホームページを漁っている人に対しては、このようなマーケティングメッセージは薄っぺらく感じてしまい、モチベーションを著しく低下させます。仕事なので調査と学習は継続していますが、この辺はChat-GPTさんにお願いして、要約してもらいたい感じです。僕も元々勤務していたセキュリティベンダーの日本法人ですが、最近はどうなっているんでしょうか。僕がいた当時も本社で作ったホワイトペーパーをGoogle翻訳して日本人のSEがレビューしたらHPにアップする。自分で独自の資料を作ろうとしても会社のブログにアップしたり、イベントで発表資料に使うだけで、公式のホワイトペーパーにならない場合が殆どで、ローカル言語での情報発信は結局本社のホワイトペーパーに頼る形になります。本社側がテクニカルドキュメントの制作を続けているうちはいいのですが、英語版のドキュメント政策自体をやめてしまう、日本語化をやめてしまうと途端にペラペラのホームページになってしまいます。この辺を昔の日本の販売パートナーは独自のコンテンツをパートナーのHPに公開することで、ベンダーページを見なくても製品の情報を仕入れることができました。しかし、現在はベンダーの日本支社と共に、日本語のHPも出来上がり、更にGoogleなどでプロモーションを行うことでベンダーのHPが検索上位に表示される状態になってしまうと、折角技術者向けの良い情報を公開している販売パートナーのHPがどんどん埋もれていってしまいます。

現在、Webマーケティングが全盛になり、技術情報がどんどん分かりにくくなっています。日本で商売をしたい外資系のセキュリティベンダーの会社は、是非この情報が埋もれている状況を把握して、適切な情報提供をしてほしいと思います。価格ドットコムのような口コミポータルも良いですが、ベンダーとして是非色々な情報発信を頑張ってほしいと思います。最低限英語だけでもいいので、テクニカルな内容でエントリーレベルから上級レベルまでを網羅する技術情報の提供を望みます。

【追記】
色々な製品を触ってみて少し視野が広がったので追記
各ベンダーが情報を出さないのではなく、製品の管理コンソールがクラウド化されたことによって、Webコンソール上でマニュアルを閲覧できるようにしているベンダーが多く、よくあるメーカーサポートページからは、オンラインマニュアルが消えたのかもしれないと思いました。これだと競合他社が製品を購入するまでマニュアルを見ることはできませんし、最近は競合以外にもっと重要な不正なハッカー集団のリサーチも制限することができる2つの意味からも、以前のように無制限でマニュアルを公開するのをやめたのかもしれませんね。なんとも悩ましい時代になりましたね。

本日のサムネはAdobe FireflyのAI生成で「Cyberpunk bear in the space」


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