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論理思考の前提知識について学ぶ

▼前回の記事

 今回は、そもそも「論理思考」とはどのような思考を指しているのか、論理思考が満たすべき条件について学んでいきたいと思います!


論理思考には、具体的な事実(ファクト)による根拠が必要

 ここでは、「フィットネスクラブの会費」を例に考えていきます。
例えば、「日本のフィットネスクラブの会費は高すぎる!」という文章だけでは、単なる「個人的な感想」です。

この文章が論理的であると認められるために、この文章を正しいとする「根拠」が必要になります。
仮に「日本の会費は平均〇〇〇〇円、アメリカの平均は△△△△円」という具体的な情報・事実を、根拠として一緒に示すことが出来れば、論理的な意見に近づきます。

 論理思考は、「具体的な事実(ファクト)によって、自分の意見の妥当性を補強できている」という条件を満たす必要がある。
※ファクト・・・導いた意見を補強する根拠や事実

東大ケーススタディ研究会 伝説の「論理思考」講座より

より良いファクトは、より「具体的」である

 ファクトは具体的であればあるほど、より論理的になります。
例えばフィットネスクラブの場合、「フィットネスクラブ機器だけの小型店」よりも、「プールも併設した大型店」の方が、会費が高い傾向にあります。
 つまり、大型店の構成比が高い国の場合、会費の平均値も高くなります。そのため、単純な平均だけでなく、「店舗サイズ別の平均」「店舗別の会費一覧」などの、より具体的なファクトを示す方が、より論理的であるといえます。

「論理的でない思考」の特徴は?

  • ファクトとして示しているものが、ファクトではない

  • ファクトの具体性が乏しい

  • ファクトを示す範囲が狭い(ファクトが少ない)

 上記の項目に当てはまるものは、あまり論理的であるとは言えません。

例えば、「ファクトを示す範囲が狭い」という項目について、先ほどの「フィットネスクラブの会費」のように、日本とアメリカの会費の平均を単純に比較しても、論理力は低いです。「店舗のサイズ」「設備の多様性」の視点も考慮したほうが、より論理的であると言えます。

 このように、論理思考では、多様な視点から検討を行い、より多くのファクトを提示する必要があります。
一方で、自分では論理的であると思っていても、他人から見たときに論理的ではない点にも注意が必要です。

「具体的」なファクトを、「広く」示すことが重要

 示したファクトが「具体的(深い)」「多様(広い)」という2つの条件を満たすほど、より論理的といえます。

 ところで、論理思考とはどのような場面で必要になるのでしょうか?
多くの場合は、何かしらの「問題解決」をする際に必要になることが多いです。特に、自分で考えた内容を他者に説明し、納得をしてもらう必要がある場合などに必要性が高くなります。

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