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Creepy Nuts ONE MAN TOUR「アンサンブル・プレイ」ライブ感想を今さら

HIP HOPという音楽のジャンルを知ったのはCreepy Nutsがきっかけだった。今までなんかノリノリの音楽があるな~いいな~ぐらいにしか思っていなかったが、その音楽はHIP HOPと呼ばれているらしい。波に揺られるかのようなフロウ、バチっとハマる韻、ノリノリになれると同時に心地いい。この音楽のことを私は一気に好きになった。

そして、Creepy Nutsのことも、大好きになった。

好きになったのが確か2019年ぐらいのことだから、そこから約3年経ってしまった。経って、ようやく彼らのライブに参戦できた。場所はさいたまスーパーアリーナ。今までで一番大きな会場だ。私は、記念すべき場所に立ち会った。

ライブは何度も何度も参加しているのだけど、アーティストが変われば客層や雰囲気はガラッと変わる。Creepy Nutsは比較的若い男女が多い印象だった。私のように女性一人で参加している人もいれば、大学生ぐらいの男子たちが複数人で参加していたりもする。ライブTシャツを身にまとったり、タオルを首からかけていたり、各々楽しむ準備は万端といったところだ。

ここにいる人たちで、小さな会場から追いかけている人たちってどれぐらいいるんだろう。そんな中たどり着いたさいたまスーパーアリーナは感慨深いだろうな、と思いを馳せた。会場が暗くなる。ステージが始まる。

一言でいうと、熱かった。激熱。Rさんの歌声も最高だったし、松永さんのDJテクもこれでもかというぐらいに爆発していた。観客も声は出せずとも大盛り上がりで、体いっぱい使って手を振っていた。力いっぱい拍手をしていた。
HIPHOPの面白いところって、即興ができるところだと思う。あんなにアレンジを(多分即興で)加えるなんて見たことない。きっと二度と同じ公演はない。ああ、他の会場も通えばよかった。

セットリストも一つの物語のようにつながっていて、「俺たちが主演だ」と言わんばかりだった。「助演男優賞」歌って、「スポットライト」に流れ着くんの、天才なんか?「俺たちはエピソードやバックボーンがないから、テクニックをひたすら磨いてきた、磨いて磨いてこれ以上体に刻めないくらいテクニック手に入れた」という内容のMCはさんで「耳なし芳一style」歌うの、天才なんか?何度か腰が砕けそうになった。あと「友人A」から「フロント9番」は泣くんよ。

MCも当然のごとく面白くて、ラジオやっとんのかなと思ってしまった。松永さんが休憩時間にしれっとお手洗い行くの笑ってしまった。まんまラジオやん。

いよいよラストに差し掛かった時、Rさんは言った。
「明日から頑張れなんて言いません。俺は無責任にさぼれって言います
だって、言われなくてもやる時はやる人たちでしょ?」
こう言われた瞬間、肩の力がふっと抜けた。事実その日は木曜日で、翌日もまだまだ仕事は残っている。ああ、明日も頑張んなきゃって思ってた。けど、頑張んなきゃって思わなくとも、私頑張ってるもん。
その後の「ばかまじめ」がなんて染みることか。わし、ばかまじめに頑張っとるわ。「馬鹿真面目な僕らに幸あれ」

ラストが「のびしろ」。「ばかまじめ」で変に入った力を抜いてくれた後は、ドンっと背中を押してくれる。まだまだ俺ら、のびしろあるで?ってRさんが言ってくれているみたいだった。頑張りすぎんでいい。けど、多分もうちょっと頑張れば伸びるで。あともうちょいや。

終演後にエナジードリンクの「ZONE」をいただいて、あ、物理的にも励ましてくれてるやん、って思った。がんばろーーー。そんで、またCreepy Nutsのライブ行ったんねん。

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