2024/03/25(ラン活終わりました)
恐れ慄いていた、ラン活。
1日で終わりました(は?)
保活の次はラン活かよ。次はどんな活動があるんですか。
ラン活を端的に説明出来ている文章を引っ張ってこようと思ってググったら「流行のラン活とは?」みたいな記事が出てきて乾いた笑いが出てしもた。
流行ってんの?ラン活は。流行り廃りがあるんですか?ラン活には。
否が応でも買わねばならん必需品に対して無駄に煽るんじゃ無いわよ。
といった具合に、基本的にマスに対して反発しがちな万年反抗期の中年。なんですけど。
私、革製品が好きなんですよね。好きなんですよ、革製品。
あとランドセルという存在も割と好きなので、ラン活に対しては比較的柔和な態度を取ることができました(?)
Instagramを巡回しているとランドセルのプロモーションには度々巡り合うんですが、最近のランドセルってバリエーション豊かよね。いい時代だよ。
私の時代は赤か黒、それ以外の色を背負っている子はちょっと変わった子、みたいな見られ方をしがちだった。エメラルドグリーンのランドセルを背負っていたあの子、今でも覚えてるもんな。
(ちなみに私は赤でした。母親は黒を強く推してきたのだけど。当時の私は母親によって刈り上げショートを強いられており、スカートも履かせてもらえず、道ゆく人には高確率で男の子と間違われ「女の子っぽい格好をしたい」という欲求を拗らせまくっていた。どういう経緯で赤を許されたのかは覚えていないが、あそこで黒を強いられていたらますます人格歪んでいたやろな)
ブランドはもとより、色や形や、素材に至るまで数多の選択肢がある中、いいなぁと思ったのが土屋鞄製造所のランドセル。
「カタログ請求しよかな」とこぼしたら「もう請求した」と夫。
こういう所だけは謎に意見が一致するので助かっている。
(婚約指輪も第一印象だけで決定、結婚式場も1件目即決。大きな決断ごとの時にあれこれ迷うことがあまりない)
あまり情報を取り入れると悩んでしまうので、まずは良いと思った土屋鞄を見に行ってみよう、ピンと来なかったら他の選択肢も。という方向性で動き出したラン活。
つまり、土屋鞄で「う〜ん?」となった時、地獄が幕を開けるのである。
ブランドに関して娘の好みは問わんのかい、と思われるかもしれんが、ブランド選定は親側でして良かったのでは、とは思っている。あまりに多くの選択肢から選び取るのは大人だって難しい……。
ちなみに、予行練習的に一度、ショッピングセンターのランドセル売り場に足を運び、試着?をしてみたりしました。セイバンとかフィットちゃんとか。
娘は「背負ってみる」のが楽しかったみたいで、色形問わず順番に背負っていくスタイルで試着していた。無邪気でよろしい。
しかし、刺繍の入ったキラキラとかさぁ、ラインストーンが散りばめられたのとかさぁ。そもそもがパールっぽい質感の合皮で作られたものとか。
未就学児への訴求に特化してそうな製品が私は怖いよ。6年間使うんやぞ。6年間キラキラ好きな子だって勿論いるってのは百も承知だけど「今選んでもらえればいいや」が透けて見える気がする(捻くれ者の視点です。ご容赦ください)プロダクツはちょっと……となってしまう。
5歳の子供なんて6年後の自分がどうなっているなんてか想像もできないし、目の前のキラキラがすべて!!!やん……。そこに付け入るというか(言い過ぎ)しかも最近「自分が好きなのを自分で選ぼうな!!!!(圧)」ってCMバンバン流してるのよ。怖い。怖いよぉ。
「自分で選択すること」が大切なのはわかるけどさぁ。選択には責任も伴うことまでCMで言ってよ!
私は「母親がこうと決めたらこう、お前の意見は関係ないし聞いてない」で育ったので、娘に対してはそうはなるまいという気持ちはとてもあるのだけど、それはそれ、これはこれみたいなダブルスタンダードが自分の中に存在しており、ちょいちょいしんどい思いをするな。
あ〜いかんいかん、子供の頃の心の膿が。
とにかく、そんなこんなで土屋鞄の工房の予約を取って足を運んだ昨日。
(ちなみに事前調査によるとご所望の色は「どんぐり色(何その可愛い言い方)か、薄い紫かピンク」であった)
工房に足を踏み入れるなり、片っ端から背負って「これにする!」「これに決めた」という5歳。色カタチお構いなし、背負ってみたら「これがいい!」である。嗚呼、予行練習で見た光景。
ホレ……5歳の判断なんてこんなにも刹那的なのよ……。恐ろしいこと。
同じ場には断固としてこの色!という主張をしているお子様もいらっしゃいましたが、娘はそういうタイプではないようで……。知ってたけど。
この、一貫しない主張が、我々が懸念していた点でもあって。
娘「ずっと夢中」「ずっと好き」が今の所ない。何かに夢中になることはあっても、それが継続しない移り気さ。次から次へと興味関心ごとが移り変わっていく。今は別にそれで良いと思いながら好きにさせているけど、今回選ぶのは6年間付き合っていくランドセルなわけで。
例えば「紫が好き!何でもかんでも紫!」だったら紫を選択したとしても「そりゃそうでしょうね」となったと思うんだけど、うちは今週紫に夢中でも、次の週にになったら見向きもしない、みたいな幼児なので……難しすぎん?
背負う色、背負う色「これが良い」というので「小学校の6年間、ずっと一緒にいる子だから、どの色の子とずっと一緒にいたいか落ち着いて考えてみよう」と促し、最終的に選ばれたのがこの子であった。
「そう〜。そのこがいいと思ったのね、娘ちゃんは」
と冷静に娘の選択を肯定しながら内心スタンディングオベーションやで。
な、なんか知らんが丸くおさまった。
最後は明るいパステルグリーンとの一騎打ちだったんだけど、娘の中でどういう思考があってこの色になったんやろ。
めちゃめちゃ気になるんだけど、深掘りすると「やっぱり緑が良かったかも……」となるに違いないので、しばらくは黙しておきます。雄弁は銀、沈黙は金。
ちなみに、ランドセルカバーは可愛らしいピンクを選んでいました。(グリーンちゃうんかい)
工房のスタッフの皆さんは皆さん親切であたたかく、こちらから問わぬ限りゴリゴリに押してくることなどもなく、大変選びやすい空間であった。
最後の見送り時、「ありがとうございます」じゃなくて「6年間、よろしくお願いします」と言っていただき、なんだかとても良いなぁと思った次第。
素敵な6年になるよ、きっと。
いや、入学はまだ1年以上先なんですけどね。
やっぱり早すぎん?ラン活。入学前数ヶ月で選ぶくらいが丁度良いのとちゃうん(まだ言う)
今キラキラのでかいストーンがついたランドセルを迷わず選んで、入学時に「やっぱり恥ずかしい」とかなっちゃう子、おらん?大丈夫?幼児期の1年の心身の変化、馬鹿にならんぞ。
そんな誰の参考にもならぬラン活の話であった。
娘のランドセルは何時ごろ届くのかしらね。6月から3月20日の間らしいけど幅広すぎワロタ。
2024/03/25(2,775文字)
写真は工房の前での1枚
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