見出し画像

40代…43歳になってみて。

3日前に43歳を迎えた。

選手をしていたときは
「あれ・・・キレがない」
とか
「今回の怪我・・・なかなか治らん・・・」
とか
夏場のフィジカル中、若手に目をやりながら、
「なぜ彼は涼しい顔してるんだ?俺の周辺だけ、5℃くらい高いんじゃないか・・・。」
とか
年齢を痛切に感じることは多かったが、
引退後、ましてや、40代は歳をひとつ重ねたくらいでは、年齢に対する変化などは正直感じづらい…。
おそらくジワジワきていて、そのうちガクッとくるのかもしれないが、幸い今は肉体勝負ではなくなり、
会話、観察、ネットワークなど扱うものが、
体力にまつわるものでなくなったから、
身体を介しての変化は感じづらくなった。
普段はサッカー選手って、素晴らしい仕事
だって事を周りに言いふらしているが、
この暑さの中で、うちのチームの本間、細川、松井、などのベテランが、仕事に励んでいる
光景を見ると、この時だけは「さすがにこれはもうお願いされてもできないな…」と思う。
見ているだけでも、大変!!!
よくこんな事を学生時代を含め20年以上やっていたなと思うわけです。
最近の暑さは普通じゃないですよね~。

話を戻し、変化というと、
子供を介しての身体、思考、生活の変化は感じずにはいられない。
丸っこく、そしてヨチヨチしていたあの小さな時はあっという間に過ぎ、いつの間にかスラッとして、そしてサッサと動き、スタスタ歩くようになっている。会話も成り立ち、自分の考えをもったり、疑問をもったりしてる。
サッカーを始めた長男は一丁前に試合の戦評をしたりもする。
当たり前なんだけど、改めて振りかえると様々な変化を感じるわけです。

違う視点でいうと2020年シーズンを水戸ホーリーホックで迎えたことで、5年目のシーズンを迎えた。選手時代大宮アルディージャには4年半在籍したが、水戸ホーリーホックでは5シーズン目に突入した。
40代はそれこそ、社会人として、
気力、体力、知力のすべてを発揮しやすい時期だと思うが、
その時期を「この場所で」、「この仲間達」と、「この街を想う方々」とできる今の仕事に強く喜びを感じている。すごく濃密で、すごくやりがいのある時間を過ごさせてもらっているというこの実感は、以前も強く感じたことがあった。プロに入って4シーズン目、大宮に移籍をして、やっとJリーグデビューを果たし試合に出続けられた10月頃のインタビューでそのようなことを話した記憶がある。
秋晴れで、さわやかな季節で、昇格争いの真っ只中で、まさしく充実していたことが、そんなことを感じさせたのだろう。 
ただあの時は少し勘違いをしていた。
そのような環境や、状況や、前提だけでは
なく、大事なのは「自分の意思」であり、
「そこにいる人」であり、「社会への貢献感」であり、今見据えているものが、何に繋がっているかという「使命感」なのだと思う。
とはいえ、ひとつの試合に負けると本当に悔しいし、情けないし、申し訳ない。

それでも、今見据えている先の、明るい未来を信じて願わくば、40代を駆け抜けていきたい。

43歳。

先は長いようで、きっとあっという間だ。
1日、1日を惜しみながら、自分の持ちうる
すべてのものを捧げる毎日にしたい。
先ほど自宅近くの横断歩道を渡った。
停車中の車の窓が開き、
「今日の試合(8月16日)がんばってくださいね」
と声をかけてもらえた。
非常にやりがいのある仕事だ。
その意義、意味を、選手、スタッフに伝え続け、強く、誇らしいクラブにしたい。
そんなことを強く思った、43歳2日目でし
た。

20代、30代のサッカー選手をしていた時は
なかなか、40代は想像できなかった。
引退後の30代中盤から、後半もなかなか
選手気分が抜けずにペースが掴めずもがいていたが、40代のペースには少しなれてきた。
最近は40代の時間もなかなか面白いと期待感が高まるばかり!
選手をやめた時はこれだけ、
情熱を傾けられるものはもう2度ないと…。
例えるならメインディッシュを食べ終え、
これから先は少しずつ空腹感を感じながら、
空虚な時間を過ごすのかなと思っていたことを思い出す。

「一日一生」

「一生勉強」

先輩の皆様、後輩の皆さん、
日々、接してくださる皆様、
43歳の西村卓朗にも、引き続き、ご指導、
ご鞭撻のほど、よろしくお願い致します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?