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「選手の皆様へ」

先週のショッキングな敗戦から、1週間後。
昨日は北関東ダービーでの栃木との一戦。

先週の秋田戦は水戸ホーリーホックとしては、
3連勝のかかった、上位へ切り込むためにも
重要な一戦であった。
再開後、琉球、新潟、山形と上位勢から見事に
勝ち点3を積み上げ、2021水戸ホーリーホック夏の悲劇(強化視点では)を忘れさせるためにも、
Sランクの位置づけとなる試合であった。
その試合では多くの仕込み(これは別の記事にて紹介予定)があり、クラブはホームゲームを盛り上げるために、日々試行錯誤をして様々な仕掛けをしている。(選手の皆様には是非、そのあたりを深く知っておいてもらいたい)

ここで1人紹介したい選手がいる。森勇人。
昨日の試合にも出場した社会人(プロ)8年目、
愛知県安城市出身の26歳である。

森勇人

水戸ホーリーホックに2019年に加入、
水戸では今季で3年目の選手である。
まずは彼がどんなサッカー選手かを数字で紹介
すると下記のようになる。

森勇人個人成績

お世辞にもインパクトのある大記録を残している選手とは言えない。しかしながら、彼と3年ほど近くで一緒に仕事をしてみてみると、
記録よりも記憶、印象に残るタイプの選手
(人間)だなと感じている。

次に彼の off the pitchでの取り組みを紹介する。on the pitchでも同様に、off the pitchでも精力的に汗をかく選手である。

森先生

森エコッチェリア協会

そんな off the pitchでも水戸ホーリーホックの
行動規範である
「挑戦」【前に踏み出す】
を体現し続ける彼だが、そのような行動をとり続けていると時として、先日の秋田戦のような事が起こる。

まずは彼の取り組みを紹介したい。
「YUTO SEA((勇人シート)」といって、
本人がチケットを購入して、応募に当たった人を招待し、試合観戦の機会を提供している。

さらに試合当日、個別に交流をはかる機会を自ら企画し、実施している。

勇人シート子供と

試合当日の説明会の様子。

勇人シート参加者への説明

勇人シート観戦家族と

さらにこちらはホーム秋田戦、試合直前に行われたフォーエバーラブ賞、8月の月刊MIPの受賞の様子。

※「フォーエバーラブ賞とは」

勇人フォーエバーラブ賞

違和感にお気付きだろうか?
そうこの日、彼はメンバー外選手であった。
選手にとって公式戦というメインの儀式に参加できないことは何よりも
「悔しく」「辛い」出来事だ。
しかしながらサッカークラブでは30人いれば、
12人には必ずその役回りが回ってくる。
彼はこの日もクラブと「協働」し、様々な仕込みをしていた。それだけに何とも言えない気持ちだったことは想像に難くない。
(もちろん勇人以外のメンバー外選手達も)

でも勇人(選手達)
それでいいんだ!
一歩を踏み出した者にしか体感し得ない、気付きが必ずある。
批判も、挫折も、失望も、
賞賛も、歓喜も、感謝も、
一歩を踏み出し、そこで感じ、体験したものすべてが君のものだ。
人生(サッカー人生も、その後の人生も)とは、大抵は、思った通りにいかないもの。
そこで体感する、悔しい思い、不甲斐ない気持ち、虚しさ。
その様々な思いを噛み締め、この状況になったからこそ出てくる感情、思考と真正面からじっくりと向き合い、新たな気付きを見つけていく。
見つけた仮説とともに、改良、改善を
繰り返していくこと。
その姿勢こそが尊く、
そこにひとつの価値がある。

最後に自分も昨日の試合の話を一言だけ。
昨日の10連覇がかかった栃木との一戦の結果は
本当に、本当に、

「悔しかった…」

この想いをしっかり心に刻み、
水戸ホーリーホックは、
水曜日からまた、改良、改善を繰り返していきたいと思う。

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