1日10分!ITマスター塾 #21: 人の認知をベースにしたスライドづくりの2つのルール

スライド作成ソフトの作業が無限大に膨らんでしまう問題。

以前のポストで以下2つのアプローチをお伝えしました。

①構成を決める→コンテンツの選択肢を絞る
②スライドマスターとレイアウト→デザインの選択肢を絞る

しかし、それでもスライド作成ソフトの自由度はまだまだ高いのです…。たとえば、テキストボックスに入力するテキスト。フォントの種類やサイズ、テキストの量やテイスト。

または、テキストや図形オブジェクトにつける色。そこには約1677万通りの選択肢があります。

その点、人の認知のしかたをベースにした2つのルールを用いると、さらに選択肢を絞れます。

①視覚が先→聴覚が後
プレゼンテーション時、聴衆はどう聴いているのか?

スライドをめくる、その後にそのスライドについて話すというのが話し手の基本動作です。

めくられたスライドの情報を視覚で入手、
その後に話し手の話を聴覚から入手するというのが聞き手の基本動作です。

ということは、話し手がスライドをめくってから話し始めるまでの刹那の時間に、聞き手は視覚による情報の入手は完了できているのが望ましいといえます。

たとえば、テキスト情報が大量かつ、複雑で、ややこしいものだったらそれを読むのに必死になってしまいます。そこで話し手が話し始めてもそれが耳に入ってこなくなってしまうのです。

具体的には、一瞬で視覚情報が入手できるようワンスライド・ワンメッセージでフォントサイズは大きくとするとよいです。メッセージが複数あるなら、スライドを分けます。

「3つのポイント」とか「四象限」とか複数の項目を比較、分類などを表現したいときがあります。その場合は箇条書きや、図・イラストを用いて、「3つある」「4つに分かれている」という、「数についてのメッセージ」が伝わればOK。それがそのスライドのメッセージであり、これからやってくる話しのガイドになります。

②ベースカラーとアクセントカラー
人はおよそ100万もの色を認識できると言われています(僕は自信ありませんが…汗)。しかし、そんなに豊富な色を使い分けたところで、あまり効果的ではありません。

むしろ、いっぺんにたくさんの色が使われていると、どこがスライドで注目すべきポイントなのかわかりづらくなります。

そこで、よく用いられるテクニックが、ベースカラーとアクセントカラーの2色のみを使うというものです。色使いの選択肢がたった2つに絞られますし、資料全体のトーンも統一できます。

ベースカラーとは、資料の中で中心的に使う色で、たとえば組織のコーポレートカラーなどです。僕の場合は会社の色、水色をよく使います。

アクセントカラーは、資料の中で強調したい部分に用いる色で、ベースカラーの「補色」を選ぶと良いです。

補色というのは、色として反対側にある色のこと。色相環という、色を円状に並べたツールで反対側の位置のものです。僕は水色の反対、オレンジを使います。

色数がもっとほしいというときには、ベースカラーのグラデーションを使います。濃いめの色、薄めの色を選べば、3種類になります。トーンの一貫性を保ちつつ、色数を増やすことができるのでおすすめです。

これで、スライドづくりの選択肢をぎゅっとしぼれます。本質的にかけるべきところに、時間をかけていきましょう。

耳から聴きたい方はこちら!

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