今さら聞いてもいいIT用語 #24: 「HTML」

今となってはなくてはならないWebページですが、そのWebページを書くときに使う言語、書き方のルールが「HTML」です。

HTMLは「HyperText Markup Language(ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ)」の略。この言葉を分解して、より詳しく解説していきましょう。

まず、後半の「マークアップ・ランゲージ」すなわち「マークアップ言語」から見ていきましょう。

さて、Webページは文書の一種です。

そして、文書は文字の羅列のように見えますが、実はそうではありません。

記事であれば、「タイトル」がありますよね。また、「見出し」も必要です。各見出しの配下に文章がありますが、文章はいくつかの「段落」で構成されています。

また、文の中で「強調」したいところは太字にたり「フォント」を変えたりしますよね。

このように、文書はその内容の一部にいろいろな役割を持たせるということをしています。

各役割について「ここからここまでですよ~」と「目印」=「マーク」をつける書き方が「マークアップ言語」です。

具体的にはタグというもので囲うことで、目印としています。

たとえば、タイトルであれば<title>タイトル</title>と書きます。見出しであれば、<h1>見出し</h1>です。

次に、HTMLの前半、「ハイパーテキスト」の部分を解説します。

ハイパーテキストは、1965年、アメリカの学者テッド・ネルソンが提言した概念です。

「Hypertext」は直訳するとテキストを超えた文書となります。何をどう超えているのかということですが、テキストとテキストがつながって参照できるようになっている点です。

その、参照を「ハイパーリンク」といいます。

みなさんすでにイメージされていると思いますが、Webページのリンクを踏むと、他のWebページが表示されますよね?我々がそこで見ている文書がハイパーテキストです。

つまり、言い換えるなら、HTMLとはハイパーテキストを作成するための言語ともいえます。

リンクをしたいときには、aタグというタグを用いて
<a href="https://tonari-it.com/">いつも隣にITのお仕事</a>
と記述します。

さて、最後にハイパーテキストの産みの親、テッド・ネルソン氏について触れておきたいと思います。

ネルソン氏は、元々技術者ではなく、ショービジネス、出版などを扱うメディア業界に従事する人物でした。世界初のロックミュージカルを手掛けたとも伝えられています。

ハイパーテキストの概念について、周囲は「コンピューター画面がインタラクティブに動作する」というものをイメージできないでいたそうですが、ネルソン氏はそれができていたのはなぜでしょう?

ネルソン氏は、既存の本でもインタラクティブなものはあると語りました。たとえば、児童書は非常にインタラクティブで、本のページを切り離したり、新しく付け足したり、本の中にある時計の針がくるくる回ったり…本と読者が相互に作用し合う仕掛けになっています。

つまり、出版に関わる経験や知識の蓄積があったからこそ、ネルソン氏はハイパーテキストをイメージでき、それを生み出せたともいえます。

これは、非IT人材のノンプログラマーが、ITやAIなどの技術を学ぶ大きな大きな意義を教えてくれています。あなたに専門の経験と蓄積があるからこそ、ITとAIの経験・知識と融合させることができ、あなたでしかイメージできない発想を生み出すことができるのです。

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