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顔のわかる、大好きな人たちとの約束は絶対に守りたい。あるミュージシャンがプロバスケ選手になった話。

ロビンといいます。
NSTINDANCETONというちょっと不思議なバンドで、ミュージシャンとして活動しています。

昨日は「うんこアラート」が僕のミュージシャン人生を180度変えてしまった話を書きました。

今日は、そんな僕が急にプロバスケ選手になった話を書こうと思います。


ワンマンライブ、フェス、映画タイアップ、セミファイナリスト、テラスハウス

僕は結局、親友の男と、その妹と、クリスチャンの男、という謎の3人で構成されたバンドに加入。

バンドの成功のため、アルバイトは辞め、音楽だけで生きていくことを決意。
ギター1本を携えて日本の離島を回ったり、ジャズバーで飛び入りで歌わせてもらったりしていた。

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食うに困った僕を見かね、八百屋さんが野菜をくれたり、離島で仲良くなったご家族が食べ物を送ってくれたり、ライブで差し入れをもらったり...なんとか生きていた。

190cmの大男はデカくてよく見えるので、いろんな人が気にかけてくれたんだと思う。
190cmの日本人は人口の0.06%らしい。そら目立つ。

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3度ワンマンライブをしたが、3回目には462人を集め、会場は満員御礼。

(ちなみに、僕らのライブは「シネマ・ポップス」という、寸劇や映像を組み合わせたオリジナルのショースタイルなので、準備や練習がとてつもなく大変である)

「15分劇場」という独自の路上ライブのスタイルも開発し、100回以上の公演をしてきた。

アルバムは3枚出したし、本格的なMVも3本作った。

野外フェスに呼ばれたり、映画のタイアップが決まったり、全国規模のバンドコンテンストでセミファイナリストになったり、メンバーの楽曲がテラスハウスの挿入歌になったり...。

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バンドは、雪だるまが転がっていくように、大きくなっていった。


歌を歌えないシンガー

しかし、事態は急変してしまう。

ある日のライブの後、ファンの方に言われた「声質、変わりました?」の一言が気になり、病院へ。


声帯ポリープ、声帯結節が発覚。


病院のカメラで自分の声帯を見たときには、時が止まった。


声帯だけ見たら60代くらいだね。

先生の口から、信じられない言葉が飛び出す。

手術すると声質や感覚は変わるかもしれないけど、早く治したければ手術だね。


とりあえず、持ち帰って考えます。

そう言うので精一杯だった。


バンドが大きくなるほどに、関わってくれる人の数は増えていく。

自分が歌えないことで、たくさんの人の時間と努力を踏みにじることになる。

申し訳なさと不甲斐なさでいっぱいになりながら、現状を伝えなければならない人たちに、電話を、ひたすら、かけた。


ライブの予定はキャンセル。新曲のプロモーションも中止。

バンド活動は宙に浮いて、ちょっと手を伸ばしたぐらいではつかめないところに行ってしまった。


「やってしまった」


という感情と、


「誰のせいでもない」


という励ましの声に挟まれ、呆然とする日々が続いた。



なにもないけど、ニューヨークへ行く。


当時、プロモーションのために僕が単身ニューヨークに渡航する計画が進行していて、既にチケットを手配してしまっていた。

歌の歌えないミュージシャンが、ニューヨークでできることなんてない。
人生を歌に捧げてきた自分にとって、歌を歌えないということは、死んでいるのと一緒かもしれないと、思うこともあった。

僕はこれまで、歌を駆使して、言葉や文化の壁を乗り越えてきた。

バリからの帰国途中、中継地のマニラで飛行機を乗り過ごしたときには、インドネシア人の女性にWi-fiを借りたりして助けてもらったので

「thank you thank you!!!!I am Japanese singer!!present for you!!!」

とワンフレーズ歌って打ち解けた。

アパレル店員としてバイトしていた頃は半数以上が観光客の外国人だったが、ハイテンションで歌ってしまえば打ち解けられるので、英語を学ぶ必然性がなかった。

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このニューヨーク行きも、自分の能力を信じてこそ。

だから、歌を奪われた自分にできることは、正直、未知数だった。

それでも、ここで足を止めたら、ミュージシャンとしての心臓まで止まってしまうのではないかと、そんなことに怯える自分がいた。


「チケット取っちゃったし、行ってくるわ!」


迷ったときにはいつも、行きたいほうに行く。

なにもないけど、単身、一ヶ月の旅へ

ニューヨークへ渡った。


バスケットボールとの再会

お金はなくとも腹は減る。
ブロードウェイは見ていきたいし、せっかくなのでカナダなんかも行きたい。

歌は歌えないので、習字や似顔絵を描いて現地費用となるチップを稼いだ。

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現地の至るところで目についたバスケットボールのコート。

実は僕は高校までは本気でプロのバスケ選手を目指していた。
小4からバスケを始め、法政二高という伝統校に進学。

そこはまるで軍隊。心身ともに追い込まれすぎて記憶すら曖昧になるほど過酷すぎる部活に耐え抜いてきたので、音楽業界では一番バスケができる自信がある。笑

しばらくバスケからは離れていたけど、異国の地で古い友人にあったような気持ちになり、
現地の黒人たちに混じって、全身筋肉痛になるまでストリートバスケに明け暮れた。

言葉の壁も、文化の壁も、大きな問題にはならなかった。
むしろ、言葉や音楽といった武器を持たなかったからこそ、今の自分にできること、今の自分がしたいことに気づけたのかもしれない。


日本に帰った僕は自然と、高校時代の仲間に声をかけバスケットボールをするようになっていた。

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昔の感覚を取り戻してくると、自然に身体がうずく。
もっと高いレベルに行きたいと思うようになった。


年齢的に、今しかないのでは...?


もちろん、「ミュージシャンになりたい」という夢は変わらなかった。

このとき、ちょうどバンドでは話し合いが行われ、

「バンドとしての活動を一時的に休止すること」
「休止期間中は、各々が得意なことを磨く修行期間とすること」

の2つが決まったタイミングだった。


歌の歌えない今の僕には、バスケしかないかもしれない。

そう思った。


歌うバスケットボーラーとして有名になれば、バンドに興味を持ってくれる人も増えるかも知れない。イベントや試合で曲を流せば、自然と聞いてもらえる機会も増える。

バスケ選手はミュージシャン以上に体が資本。
十分な運動と休息、そして食事が重要で、目標を達成するためには誰かの力を借りなければならなかった。

「バスケを通して音楽を広める。
 そのために、プロバスケ選手になるためのサポートをしてほしい。」

実家に帰り、両親に頭を下げた。


契約、そして準優勝。

1年間、ひたすらトレーニングに集中した。
Bリーグや、3人制のチームトライアウト(選考会)に参加し続けた。

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トライアウトには、書類選考を突破した50名近くの猛者が集まる。
元Bリーガーや、大学で活躍した若手がほとんど。

自分に9年もブランクがあることは隠し、死に物狂いで食らいついた。

いつも最終選考の10〜12名に残ることはできたが、そこからBリーグの契約にはなかなか至らなかった。

そんな中、3人制のプロチームから練習生の話が舞い込んできた。

とにかくキャリアを積んで成長したかったので、迷わず飛び込んだ。


そして、ついに現在の所属チームである、INZAI RHINOS.EXEと契約をするに至る。


2021年の5月、3人制のプロリーグ関東カンファレンスで、準優勝を果たした。

僕が「3人制プロバスケ選手」として初めて試合に出場した、忘れもしない1日。

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この時、29歳。

プロバスケ選手のデビュー戦としてはちょっと遅い、かもしれない。


実況は、僕を「歌うバスケットボーラー!廣島祐一朗!」と紹介してくれる。

コートに向かうその瞬間には、自分の歌う曲が流れる。


おそらく史上初、歌うバスケットボーラーの誕生だった。



顔のわかる、大好きな人たちとの約束は絶対に守りたい。

ミュージシャンや、バスケ選手など、夢を追っていると、よく「それでは食っていけないでしょう」と言われます。


とんでもない!


僕はたくさん食べています。笑

もちろん、多くの人に助けられながら。


でも、これって会社員の人でも同じですよね。

企業だって、一人では立ち行きません。営業が得意な人もいれば、事務が得意な人もいる。
できることとできないことを組み合わせて、簡単にはほどけないパズルみたいになったチームが、本当に強いチームだと思います。

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僕は挑戦し続けることしかできません。

そんな僕を支え、夢を叶えるのを待ってくれている人がいます。


これまで、そんな出会った人たちと星の数ほど、

「絶対に有名になって戻ってくるから!待ってて!」

という約束をしてきました。


僕は、顔のわかる、大好きな人たちとの約束は絶対に守りたい。


介護施設の高齢者や、小学校の子どもたちとライブで触れ合っていると、ある共通点に気がつきます。

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それは、子どもと高齢者は、誰よりも、

「テレビでの活躍を楽しみにしてくれている」

ということ。


子供は親の許可を得ないとどこにも行けないし、自由に外に出れる高齢者は少ない。
すると、必然的に、外部と繋がる主な手段はテレビになります。

だから、高齢者と子どもにとって、

テレビは自由で楽しい。

そこが最高の舞台なんです。

だから僕は、テレビに出られるぐらいに活躍する、
そんな人になってみせる!!

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SNSを上手く使えば、
芸術家として小さく食べていくのにはそんなに困らない時代になりました。

僕も、五島列島を旅したときのように、
ギターを1本携えて、冒険しながら歌って回るのはとっても楽しいし、

「あー、ここに移住して愛を持って取り組めば、歌だけで生きていける。」

と本気で考えることもありました。

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でも、顔見知りの、

家族、友達、先輩、後輩、
じいさん、ばあさん、子どもたちに

喜んでもらいたいんです。


そして、
僕の恩人であり、人生を共にすると決めた大好きな仲間

チャーリー、キートン、ハロルドと、

早いとこ売れて、絶対にテレビにもバンバン出るような存在になりたいです。

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人生を通してNSTINDANCETONの音楽を広める!今はその人生の中のほんの一部分です。

”「バスケ」を通して「音楽」を広める!” フェーズにいて

さらにその中の出発地点に過ぎません。

そんなビジョンを持ちながら目の前の目標に熱く取り組む!!

「挑戦し続けること!」それが僕のはたらき方です。


音楽とバスケ、2足のわらじな僕の「挑戦」を歌っている曲です。


いつだって思い立てば変われるなんて
ありふれた流行歌のフレーズだけど
秒針を追ってこのまま順調に
「早く終われ」って祈る日々なんてゾッとしないか

いつだって損得勘定で答えを出して
真っ当に夢見る隙もないような僕で
セオリーに乗って今まで順当に
積み重ねたのは何だろうな

----------プロフィール----------

Robin / 廣島祐一朗    No.34
190cm  90kg 1992.04.03   神奈川県出身

▼ FOLLOW Robin:
INSTAGRAM - https://www.instagram.com/nstin_robin
TWITTER - http://twitter.com/yuichirobin

3人制プロバスケットボールチーム「INZAI RHINOS」のチームキャプテンであり、音楽クリエイターチーム「NSTINDANCETON(ンスティンダンストン)」のボーカル担当。

〜経歴、タイアップ等〜
・映画「いきうつし」主題歌
・YouTubeドラマ「青の頃」主題歌
・1万人動員 代々木公園野外フェス「YES!Festival 」出演
・462名動員 ワンマンライブ開催
・ワタナベエンターテイメント主催オーディション 最優秀賞
・フジTV出演 ハモネプリーグ13 最終予選大会

----------所属チーム----------

INZAI RHINOS / 印西ライノス

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INSTAGRAM - https://www.instagram.com/inzai.rhinos3x3/
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----------所属バンド----------

NSTINDANCETON(ンスティンダンストン)

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Google Play Music 等
各種サブスクリプションにてデジタルリリース

▼LISTEN :
Apple Music - https://itunes.apple.com/jp/artist/nstindanceton/1387120784
Spotify - https://open.spotify.com/artist/6bP5080nVbERS6jdrT9tUH?nd=1
Line Music - https://music.line.me/launch?target=album&item=mb0000000001667fa5&cc=JP&from=tw&v=1
Google Play Music - https://play.google.com/music/m/An4yjzl4gaz5dtgrvax6gdx776a?t=NSTINDANCETON

▼GET CD :
EC SHOP - http://nst231546.owndshop.com/

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