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令和2年3月時事解説・時局分析/第50回NSP時局ならびに日本戦略講演会

私たち認定NPO法人日本再生プログラム推進フォーラム(NSP)が毎月開催している勉強会・前半/藤原直哉理事長による時事解説・時局分析のテキスト版(口語体)を、令和元年11月開催分より共有しています。
私たちの暮らしに関わる「生命・生活・経済」について、世の中では今どんなことが起きているのか、ぜひご活用いただければ嬉しいです。

新型コロナウィルスの深刻化に伴い、皆さまの安心安全確保を最優先させていただくため、3月・4月・5月勉強会の会場開催は中止させていただくこととなりました。該当月に収録した時事解説・時局分析(藤原理事長)をお届けします。

はじめに

皆さん、こんにちは。藤原直哉です。先月は東京でやりましたが、あの時に、「まぁ、みんなで集まれるのは、これが最後じゃないかな」というふうに申し上げましたが、そんな感じになりましてですね。今日は、無観客講演会であります。いつ通常なかたちに再開できるかちょっと分からなくてですね。まぁとにかく安全大事でですね、しばらくはこれでいこうかと思っております。

(1)新型コロナウイルスで起きていること

・重大な人道上の危機
・金融経済のサイトカインストーム
・社会にどれだけの後遺症が残るかまだわからない

この1ヶ月も大変な変化があったんじゃないかなと思うんですね。このウイルスの話は非常に大きな影響を今与えているじゃないかと思うんですね。新型コロナウイルスが起きていること、3つ今ポイントがあると思うんですね。

まずひとつは、重大な人道上の危機です。もう世界中で5千人以上の方が亡くなっていて、中国なんか相当隠していると思いますから、大変な数の方が亡くなっていて、これからも亡くなるだろうと言われていますね。どこまで感染が拡大するか分からないですけども、仮に死亡率が2.5%だとするとですね、1億人が感染した場合には250万人が亡くなるわけですよね。それは、すごい数字だと思うのですね。特にこの病気は、重症化したときに医者にかかれないとものすごく死亡すると。武漢の話だと、6割ぐらいが死亡しちゃうと。重症で医者にかかれないということでありますから、極めて危険でありまして。普通ウイルスはですね、何回か流行のピークがあるのですね。普通1回では終わらないのですよ。何回か流行のピークがありますから、この後どうなるかは予測できないし、ウイルスが消えるときはあっという間に消えちゃうのですね。あれも実に不思議なことで。だからそれも本当にいつ終わるのか分からないので、できる範囲のことをやってですね、人道上の危機をできるだけ減らすということしかないですね。

これについてはもう前から、命・生活・経済の優先順位だということを申し上げていると思います。一番大事なものが、ちょっと書いておきましょうかね。一番が命であります。二番が生活でありまして、三番が経済であります。この優先順位が非常に重要であります。しかもこれが今は命の方が大変なので、言ってみればサバイバルモードですね。サバイバルモードでしばらく生きていくしかないという状況でありますから。「大変だ!大変だ!」と言ったってですね、外が猛吹雪ならですね、出て行ったら死んじゃうしですね。それから、信州とか東北の昔はですね、冬は大雪なので、今みたいに除雪も完璧にできるような状況じゃありませんから、1月2月は結構家の中で過ごしたのですよね。大雪のシーズンはですね、もうとにかく店を開けてたって誰も来ないし、どっか行くと危ないし、まぁ出稼ぎに行くときは出稼ぎに行ってですね、あとずっと雪の中でみんな家で暮らしたんですよね。家の中で住んでいるのですよ。雪が解けた後の準備をしているということで。だから1年間10か月ぐらいで暮らしていたってことがあるのですね。だから今回もそれぐらいのつもりでいる必要がありますよね。

それから今回2週間の検疫と言っておりますが、実は戦前ですね飛行機がまだない時代というのは、ヨーロッパまで行くのに2週間ぐらい平気でかかったのですよね。あるいは、日本から船で北米大陸を渡って、列車で東海岸へ行くのもそれよりももうちょっとかかっていたわけですよね。だからその2週間ぐらいは、普通にその間移動に時間がかかっているわけですよね、昔は。幕末なんか日本に西洋の船が来ますよね。やっぱり検疫をやっているのですよ。当時は、コレラの検疫をやっていて。40日ぐらいその沖で止まっているって普通ですから。逆に言うとですね、検疫なんか全く気にしないで自由に動ける今の時代のほうが珍しいですよね。衛生がなんか進歩したからと言っておりますが、ウイルスはちょっと違いますし、だから本来ですね、検疫って大変なのですよね、昔から。だから時間がかかるものでありまして、今みたいにもう国境関係なく自由に行き来できるってことの方が、むしろ珍しいわけであります。ですから、本来こんなもんだと思っていたらいいと思うのですよね。ですから、やっぱり焦るとろくなことがないと思いますね。

2つ目が、金融経済のサイトカインストームと書いておりますが、サイトカインストームっていうのは、症状が起きたときに、病気に薬を投与したときですね、これが過剰反応を起こしてですね、一気に多臓器不全なんかを起こすということがあるのですよね。今、実は金融経済は完全にそういう状況だと思うのですね。例えばこのウイルスですね、「大したことがない。報道する必要もないし、外出禁止も関係ない」というようにやっていると、たぶん株価は暴落しなかったと思うのですよね。「外出禁止もないし、ニュースでウイルスを騒ぐこともないし、非常事態宣言もない」と。「なんか、そんなウイルスもあるらしい。かかるとちょっと大変そうだけど、まぁ大抵大丈夫さ」って言っていたら、おそらく株の暴落はなかったと思いますよ。株の暴落をしてですね、大変になってきたのは対策を打ったからですよね。「このウイルスは大変だ。みんなしっかり手は洗いマスクをつけろ。余計な外出はするな。海外には行っちゃいけない。海外から入れちゃいけない」と、次々と対策を打っていましたね。すなわちそれは身を守るためですね。すなわちそのウイルスの悪影響を防ぐということで反応したわけですよ。

そうすると、これが過剰反応を引き起こしたのですね。まさにこの対策が金融経済のサイトカインストームを起こしたということだと思うのですね。私はこういう風に最初から考えておりまして、ウイルスでありますからウイルスというのは生物と非生物の両方の性質を持っているものですよね。すなわち細胞がないと言ったら非生物だけども、遺伝子を持っているということで言ったら生物ですよね。よく似たようなものが何か世の中にないかって言うと、これは相似形で探していくといいですね。ウイルスのことがよく分からなければ、ウイルスに似たものを相似形で探したらいいと思うのですよね。例えば、お金儲けのスキームによく似ていると思いませんかね。例えば私がですね、お金儲け教の教祖だと。私がですね、お金儲けの機密を知っていてですね、私があっちこっち行ってね、「あなたね、こうやったらお金が儲かりますよ」と。「これは私しかできないですけど、私にお金を寄こしたらね、こんなお金儲けを受けさせてあげられますよ」って、私がですねインチキお金儲けのスキームをあちこちで触れて回ったとしますよね。そうすると、私は細菌なのだよね、これはウイルスじゃなくて。私個人から毒素が出るわけですよ。私個人から毒素が出て、感染させると。インチキお金儲けスキームにね。これはね、最近の単線なのですよ。そういうのだったら、割と簡単でね。「あいつを入れさせるな、門を開けるな」と。「抗生物質をかけて殺しちゃえ」と。ですから、細菌というのは割とですね、対処法が確立されているのですよね。だからそこには生物がいますから、入れなきゃいいわけですよね。

しかしウイルスって私はですね、お金儲けのスキームにそっくりだと思うのですよ。例えばそのお金儲け、シェアオフィスとかね、あるいは変な投資のファンドなんていうのはですね、別にそれは私が持って回ろうが誰か他の人が持って回ろうが、実は同じものを持って回っているのですよ。こんな風に書類になっていてですね、書類には「こうやって口座開けてですね、こういう風にして手続きして、お金をこういう風に送れば良い。法的にもそれから税務上もこういう処理をすれば良い」と。「損したらこうなって、得したらこうなってと、全部書いてあって、こうやって最後はリターンが得られる」と。全部一式、全部書いた遺伝子ですよね。この通りにやれば上手くいくという手続きは全部決まっていて、これが一種の遺伝子なのですよね。これって書類でありますから、無生物ですよね。ただの書類なのですよ。別に私が個人的に何かやってですね、お金儲けのスキームを伝授するっていうそういうのじゃなくて、ただの書類なんですね。私が持っていたって、他の人が持っていたって、書類は書類だから無生物なのだけども、でも誰かがこう持って行った時に、「それは良い。俺もこの書類にやってお金儲けしたい」と思うと、それが感染するのですよ。身体に入っちゃうのですよ。あれどうなります?なんかある日突然言うことが変わるわけよ。「世の中非常に大変。将来が亡くなっちゃう。国もインチキだし、銀行もインチキだし、みんなインチキ」と。もう何か行動しないと未来は守られないと言い出すわけですよ。

まぁ結論については、あんまり間違ってないのだけど、インチキだからさ。でもまぁそれはいいだけど、何かそこで変な書類が出てくるんだよね。「ついては、これをやれば自分が守られる」とかいうわけですよ。こんな変な書類やスキームで、あなたの未来が守れるのかと思うのだけど、なんか本人はえらく本気になっているんですよ。それで、「ちょっと違うんじゃないの?」って言うと、「あなたがおかしい。勉強が足りない」と。いや、どっちが勉強が足りないんだと思うんだけれども、「とにかく、やろう!やろう!」と言うわけですよ。「あなたもこれやりませんか」とのお誘いなのよ。要するに、感染しちゃうと何か自分も誰か人にまた感染させるのよ、「このスキームやりませんか」って言ってさ。口説く、口説くと言い出してくるわけよ。

それでね、もうこれは症状が出た段階なのだけど、この症状が出る前があるのですよ。最初はなんか書類をもらってさ、読むところから始まるわけだ。今はそのビデオなんかでね、読まなくてもいいようにビデオで話をして。これが体内で遺伝子が増殖している状況なのですよ。それで、ずっとやっていってね、「うん、これはやろう」って言い決断する瞬間があるのだよね。実際に書類にですね、紙にですね字を書き始めてハンコをつき始めるわけですよ。住民票とか印鑑証明書だとか取り出しちゃってね、なんか始まっちゃったらこれは発症の段階だよね。でもなんかね、言っていることは上擦っちゃって熱が出ていると。咳じゃないけど、わーわー喋りだすわけね。なんか聞いたことない言葉を並べてですね、難しい言葉を並べて喋りだすわけ。それでまた別に誰かを呼ぶわけ。そうやってウイルスが拡散していきますよね。

このウイルスですね、遺伝子を組み替えちゃいますから、発想が変わるのですよ。発想と行動のパターンが変わるのですよ。反応の仕方が変わるわけですよ。だからそういうのを見るとですね、何かこうやってはいけないことを、どんどんどんどんやっていくのですね、当たり前のように。だからもうあっという間に、その人自身もそれから家族も会社もおかしくなっていることは珍しくないのですよ。親戚に結構感染しますからね。即ち濃厚感染なのですよ、これも。面と向って、「あなたもやれやれ」って言って、感染するでしょう。進めてやらせますよね、これは濃厚感染なのですよ。空気感染って感じじゃないだけど、エアロゾル感染ぐらいあるかもしれなくて。なんかさ、お金儲けの勉強会のその残り香が残っていると、何かみんなここで熱狂して、「うん。お金儲けしよう」っていうから残り香が残っていると、「自分もやった方がいいのかな」って思う人がたまにいますよね。そんな感じでだから、もうとにかく構造のパターンが変わっていくのですね。それで始めるでしょう。始めるとうまくいかないことあるわけですよ。うまくいかなくなると、もうこれがね、重症化なのですよ。たとえば、もう借金返さなくなっているとか、不動産処分できないとか、仕事がなくなっちゃったという状況ですね。

軽症のうちはね、「ちょっと損した。もうやめよう」って思うのはいいのだけど、重症化しちゃった場合ってあるわけですね。多重債務になりかけているとかなっちゃっうと、こうなってからこの人を救うのは大変なのですよ。すなわちお金儲けのスキームって、一発で治る注射もないし、当然ワクチンもないし、ワクチンなんか撒いたらそのお金儲けの業者が商売上がったりだからね、ワクチンも撒かないんだって。多重債務とかその一歩手前とかまで来るでしょう、これを重症者ですよね。そのお金儲けスキームの重症者ですよね。これを治そうと思うと裏技を知っている弁護士、裏技を知っている司法書士、裏技を知っている連中不動産関係の人とか、銀行関係とか全部総動員で、これ全部その人に合わせてやらなければならないのですよ。そのお金儲けスキームを失敗しちゃった場合の救済というのは、100人いたら少なくとも100通りありますね。しかもそれぞれ家族も出てくるし、親戚も出てくるし、色々なものが出てきちゃって、重症者を治すっていうのは、ものすごく手間とお金がかかるのですよ。時間もかかるのですよ。

ところがその間にも借金の期日が来ちゃったと。あれよ、あれよ、闇金から借りちゃったと、進行が早くて絶対救えないですよね。だからもうとにかくこの多重債務の問題というのは、重症者になっちゃったら、まぁなかなかベテランなんかたくさんいませんから、裏技を知っているベテランなんかまだたくさんいないし、時間が足りないし、一気に発症することが多いですよね。なぜかと言うとですね、だいたいこのお金儲けのスキームなんて、「為替がいくらになったら儲かります。いくらだったら損します。株がどうなったら儲かります損します」となっているから、相場の閾値を超えるとね、一斉に発症して、一斉に軽症で、一斉に重症とか珍しくないですよ。だから、ある人が重症になったら、みんな重症になっていることが多いですよ。無自覚っていますよね。何のお金の計算もしていない人。たまにいるんだよね。「あなた損しているんじゃないの。あなたこれどうするの?」と言っても、「え、そうですかね」と、たまにいますけどね。でもまぁ治すことが大変なのですよ。だからこれ本当に重症化すると大変なのですよ。重症化するとですね、このウイルスもですね、医者が足りなくなるのですよね。要するに、色々な臓器が問題になってきますから、臓器の立て直しには手間がかかりますよね。だからすごく大変なのですよ。だからもう重症者が多発したときに、病院が埋まっちゃっているとですね、救える命も救えないということになりますから、重症者の多発だけは避けないといけないということになっているのですね。

サイトカインストームの方ですけれども、そういう変なお金儲けの話があって、重症者がパッと出ますよね。すなわちみんなコケたと。みんなコケたという話が、ブワッと広がることがあるのですよ。どっかの銀行がですね大量感染させたと、変なスキームを売りまくって、みんなトラブったとかですね、変な勧誘でみんながバッとトラブったとか。「これは恐ろしい。このスキームをやったら、みんな自己破産するぞ」と。こんな例もあるという話がブワッと流れるのですよ。そうしたら、その銀行は人に完全にお金を貸さないし、銀行自身が融資を止めちゃうしですね。銀行から人もお金を抜くしね、「あの銀行は大変なのかな」と言ってですね。もうそうやって自分は全然このお金儲けスキームに感染していない人まで、この銀行との付き合いを避けるとか、その銀行も他の業務もなんかもうやめちゃうとかね。あるいは他のスキームですね。他の全然関係ないスキームも危ないって言い出しちゃったりして。そうやると相場が暴落しますから、健全に動いていた人まで今度損をし始めるわけですよ。これは、サイトカインストームですよね。こういうことが起きるんですよ。実によく似ていると思うのですよ、このウイルスにね。

じゃあ、このウイルスはどんな人が感染するかっていうと、これをお金儲けのスキームから考えたら簡単で、執着のある人ですよ。とにかくですね、「こんなお金儲けできます。あんなお金儲けできます。」と並んだときにですね、「それがどうしたの?」っていう人も世の中に珍しくないのですよ。「そんなことしません。未来は不安ですけど、こんなスキームやって救えるとは思えない」と言うのが普通の感覚なんでね。だから目の前にいくらそんなお金儲けのスキーム、すなわちウイルスを積まれても、「私はいいよ」という人の方が逆に多いのですよ。でも中にはね、トンチンカンな人もいるのですよ。振り込め詐欺と同じですよ。大抵の人は、振り込め詐欺の電話がかかってきてもさ、受けないでしょう。たまにあれを本気にする人もいるんだよね。それから、なんか変な押売りの電話も大抵の人は切っちゃいますよね。でも中にはさ、よくわからなくて、押売りの話を聞いて買っちゃう人もいるんだよ、たまに。こういう人たちですよ、感染しちゃうんですよ。

やっぱりお金儲けのスキームをよく見ていてわかるのは、執着が強いのですよ。執着の裏側は不安なのよ。何かすごい不安が高まってきて、でもなんかものすごい執着は強いのよ。執着のところに不安が来るともう居ても立ってもいられなくなっちゃって、勝手になんか自分でですね、ロジックで考えてなんか始めちゃうのですよ。お金さえあればなんとかなるとか、なんとかさえあればなんとかなるとか、要するに漠然とした不安感が執着の上に乗ってくると、「もうこれっきゃない」と思い出してですね、愚かなことを驀進しちゃうのですよね。あぁ、これだなと思うんですよね。だからここにありますようにね、執着が一番怖いのですよ。もうどうしてもお金儲けする、どうしても仕事をするってやっていると、非常に危険なこともですね全部入ってきちゃいますよ。「もういい。しばらくじっとしていよう」と、余計なものに触れないようにして、嵐がおさまるまで家の中でじっとしているのだというとですね、これは何とかなりますよ。

どうもですね、今世界経済は完全にサイトカインストーム状態になったと思います。金融経済は。これは重症ですから、どうするか考えるとですね、例えば今回のコロナウイルスだと、まず肺に入るわけですね。肺に入ってきて呼吸が困難になってくるわけですよ。呼吸がだんだん困難になってきちゃって、色々な臓器に問題を起こすわけですね。そうなったときに、対処する方法ですけども、やっぱり酸素を吸わせていますよね。酸素を吸わせて、まずその呼吸困難だったところに酸素をしっかりと供給するってことやるわけですよね。金融経済の場合は、これ現金なのですよ。キャッシュなのですよ。今見ているとわかりますが、総売りでしょう。みんながバッと売ってきたでしょう。ゴールドまで売っていますよね。なぜかという理由はただ1つで、現金がないからですよ。決済する現金がないから、売れるものを全部売って現金を得ようとしているのですよ。これだから、コロナウイルスだと呼吸困難ですよね、これ金融経済だと現金がないことによる困難なのですよ。現金がなくなっちゃって決済資金がなくなっちゃって、決済ができなくなることによる困難ですよ。だからこれをやめようと思ったら、緩和しようと思ったら、現金を撒くことなのですよ。現金を撒く、すなわち酸素を吸入するっていうのも、例えば最初は酸素マスクで入れる方法がありますよね。でも、酸素マスクで入れると言ったら、金融緩和をすることですね。とにかくどんとお金を「持っていけ泥棒」でどんどんどんどんお金を撒くと。

ところがですね、鼻から酸素を入れたって肺の細胞が動かないと酸素を取り込めませんよね。すなわちいくら金融緩和をしたって、お金を借りられない会社はもう既にですね、「あの会社に貸したら駄目だ」とみんなが思っている会社、あるいはもうなんか借りるなんていう状況じゃなくて今日の資金繰りで逃げ回っちゃっているような会社、変なところからお金を借りちゃってもう追っ掛けられている会社というのは、借りられないですよね。そうすると、これが肺炎の場合だったらどうするかというと、人工肺を付けて肺の代わりですね。人工的にやるわけですよ。すなわちこれを経済で言ったら、誰か別の人が資金繰りを見てやるってことなのですよ。一番のポイントは、国ですよ。国が代わって資金繰りを見てやれば良いのですよ。だから、今これ世界の金融経済のサイトカインストームを止める決定的な方法は、全部国が資金繰り見てやれば良いのですよ。

みんな家にいますよね。だから、日本だって100万円ずつ渡してあげれば良いのですよ。「これはとにかく、まぁ2・3か月ですむのかわからんけれど、とりあえず100万円を渡しておくから、これでとにかく家にいてください」と。それから、家賃の支払いは全部国が面倒を見ますからと。借金の支払いも良いですと。家賃と借金だけ止めておくだけでも、だいぶ楽になりますよね。しかし、仕事はする必要がありますけれども、今の日本を見ていて新幹線がお客半分って言ってますでしょう。ざっくり半分とみたらいいじゃない、ざっくり半分だから、二日に一度出勤するくらいで良いわけですよ。2人のうち1人が出勤するぐらいでいいわけだから。要するに、まぁ仕事のペースを半分に落としてくれと。仕事のペースは半分で、あとは家でじっとしていてくれと。仕事へ行ったら、またその分だけお金を払いますからと。とにかく現金をたくさん渡しておけば、これは緩和するのですよ。金融経済のサイトカインストームというのは。酸素と同じで、現金をまずとにかく早めにどんどんどんどん入れるのですよ。そうすれば、緩和します。資金繰りの面倒を見てやれば良いわけよ。

それってどうなるかって、別にほとんどは現金を使わないでみんな持っていると思いますよ。だって店に行かないし持っているわけだから、何か終わればまた銀行に戻すでしょう。そうしたら、次のウイルス感染に揃えて、貯金させておけば良いじゃないですか。「今度は何かあった時に、またそれを使うから、これは非常米だ」と置いておけば良いわけですよ。たぶんそれしかないと思いますよ。要するに、今起きていることは、資金繰りに困っているのだから、現金を渡すことよ。ドイツが早速ね、昨日ですよ、「無制限に債務の面倒を見る」って言いましたよね。あれが正しい。この金融経済の収縮を止めるには、あれが正しい方法ですよね。とにかくそうやって、今はとにかく現金をどんどん配って、安心して家にいていいと。資金繰りの心配をしないでいいと。もちろん企業もそうですよ。企業もそれから個人もね。それが唯一の方法だね。

でもそれをやったときに、日本とかスイスみたいな通貨が強くなっていく国は、ハイパーインフレにならなくて済むのですよ。しかしそれをですね、債務国とか通貨が安くなっていくどんどん安くなっている国でやると、ハイパーインフレになっちゃうのですよ。もう既にですね、ほとんどの新興国、というか円とスイスフラン以外はですね、基本的には下がっていく通貨ですよね。ドルとかユーロも今なんかね資金繰りに困っているのでみんなが集まってくるけれども、じゃあアメリカとかユーロ圏でドル圏とかユーロ圏でどっか巨大な破綻が起きるとですね、今度決算資金として使えなくなりますよね。そうすると、みんなそれは今度暴落になっちゃいますよね。だから実は本当は大変で、日本とかスイスはまだね、今言ったように、どんどん現金を渡して国が回す、ヨーロッパだったらドイツ一国ぐらいだと何とかなると思うのですね。でもちょっともうイタリアは難しいよね。もうそういうところはですね、現金を出してもどうにもならないから、あとはもう自活してくれですよ。もう要するに、ボートからですね、あの大きな船からボートを出して、みんな救命胴衣をつけてそれぞれ頑張って生きてくれというしかないですよ。

これは、放っておくとどんどん症状が酷くなるのですよ。即ちですね、多臓器不全ってこのことで、昨日まではちゃんと動いていた会社が今日から動かなくなる、その間にですね、材料の仕入れも止まる、製造も止まる、お客さんがいなくなっちゃった、社員をクビにしたら、もう会社を再開してもその会社の仕事できなくなっちゃった、あるいはこの最後の最後で雪だるま式に借金を増やしちゃったと、借りちゃいけないところからまで借金を増やしちゃったと、そうすると資金繰りの面倒を見てやったって助からないってケースが多いですよね。だからこれは本当に、一刻をあらそう重症者なのです。今まさに世界経済は一刻をあらそう重症者が時時刻刻増えている状況でで、だからもうこれは日を追って悪化すると思いますよ。今の状況が日を追って悪化して、「あそこも潰れた。こっちも潰れた」と連鎖していって、結局潰れてもですね資金繰りさえ付けてやって何とかすればまだ良いもので、それをしませんとですね、そのまま今度会社が消滅しちゃったと、あと何も残らないですよね、即ちすごい後遺症が残りますよね。

ですから、今のところですね、このままいくと社会にどれだけの後遺症が残るか分からないですね。通貨が安くなっている国がものすごい勢いでお金を出したらハイパーインフレになりますよね。ハイパーインフレになったら本当に社会全部がメルトダウンしますから、これはもう後遺症どころか臓器が溶けちゃうという話で、臓器蒸発しちゃうということでありますから、どこで止まるのかはさっぱり分からないですよね。

まぁ、こういうふうに考えてくるとですね、今回のウイルスで起きている現象っていうのは、本当に生物学的なものと社会科学的なものとが実にリンクしていて、だからこの特に社会科学的な部分の対処については、まず医者がいないし、とんちんかんな医者ばかりでね。経済も中央銀行とか、アメリカなんかもまず裏ではやっているんだと思って、昔からアメリカの大きい会社って裏でお金を回しますからね。まだ少しいいのかもしれない。トランプは、昨日のツイッターでも、「中小企業を大事にしたい」といっているから、中小企業にも裏からお金を回すでしょうね。それから学生向けのローンですね、学生向けのローンの支払い・利子支払いは凍結的って昨日やりましたね。時事通信は免除って書いてあったけど、トランプたちの言っていることは、フリーズですから凍結ですよね。そのときに、その元本支払いもフリーズしようかという話があったらしいですね。それはなんか今回見送ったのだけど、フリーズっていってもですね、フリーズしたはいいけど、例えばその子どもたちあるいはそのローンを借りている人たちが仕事を失ったらフリーズ解消した瞬間にデフォルトじゃないですか。地下まで面積できないわけだから。そうしたらもう大統領は、自動的にバーニーサンダースですよね。そうしたらもうトランプだって、金融業者を守ってね、自分が選挙に負けるか、多くの民衆を守って自分が選挙で勝つか、それは金融業者をやっつけちゃいますよ。「民衆や中小企業苦しめる悪党だ」って。だから、今はフリーズとか言っているけれども、あれは特政令ですよね。こういう風にするのは、やっぱりね、ものを分かっていると思うんですよね。よく分かっていると思うのですよ。アメリカとかドイツは、何か物事が分かっているじゃないかと思うのですよ。日本なんかとんちんかんで、色々な人が心配しているんですけれども、「どうすればいいですか」という話が色々あってね。安倍内閣なんかもう全然駄目ですよ、もうボロボロですよ。緊急事態法案なんか格好ばかりで何も中身がないですからね。

それで、何が問題だと、私はね、生物学的なウイルスについてはもう閉じ籠ってどこまで守れる以外に方法がないでしょう。問題は、金融経済のサイトカインストームだと。これをとにかくですね、早く緩和してその広がらないようにするためには、さっき言ったように資金繰りの人口肺を入れるしかないわけですよ。これはもう財務大臣の仕事だから、財務大臣を入れ替えなきゃ無理だと。ある人が探しても一人も自民党の中にいなかったと言っていましたよ。そんなことがわかる人はひとりもいないし、選挙が迫っているでしょう。どうせ解散したくないって、そりゃあ解散したくないようね。コテンパに負けるから自民党はね。でもこれいつまでも続かないと思いますよ。要するに、次の選挙でも落選しそうな人たちもたくさんいますよね。もう何か自民党の連中も色々いて、地元で飽きられちゃっている人とか、「いい加減老害だと。早く引っ込め」と言われてこともあるわけだ。もう次の選挙で落選ですよね。それで焦り出すわけですよ。ごますりやわけのわからないこと言いだしたり、そんなのが跳梁跋扈しちゃって、言えば言うほどですね、あとで世論やマスコミに叩かれて、地元の有権者に「あいつはバカだ」と思われるだけでしょう。そうすると怖くなって、喋らないわけですよ。物言えば唇寒しで、黙っちゃうわけですよ。

要するにだからもう、役人だとか何かに頼ると政治家に頼ったらこういうことになると東日本大震災と同じと、だからこれはね社会の後遺症が相当残りますよ。日本なんかまだ結果的にまだ日本はいい方だと思うだよ、債権国でやっていますから。でも債務国の方は、もう本当にたまらないですよね。ですからその辺ですね、非常に大変だと思いますね。ウイルスのことも大変だけど、まぁこれは自然現象だから、これは本当に閉じ籠ってどこまで守れるかよくわかりません、でもその先の金融経済のことについては、これは破局的な状況に既になっていると私は思うのですね。

(2)金融経済の現状

・世界の金融市場は総売り・投げ売り状態
・急激にバブルが崩壊すると何が起きるか
・急激な金融経済のサイトカインストーム重症化にほとんど治療をしない世界の当局

金融市場の現状なのですけれども、世界の金融市場は総売り・投げ売り状態です。特にですね、1週間ぐらい前からですね。2週間ぐらいそんな状況なんじゃないでしょうか。イタリアで感染がうんと拡大した辺りから、もう本当に総売りな感じになってきて、アメリカが要するにものすごい感染になってきたと、各州が非常事態宣言を出してきたという辺りからですね投げ売りで。特にトランプがヨーロッパからの入国を30日間停めるって言いましたよね。あれが決定的になったと。でもその前があるのですよ。その前は油の暴落なのですよ。実は今回の総売り・投げ売りの前にあったのが、油が暴落したことなのですよ。原油価格が一時1バレル20ドル台に入ったのですね。油の先物で20ドル台ですから、元々50~60ドルくらいを付けていたので半値近くになったわけですよね。あれがね、最初の直接の引き金だったと思うのですよ。あれが何で起きたかって言うと、要するに中国と中国の不景気も広がってきてね、油の需要が落っこちちゃったと、それでサウジとロシアで原産の話をしたら決裂したと。ロシアはね財務大臣が言っていたのは、「うちは、25ドル~30ドルの原油価格で、7年~10年は生き延びられる」って言ったわけですよ。ところがサウジの方は、「過去最大規模の増産をする」と言い出して、UAEもそうなのですよ。UAEも「増産する」と言い出したの。1980年代にありましたよね、油の値段が暴落した後ですね、第二次石油危機の後ですね、一気に油が暴落して、その後ですよね、実は産油国が軒並みデフォルトしたのですよ。ですから1980年代はサウジがデフォルトで、イラクもデフォルトで、それからメキシコもデフォルトしましたよね。他の国々まで広がっちゃって、要するにもう1980年代に高騰した油が暴落した後は産油国がみんなデフォルトですよ。

それからソビエトも産油国だから、実はソビエトが崩壊した大きな理由は、実はこの油の暴落だったんじゃないかと今でもよく言われるのですね。油の暴落が実はソビエトの政権をひっくり返した最大のテコだったんじゃないかと今でもよく言われるんです。だから恐ろしいですよ、油の暴落っていうのは。もうこうなってくると、要するに死にたくないから、それこそ湾岸の産油国それからテキサス州あたりの油屋さんたち、シェール関係の。テキストだけでなく全米にいますけれども、中小企業業者が多いでしょう。アメリカのエネルギー関係は、中小企業業者が多いですよね。あとは、メキシコは「増産しない」って言っていて、メキシコはもう少し余裕あるのですかね。でもとにかくこの油関係のところは、もう値段が下がった分だけ増産して売上を稼ぐと後先かまわず資金繰りのためにもどこまでも増産するという政策に入ったわけですよ。これ増産をしてお金を稼がないと、また1980年代みたいに軒並みでデフォルトですから。だからもうそういう状況になっちゃって、一気に悲観論ですよね。

それでその後が総売りなのですよ。でもさらにもうちょっと前があるのですよ、もうちょっと前が中国でしょう。中国の武漢から始まったあのウイルス騒動ですよね。最初の患者が確認されたのは、12月1日ですね。武漢で最初の患者が確認されたのが12月1日で、町のロックダウンが始まったのが1月の下旬でありますから、約1ヶ月半かかっているのですね。最初の患者から町のロックダウンまでが、封鎖までが約1ヶ月半から2ヶ月弱かかるわけですね。この間、要するに習近平が隠蔽していたとウイルスをね。それがもう広がっちゃって今世界に来ちゃって、悪いのは習近平だと中国国内でも相当の批判が出ているみたいで。「封じ込めに成功した」とかバカなこと言ってですね、あれは中国人をカンカンに怒らせると思いますよね。「何が封じ込みに成功だ」と。要するにね、あまりにも爆発的に重症者が増えちゃったんで、治療を諦めて豚コレラや鳥インフルエンザと同じ処置をしたのですよ。生きたままを閉じ込めてですね、元気な人もそうでない人も生きたまま閉じ込めちゃって、餓死するのを待っているという政策が出て、これがロックダウンですよね。マスクしてない人たちを片っ端から捕まえちゃってですね。別にマスクでウイルスは防げないでしょう。それで、ネットで本当のこと言う人も捕まえちゃって、検疫収容所にぶちこんじゃうわけよね。本人が元気なら出てくるのでしょうけれども、もうおかしくなったらそのままより重症者のいる病院へ連れて行って、重症になったってね、医者がいなければ助けられないから。しかもこれものすごく手間がかかるわけですよ。一人ひとり症状が違うわけだからね。生きたままですね、いよいよ苦しそうだって、もうダメだったと、まだ死んでいないのにですね、遺体袋に入れて火葬場で焼いちゃったという証言が出ていますよね。あれで「封じ込め成功」とは、よくばかなことが言えますよね。何をやっていたんだという話でしょう。

それはウイルスそのものの話なのですけれども、経済なのですよ。なぜ習近平が慌ただしくてですね、「早く再開しろ」と言っているのか。ウイルスは複数回感染が流行することが普通ですから、普通はそんな簡単に開いちゃいけないだよね。オープしちゃいけないわけですよ。しかしなぜ早くやれと言ったのかというと、それは金融経済だよ。まさにその資金繰りが付かなくなっているわけよ。2月は中国が完全に止まっちゃいましたからね。ものも売れないしですね、借金の返済もできないしですね、止まっちゃって。これがだから中国全土の金融経済のサイトカインストームですよ。しかしやっぱり中国はそんなにお金がないんだね。やっぱり債務国なのだと思うのですよ。みんなにお金を配るってわけにはいかないから、見切り発車でね、「死ぬものは死ね」と、生きた人たちだけで経済を再建するぐらいの発想なのでしょう。でも再建してみたのだけれどもやっぱり決定的に難しいのですよ。要するに、中国が仕事再開し始めたら、今度はヨーロッパがおかしくなったわけよ。アメリカもおかしくなったわけだから、世界経済は止まっているわけよ。世界経済の中の中国経済ですから、世界経済が止まれば、それは中国でものを作ったって、ものは売れませんよね。だから投資が止まりますよね。

要するに、ヨーロッパ人やアメリカ人たちがびびり上がっちゃって、投資を全部引き上げているわけよ。最初は、投資をしないぐらいだったのが、今度は社債を売る・株を売る・投資資金の引き上げで、次にどこへ行こうかと思っていたら、今度資金繰りが詰まってきちゃって、全部投げ売りでどんどん状況が悪化していっちゃったわけですよ。中国なんか何もないですよ。フィナンシャル・タイムズや他にも出ていますけれども、今年来年再来年ぐらいが中国の債務返済がすごく多いのですね。地方政府とか民間の企業の債務返済がすごく多くて、もう無理ですよね。返せないよね。これはそのドルだから、アメリカと仲が良ければですね、融通手形ですよ。中国とアメリカで融通手形をやってね、借金を返済したことにすると。言ってみれば、環取引だよ。米中循環取引で見かけ上の破産をですね、防ぐ方法があると思うのですね。よくあるでしょう、日本でも循環取引って言ってですね、融通手形ですよね。

ところが、トランプと習近平がダメなのよ。トランプが「中国は悪い国だ」と言ってね、今度中国は、「ウイルスを武漢に持ち込んだのは、アメリカだ」と言っているわけですよ。もうこれは、アウトじゃないですか。循環取引、融通手形って効かないじゃないですか。じゃあね、FRBに代わって中国中央銀行がですね中国人民銀行がね、「うちもドルを出しますから」とはいかないでしょう。だからもう万策尽きちゃったわけですよ。習近平って、最初から最後まで経済音痴だと思うのですよね。もうドルの借金返済ができないですよね。これは致命傷ですよ。だからもうアメリカドルに関連するところは潰れていきますよ。それは今中国の経済の骨格をなしているところじゃないですか。要するに、中国は昔のような国営企業みたいなものをどんどんと整理をして、海外でも戦えるもっと強い企業を育てていたわけですね。それは大体がベイドルを調達して運営してやっていますよね。でももうそこが駄目じゃないですか。そういう会社は潰れちゃうし、そういう会社を誘致した地方政府も潰れちゃうじゃないですか。もう一貫の終わりで、もう2月ですよ。2月に、中国が「もうこれはダメだな」っていうことでものすごい悲観論が始まりましたよ。でもそ前があるのですよ。その前があって、全ての始まりは2019年9月14日ですよ。即ちサウジの石油精製施設にイランのドローンとミサイルが飛び込んできて、これが見事に炎上したと。アメリカの武器でこれを守っていたわけですね。その防衛をやっていたわけですよ、その石油精製室を。ところがこのアメリカの防衛装備品では、ミサイルもドローンも迎撃できないところか飛んできたことが分からなかったわけですよ。そしてサウジが丸腰だって分かっちゃったわけですよ。それでその週明けの16日17日にアメリカの金融市場でパニックが起きるわけよ。そのメカニズムについてはその後ですね1か月ちょっとして、2か月ぐらいから国際決済銀行は論文を出していましたけれど、あのとき何が起きていたのか、週が明けて、ある大手の銀行、JPモルガンだったね。もうファンドとかよその銀行に貸していたお金を全部引き上げちゃったんだって。もうとにかく民間に貸しているクレジットを全部引き上げて、全部国債に入れたのですって。

すなわち、サウジは丸腰だということになると、明日どんな銀行でも潰れかねない状況、明日どんなファンドでも潰れかねないという状況になったわけですよ。それで、9月16日・17日にその短期金融市場で資金調達コストが、ブワッと跳ね上がったわけね。普段年率2%ぐらいが10%ぐらいまで跳ね上がったわけですよ。うわっと世界が思ったわけですよ。「これは大変なことが起きた」と。そこからですね、FRBがどんどんどんどん資金供給するのですよ。もうこれはね、資金調達ができない金融機関に名指しでお金を貸していたのですよ、名指しで。すごかったですよね。それは9月16日・17日あたりから始めたわけですよ。これもですね、9月末までに FTBが相当出しましたよね。一旦10月に落ち着いて、また年末出して。1月にまた落ち着いて、また出して、出して、出して、出してその延長線にこの中国の話とか、ヨーロッパやアメリカの感染拡大があるから、もう去年の秋からFRBは非常事態ですよ。去年の9月からも世界の金融市場は酸素吸入をやっているわけ。

しかも実績に人工肺を付けているところもあるわけですよ。Term Repoと言ってですね、1週間2週間貸すのですね。要するにもう資金調達できないってFRBに泣きを入れるのでしょう、泣きを入れてお金を返してくれと。だから応募があるのですよ。応募に応えてFRBがお金を貸すわけね。だから人工肺みたいなものですよ。相当やっていて、もう3ヶ月以上やっていますよね。そこにこのものすごいのが来ちゃったわけ。だからもうパンクですわ。あれは、木曜日でしたっけ?1日にFRBが市場に投入したOvernight Repoと短期国債の購入ですね。Overnightで出した金額が、1.5兆ドル/170兆円のお金を出したのですよ。すごいですよね。一日ですよ、一日にそのくらいお金を出したわけだから、日本のGDPの4か月分ぐらいなのよ、すごいお金を出して。だからもう人工肺も酸素吸入にもやりっぱなしですよ。止めようがないですよ、これ。その間に例えば、ボーイングのお金が詰まってきたから銀行から多額のお金を借りたと、もう倒産危機ですよね。

それから今回はとにかくですね、一番金融で問題が起きているのは、クレジットものなのです。モーゲージよりもクレジットもので、高格付社債も低格付社債も同じように売られているのですね。高格付社債というのはですね、こういうとき強いように思いますがね、そんなことないですよ。このあとはですね、とてつもない不景気とそれから債務危機が広がるから、格付高いものは軒並み格下げになっていくのですよ。軒並み格下げになってきて、ダブルAがシングルA、シングルAがトリプルB、トリプルBがダブルBになってきますから、格付高いものはこれから格下げで値下がりするのですよ。だからもう最初に売れるのです。本当の不景気が目の前に来たときにはですね、高格付社債ってこれから格下げになるから最初に売られるのです。特に酷いのがトリプルBです。トリプルBというですね投資定格の一番下のところは、次に一つ落ちるとダブルBだから、年金とか買えなくなるからこれを彼らは売らなくなればならなくなるわけですよ。ここは実はお客が来ないのよ。

それで、ダブルB以下の方は、C以下になるわけですよ。すなわちデフォルトですよ。部分的デフォルト、全面的デフォルト。C格に下がっちゃうわけで、こちらも売られるわけだから、今回社債も売られちゃっているのですよ。社債の中にはソブリン債も一部入っていますよね。新興国も出しているお金ね。例えば、レバノンなんかはデフォルトしちゃったのよ。ドル建ての国債ですよね。デフォルトしちゃって。ああいうのは、恐怖が恐怖を呼んでですね、次々とみんなお金を投資家が引き上げちゃうから、国債にしろ、社債にしろ、地方債にしろ、満期が来たときの借り換えができなくなる異様に高い金利になるということが起きるわけですよ。もう既にですね、二月入ってぐらいからですよね、いわゆるこの新規発行、社債とか株式の新規発行はかなり難しくなっていて、今もう全面停止ですよね。

9.11事件のときと同じで、市場はもう極端にその恐怖に震えてしまっていますから、新規の株式発行、新規の社債発行、それからソブリン債、国債発行は、もう受けられない状況だよね。だから資金調達機能は止まっているのですよ。即ち、市場は言ってみれば呼吸ができない状況なのですよ。自立呼吸ができないのよ。即ち、経済でいったら、自立呼吸っていうのは資金循環ですよね。市場の資金循環機能っていうのは、停止してしまっていますよ。だから息を吐くだけ。息を吐くだけ売るだけで、吸えなくなっているのよ。大変な状況なのですよ。本当さ、みんな惚けた顔をしているけれど、息が止まって吐くことはできるけど吸えなくなったらですね、心臓が止まるのも時間の問題なんですよ。みんなボーっとしている人も結構いるわけで、要するに「大したことない。大変だ!」ってでボーっとして何もしない人も結構いるわけよ。だからもう早く人口肺を入れるしかないよね。唯一の方法ですよ。資金繰りの面倒を見てやるしかないわけよ。そんな状況で、ものすごい売りものが出ておりまして、株価の様子をちょっと見ていきたいと思いますが。すごいのですよ、日本株で見ていきます。

日本画の状況でありますが、例えばですね、これは銀行業の株価指数です。銀行業の株価指数で過去3ヶ月のものですね。去年の11月から今で、銀行業の株価指数日経平均の225の銘柄ですよ。150ポイントが100ポイントで2/3になっているのですよ。ズズズっと落ちてきて、特に2月下旬から出来高が増えていますよね。だからやっぱり誰か大量に売っているんだよね。先物主導で何か外国人が売ってきたわけではなくて、現物株を大量に売っていますよね。これはすごい恐々なんですよ。「銀行の株が下がってきたらどうなるのですか」っと、前にもこの講演会でよく私が言ったと思うんですね。「今みたいなすごい金融危機が起きたときに、次に何に気をつければいいですか」という話を私は前からですね申し上げていると思うんですね。

日銀の短観でですね、企業金融関連判断全産業の中の資金繰り判断と金融機関の貸出態度判断があります。実は過去の例を見ますとですね、金融危機が起きると銀行はパタッとお金は貸さなくなるのです。まずは、銀行の貸出態度判断推移を見ますとね、真ん中が貸出態度が緩い、この下が厳しいということですね。銀行はお金を貸すことが商売ですから、普通は貸すのですよ。しかし、何かあるといきなりお金を貸さなくなるのですよ。例えば直近だと、2008年・2009年のリーマンショックですね。見てくださいよ、こんなに貸していたのがね、一気に貸さなくなったと。別にこの銀行がそのときに潰れたわけでもないですよ。銀行自身がね、いきなり明日から営業できない状況になったっていう、まぁ中にはあったのかもしれませんけれども、全てがそうなったわけではないですよね。まさに恐怖感が恐怖を呼んで、一律貸さなくなったわけですよ。

それから1997年頃に日本が金融危機を起こして、どんどん銀行が潰れた頃でしょう。これは第二次石油危機ですよね。これはちょっと緩慢ですけれども、昭和の最後のバブル崩壊のときですよね。これはそのドットコムバブルときですね。要するに、金融危機が来ると、銀行がパッとお金を貸さなくなるのですよ。今まさにそれが起きていますよ。だから一般の方でも個人でもそれから企業とかでも、銀行からお金を借りている方、このあと銀行は貸さなくなると思っていいじゃないでしょうか。信用供与を補填するとか、国が保証するとか言ったって、銀行というものは貸さないものは貸さないですからね。そんな政府の政策があったから貸すようなものではなくて。貸さないと言ったら貸さなくて、特に銀行株が下がってくると自分の会社が潰れるって恐怖が先に来るのですよ。そうするともう債券保全なのですよ。債券保全だから、今あるものを守るのが精一杯であの人たちも。そんな積極的なことはしませんよ。

だからもう資金調達は、これから日に日に苦しくなってくるじゃないでしょうか。銀行自身もだから要するに、円はまぁ日銀が面倒をみるとしても、ドルの決済ですよ。結構日本の銀行って、アメリカドルなんかのファンドを買っていたりしていますよね。ああいうものの決済とか不動産とか、多分大変だと思うのですよね。外貨の支払いって結構大変だと思うのですよ。詰まってくると思うのですよ。とにかく銀行自身も何か売らないとやっていけない、大体3月末でありますから、決算締切りで決算発表がありますよね、悪い数字だと。そうするとトンマな役員はですね、「自分の任期中に業績が悪かったら大変だ」とか言い出しますからね。そんな問題じゃないわけよね。今だけ金だけ自分だけの人が多いからさ、上場会社の上の方は。だからもう人のことは構わずに自分だけ生き残ろうっていう戦略だろうと思うのですよね。雨が降ってきたら、在庫の傘まで全部取り上げちゃうと、そんなような感じだと思うのですよ。だから銀行はお金を貸さなくなると思っていた方が良いわけですよ。だから借りるのであれば、一刻も早くしとかないとね。日に日におかしくなってくると思うのですよね。

したがって資金繰り判断も、今はこの上の方にあるけれども、これはドンっと落ちてくるはずですよね。もうこれが世界の社債市場では急激に起きているのですよ。もう2月ぐらいから本格的に起きているのですよ。世界の社債市場では、もう資金繰りが極めて厳しくなってきているのです。市場がお金を貸してくれないのが当たり前、だからERBが1日に1.5兆ドルもの資金を注入するというぐらいの厳しいことになっているということですよね。だからさっき言ったように、日本なんか何も手当てしないでいると、なかなかこれはすごいことになるなと思って見ております。どうするのでしょうかね、自民党は。

それから、これは日本の株価の不動産業ですね。これもよく下がっているのですよ。1,500ポイントから1,000ポイントとこれも2/3になっているのですよね。不動産も厳しいですよね。不動産みたいなものは、不景気というよりも金融収縮になったら、それはもう買う人もいませんよね。高値で張り付いたものなんかを買う人はいないわけですよ。そうすると、在庫を持っている連中はね、ファンドにしろ業者にしろ、在庫を投げ売りするしかないじゃないですか。それで、この在庫の投げ売りが大暴落をもたらすのですよ。例えば、この東証リート指数ってありますね。不動産投資信託は大暴落をしていますよね。ちょっと5年ぐらいを見てみましょうか。2015年から2018年ぐらいの水準までもう落っこちて来ちゃっているわけだよ。すごいですよ、このリート。そうするとこの間にお金を入れてですね、お金を調達して色々ファンド買っていたら、もうアウトなんじゃないの?損が出ているじゃないの?それで資金繰りが詰まっているから、これを売るしかないのですよ。要するに、資金繰りに詰まっているところが、値下がりしちゃっているから、もう利益が出るかたちで売ることはできないわけだから、見切り売りしかないですよね。
でも買う人はそれでもいないから、まず下がる可能性大ですから、そうするとこれが前から言う半値八掛け二割引なのですよ。典型的な半値八掛け二割引相場で。例えばこのピークが、2,200ぐらいですよね。2,200~2,300あたりがピークですね、そうするとこれが半値八掛け二割引ですと、これが大体三割になりますから、700ポイント台だよね。700ポイント台ぐらいまでは大体下がるのではないでしょうか。今が1,600だから、まだ半分以下ですよ。今のリート指数の半分以下になるのではないでしょうか。そうなったときですね、やっぱりこのリートに投資をしている連中なんかは、だいたい万歳しちゃうと思うのですよ。

それから、物件の方ですよ。物件の方はやっぱり売れないし、在庫を持っている不動産関係の業者にしてみると、投げ売りをするしかないですよね。だから今後ですね、タワーマンションをはじめとした不動産は、買い手がいない中で資金繰り売り、資金繰り売りが相当なものになるんじゃないかと思うのですね。資金繰りさえついていれば、みんなで頑張って持っているだろうけれども、値下がり嫌だからね。損が出るのは嫌だから持っているだろうけれども、資金繰りが詰まってきたら投げ売りをするしかないよね。そうすると、色々なことが起きるのですよ。例えば、建設業でありまして。建設業の相場もですね、1/3ぐらいに落ちました。1,200から今は850くらいですから、これも随分落ちましたよね。これは昭和のバブルが崩壊したときによくあったことですけれども、みんな資金繰りに詰まって投げ売るでしょう。でも買い手がいないでしょう。そうするとどんどんと値が下がるわけですよ。そのうち今度はね、発注主。ビルの建設工事の発注した側がお金に詰まっちゃうのですよ。でも銀行もお金を貸してくれないわけ。さっき言ったように、貸し渋りになっていると、銀行は貸してくれないから、要するに追加工事代金を払えなくなるのですよ。そうすると工事が止まっちゃうわけですよ。

そうすると今度は、例えば建設の請負っていうのは、大体一番最後にお金をもらいますよね。何回に分けてもらって、最後にお金をもらう、竣工したときに。そうすると竣工時のお金をもらえなくなることがあるわけですよ。これは建設会社も大変ですよ。発注主はお金がないから、結局デフォルトしちゃうのですよ。工事は止まって、そのあとデフォルトですよ。建物の収益は生まないもの。工事でビルを立ててですね、それで開業して。テナントを入れてお金を入れて算数をやってビルを建てているわけだから。工事が途中で止まっちゃったら、ビルは稼働しないでしょう。そうすると100%不良債権で。そうすると、そこにお金を返していた銀行は潰れちゃうのですよ。要するに、銀行が今度はですね、工事が止まっちゃったその物件を抱えた債務者がデフォルトして、担保を取ったと。担保を通ったって、工事が止まっちゃっているビルですよね。一銭も生まないわけですよ。

例えば、長銀なんかはそれでずいぶん潰れましたよね。そんな風になっちゃうわけで、30年まで行ってないときに起きたのに、もう忘れているんだよね。不勉強って、一番恐ろしいですよね。ですから、建設も大変ですよ。しかも今、中国からものが入ってこないと、竣工しないとかね、バスタブとかトイレが向こうから入ってこないから竣工できないという話もあって、大変な状況だと思うのですよね。

それから、例えば個別株で見ますとね、三菱商事を見ますと暴落していますよね。株価暴落ですよね。それから、商社で言ったら、例えば三井物産物もものすごい暴落ですよね。それから三菱地所もものすごい暴落ですよね。それから三井不動産もものすごい暴落ですよね。銀行で大きいところで例えば、三菱UFJも暴落していますよね。じゃあ今度は地方銀行、福岡ファイナンシャルも暴落していますよね。要するに、大型株みたいなところも、どんどん下がっているじゃないですか。JR東海、お客が半分になった新幹線、暴落しちゃっているじゃないですか。あそこ確かダイヤ改正で、のぞみの本数を増やすって言っていたんですけれど、3月のダイヤ改正で中止しましたよね。JR東海もこんなに株が暴落しちゃっていますよ。

あと例えばですね、大阪ガスもずっと下がってきていますよ。結構エネルギー投資とかやっていると思いますよ、アメリカのエネルギーとか、ここに限らず結構日本の会社がやっているから。アメリカの特に中小のエネルギー会社の社債なんかもう値つかずのものも随分ありますからね。もう一貫の終わりですよ。要するに、あの人たちはそんなにこだわっているわけではないのですよ。油田があるからまた何かで値段が上がれば、それでお金儲けができるわけよ。借金を払わないで、上手に借金だけは外してですね、上手に踏み倒すのですよ。色々な方法を使って、裏技を使って、その油田の権利だけは鉱山の権利だけ上手に持っているのですよね。どこかに移したりして、ほとぼりが冷めるのを待っているのですよ。それで、また出てくるのですよ。

だからもうね、紙の上の投資だなんて思ってあんな鉱山だとかね油田なんかに投資すればですね、一番最後今みたいに債務の馬場引きみたいになったときはですね、一発でやられて終わりなのですよ。全くそういうことがわからないでやったんじゃないかと私は思うのですよ。昔からそういう業界ですから、油なんてね。1980年代に暴落したときには、その後20年間油は暴落したままだったのですよ。1990年代末にやっと油が上がってきて、それまでの20年間は油が底貼っちゃって、その間はみんなが死に物狂いになったわけですよ。だから、もっとたくましいですよね。それから重工関係で見ると、三菱重工も暴落ですよ。この下がり方は、半値近くまで下がっていますよ。どうしちゃったんですか。それから、ソフトバンクも暴落していますよ。これ6,000ポイントが3,000ポイント台まで、4割くらい下がっているのではないでしょうか。ズルっと暴落していますよね。ソフトバンクは、大手の大口株主に言われて、5,000億円自社株買いをやることになりましたよね。ソフトバンクは、「自分の判断でやっている」と言っていますが、なんかフィナンシャルタイムズには、大口の投資家の圧力でとはっきりと書いてありましたからね。まぁそうなんでしょう。株落っこちて怒られているのでしょう。しかし5,000億の自社株買いをやるにしても、5%も下がっていますよね。もうこれは行けませね。どんどん売り物が出てきていて、出来高が増えていますよね。

それから、色々とありますけれども、例えば東レ、製造業の中でも未来性があると言われていますが、だいぶ下がっていますね。半値だね。すごい下がり方ですよ。イオンは大暴落とまではいきませんけれども、下がってきましたね。こんな感じで、今大型株・優良株がどんと下がっているのですよ。トヨタ自動車も暴落ですよ。5年ぐらいで見るとですね、まぁかなり下がってきていますよね。だからやっぱり今回は、優良銘柄と言われるもの、それから大型株がかなり下がってきてですね、ということだから本当に総売りですね。不動産は投げ売り、それから株の方は総売りという感じじゃないでしょうかね。だいたい世界中で同じだと思いますね。世界中、だいたいどこを見てもそんな感じで、ドイツだとドイツ銀行ですよね。政府が資金繰りを見るって言ったから、最後ね剥き出しの倒産、あのワイマール帝国崩壊のような形の剥き出しの倒産は避けようということなんだろうけれども、ドイツ銀行のドル建ての株価ですね。ドイツ銀行は、ユーロ建てとドル建てとありますから、あれ間違えるとちょっと値段が違うんですけれども、ドル建ての値段でありましてですね、だいぶ下がってきましたね。過去5年間基本的には下げトレンドで、何も変わってないですよね。ちょっと戻したのだけれどもまた落っこっちゃって、出来高が増えていますよね。やっぱりこれはかなり売られているのですよね、ドイツ銀行も。中国にものすごく投資をしていましたよね、ドイツ銀行ね。中東にも投資をしていましたよね。それから南米にも投資をしていましたよね。もうひっちゃかめっちゃかですよね。ドイツもなんかアメリカに対抗してですね、俺たち頑張るって言ってやってみた挙句がこのざまなんじゃないですかね。実に情けない話で、ドンキホーテみたいになっているなと見ていて思うんですよね。ですから今後こういう大手金融機関の資金繰り、FRBは一日に1兆5千億ドルもお金を入れるぐらいですから、どこまで悪化するのかはですね、まだちょっとわからないですよね。

それからその他のマーケットを見てみますと、まず金利ですね。金利はですね、アメリカの利回り曲線から見ていきましょうか。これがアメリカの利回り曲線・Fedが出している統計で、3月2日から始まって、一番下が3月13日で週末ですよね。1か月満期から30年満期までありまして。まず1か月前、一番短いところでありますが、これはまぁ下がってきています。FRBは0.5%の利下げをしましたから、これは下がってきて、もう1回0.25下げるとゼロ近くになりますよね。その場合たぶんやると思いますよ、この様子だと。でもその場合、今度はものすごいドル安が進みますよね。今だから世界中からアメリカにお金が戻ってきちゃってドル高になっちゃっていて、たぶんトランプが一番嫌いなことなのだろうから、円も含めて次のアメリカの金融緩和はすごいドル安円高をもたらすんじゃないでしょうかね。とにかくFRBはすごいですよ。だってもうこれ、3月2日の1ヶ月満期の国債が1.41でしょう。今0.33だよ。1/4ですよ。まぁ実際に動かしている金利はヘッドファンドレートでありますけれども、1ヶ月のこの国債もですね、最近市場のオペレーションにFRBも使っていますからね。この強烈な、まだ半月ですよ、半月で短期金利を1/4にしちゃったというのは、自主的な市場金利をね、これは金融危機以外の何者でもないですよね。過去何回かありますねこういう金融危機はね。一気に金利を下げちゃったとリーマンショックのときもそうだね。だから本当に金融危機そのものだなと思うのですね。

しかしこれ、横を見ていただきますと、これが0.33で、しかしこれ3ヶ月になると0.28ともっと低いですよね。後はここをずっと見ていくと、3年が0.58、5年が0.7、7年が0.89、10年が0.94でほぼ順利回りに戻ったのですね。ここだから長短逆転は解消されました。その前はね、結構逆転していたのですね。短金利を一気に下げましたので、長短金利の逆転はなくなりましたということでありますから。しかしこれでまた今度利下げってなった時なのですけれども、実はこの中長期金利の方が大変なのですよ。

さっき言ったように、今回はですねクレジットものから始まっているのです。社債とか、海外の国債から問題が始まって広がっていって、実はアメリカの国債市場の流動性が今枯渇しつつあるのです。これは非常に恐ろしいことです。例えば、5年債の利回りを見ていただきまして、0.88ですよね。下がってきているのですよ。3月9日が0.46ですね。まぁ不景気でありまして、株を売ったお金をどこへ持っていくのっていうと普通はですね国債に行くのですね。企業に比べれば政府の方が潰れにくいだろうってことで、普通は国債市場に行くのですよ。だから株が下がって、国債の金利が下がるっていうのは、ごく普通の反応なのですが、3月9日を契機にですね、この日を境に金利が上り始めるのですよ。5年債は0.46が上がって今では0.70ですよ。3年債は0.40が底で今は0.58ですよ。7年債は0.56が大底ピークで今は0.89ですよ。それから10年債は0.54が大底で今は0.94ですよ。30年債は0.99とありますね。30年債が1%を割ったのは、もう本当になんか異常事態ですよね。今は、1.56なのですよ。おいおいおい、アメリカの金利が上がり始めちゃったよと。アメリカの国債金利が上がり始めちゃって、これはいよいよアメリカ政府の資金調達ができないという、こういう話なのですよ。

それで、実はもうマーケットではですね、国債市場がまともに機能していないという声がどんどん上がっているのです。アメリカの国債市場の流動性が極端に落ちちゃっているのです。だからアメリカの国債の買い手がいないんだ。そこに、どーんと売り物だけが出てくるから、金利が上がっていっちゃっているのだと思いますね。だからアメリカの国債市場が、言ってみれば、もう重症の肺炎状態なのだよね。資金繰りの循環をする一番の心臓である世界の金融市場の一番の心臓は、アメリカの国債市場ですよね。ここが窒息状態になっちゃったのよ、既に。それで一昨日FRBが1.5兆ドルのお金を入れたのだけれども、13日だって金利が上がっていますよね。これ、13日だって結構上がっていますよね。非常に危険な状態で、だからこの重症度はですね、やっぱり未曾有のものだと言っていいんじゃないでしょうかね。

これだけその国債市場がですね、とりあえず短期は下げたと、まぁ短期はFRBが直接お金を入れるから、下げようと思えば下がるのですけれども、中期・長期・超長期がですね、市場の機能が失われて、要するに売り物に押されて値段がどんどん下がって金利が上がっていくというのは、国債市場が窒息を起こしている証拠ですから、資金繰りの人口肺を入れないとアメリカの国債市場が止まってしまいますね。これ止まるといきなり金利は大暴騰します。要するに、買い手がいなくなったとか売り手だけ出てくるから金利が大暴騰しちゃうのです。値段が飛ぶわけよ。そうするともう、金利が一気に上がったら、個人が借りている住宅ローンだって、企業のローンだって、不動産なんてみんなこの金利にリンクしているですから、社債の金利だろうが、住宅ローンの金利だろうが、商業用ローンの金利だろうが、それから海外の企業が借りている海外企業のドル建て債だろうが、全部もととなっているのは、アメリカドルの金利でありますから。

だからもうすでに、この3月9日・10日をピークにね、こうやって中・長・超長期の金利が上がったと、これだけでも、調達金利が上がっているところはあると思いますよ。民間の方でも。それはもっと拍車を掛けちゃうわけ。一貫の終わりですよね。トランプたちが分かってないことはないと思うのですね、あの人たちはこういうことをずっと1980年代から苦労してきた連中だから。1980年代って大変でしたからね、アメリカのマーケットは。

どうやっているのかなと思うんだけれども、少なくとも金曜日のマーケットが終わった段階で、何か知恵が出てきているようには見えませんですよね。これはですね、本当にあ重症化はものすごいと、本当にこの金融経済の重症化がされたサイトカインストームの重症化がものすごくて。今日のレジュメですね、急激にバブルが崩壊すると何が起きるか。要するに、何度も申し上げているように、資金繰りが止まっちゃうんだよ。資金繰りが止まっちゃって壊死し始めるわけですよ。気がついたらみんなこう何にもなくなっていたということになりかねないですね。それで今その重症化にほとんど治療をしていないのですよ。まぁ治療できる状況でもなかったのでしょうけれども。

(3)社会の帰結 

・残る国と消える国、残る会社と消える会社、残るネットワークと消えるネットワーク
・フラットな政治をやっている国は力強さを発揮
・後遺症を抱えながらの再建が世界のすべての人々にとっての課題

そうするとこれがどんな帰結をもたらすかですね。この最後の帰結までどれくらいの時間が掛かるのか、これは分かりません。ウイルス次第です。まぁウイルスがおさまったってことになるとですね、まぁ緊張が解けますから、「やれやれ終わったか。空襲が終わったか。生き残った」と、家から出てきますよね。ウイルスが消えて、しかし2度目3度目の流行もあるだろうから、しばらく用心しますよね。そうすると最低半年だよね。最低そのウイルスがどうもまぁ流行が終わったんじゃないかっていうところから半年ぐらいは経たないと、もとの気分には戻らないですよね。でもいつかそういう日はくるでしょうね。もとに戻ったときには、残る国と消えている国があるんじゃないですかね。残っている会社と消えている会社があるじゃないですかね。残っているネットワークと消えているネットワークとあるということだと思いますよ。

その1つは、この重症化の段階で手当てができたかできないかですよ。即ち何度も言っていますように、このウイルスですね重症になってから手当てをしないと非常に死亡率が高いのですよ。どんなに元気な人だったとしても、感染して重症化しちゃって手当てができないと本当に亡くなっちゃうのですよね。企業も同じで、どんなに元気だった会社でも、どんなに元気だった国も、資金繰りが断たれたと、資金調達が断たれたと、その決済できなくなったと、何の優遇措置もなかったというのが、1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月と続いたらなくなりますよね。元気のいい会社って結構資金を動かしているのですよ。元気のいい会社は結構資金を動かしているから、しかも在庫を減らしているし、余分な資金を持っていない会社も多いですよね。そういうところは、大変なのですよ。ギリギリの資金で、ギリギリの効率で回しているところっていうのは、こういうときに一番弱いですよね。ですから、意外に元気なところですよ。あれが跳んじゃう可能性は大きいですね。

反対に、なかなか飛ばないのは、さっき申し上げました信州とか東北のね冬の1,2ヶ月閉じ籠って生き残るみたいなことができる会社。じっとしている会社は、とりあえずなくなることはないよね。だからここですよ、命・生活・経済で。じっとしているのが一番ですよ。慌てふためいてもろくなことはない。だから、資金繰りの部分は誰かが面倒を見てやらないと、もう国しかないよね。国が面倒を見てやって、どこまで救えるかで。それぐらいしか多分方法がないと思うのですよ。

それからやっぱり、不動産関係とか一旦売り物が出て、大底まで行かないと戻らないと思っていいと思いますよ。不動産とかああいう需要と供給が非常に偏りやすいものはですね、次の需要が出てくるのはかなり下だと思っていいと思いますよ。少なくとも半値八掛け二割引。場合によっては、それが2回やりますから。半値八掛け二割引がなって、さらにまた半値八掛け二割引になって、さらにまた半値八掛け二割引と。だから、三割、二割、一割以下っていうことはあり得るのです。かつてそういうことがありましたから。でもそこまで来ると、さすがに買い手が入るんですよね。そうなったら今度は言ってみれば、災害に強いところに皆さん移動するでしょうし、そもそも人口が減っていますからね。怪しげなところや怪しげな建物には住まないし、元々住んでいて安全なところに皆さんお引っ越しするでしょうし、多分土地の利用の仕方が変わっていますよね。土地利用は変わっていて。

それからやっぱり、このトランプ政権移行の世界の潮流は、脱グローバリゼーションですよね。脱グローバリゼーションだから、やっぱり地域を大事にしようと。サプライチェーンは短くということだから、やっぱりもう1回国内でものを作って、国内で完結しようという動きはすごく強くなっていきますよね。したがって投資なんかもですね、莫大なお金を一気に突っ込むような大型投資ではなくて、もっと手作りの投資になっていきますよね。だからそういうグローバル化経済の時代に大きくなった会社というのは、もう一気に逆風で、あるかないかわからないようなところも増えてくるじゃないですかね。一方、残るところというのは、技を持っているところですよね。やっぱりなんだかんだ言っても、技がないと全部始まりませんから、大変なときほど技を持っているところは、仕事があると思いますよ。「他ができないから、ぜひやってほしい」とかね。

あとやっぱり、この先を見据えている会社だよね。ここで全部が終わるわけじゃないだから、要するに今までのなんか浮ついたグローバリゼーションみたいなものが終わっていくわけですから。要するに、ウォール街の最後だよね。いよいよウォール街の最後でありますから、それに伴う政治の最後でありますから、その次を見据えている人はうまくいきますよね。今、世界の政治を見ていると、韓国とか台湾が上手にやっているって言われるですね。韓国の文大統領とか、台湾の蔡総統は、非常に上手にやっていると言われていますよね。あれ見ていると、やっぱり市民と連携した政治をやっていますよね。東日本大震災のときもそうでしたけれども、勇ましいこと言ってですね、「民間人は関係ない。軍が全部面倒も見る」なんてことはできるわけがないじゃないですか。

今だって、あちこちの軍隊で感染が広がっちゃっていて、そんな勇ましい話はおとぎ話なのですよ。本当に飢饉が来たらですね、市民と役人と政治家と企業は全部一体となって取り組まなければ、絶対克服できないのですよ。そのみんなと一体になってやっていくという、上も下もないと役割分担でみんな一緒にやっていくっていうのは、この飢饉のときの対処の方法でね。それをやっているのは、やっぱり韓国だとか台湾ですよね。やっぱりこれからのリーダーは、ヨコ型のリーダーです。はっきりとわかりましたね。我々の言うことだけを聞けと、習近平や安倍みたいなね。もう自民党だって溶ろけちゃっているわけだからさ。自民党連中だって、ビビって閉じ籠っているわけ。

今世界中いろいろな大臣や大統領まで感染している時代だからね、日本だけ無事なわけないと思うんだ。だからもう政治ももういわゆる利権まみれの官僚制なんか全然駄目だよね。終わりですよね。そこはやっぱり、たくましい人たちが出てきて、上も下もなくヨコに広がって再建していくんだというリーダーじゃなきゃ駄目で。企業もそうですよね。とにかく輸出主導型、マネー主導型の経済はもう駄目なんだから、技を重視して、正規も非正規もそれから下請けもなくみんなで再建して、みんなで新しい成長を手にするということができないリーダーでなければ企業の再建はできないですよ。出てこないところは、これでお手直しでございますよ。一旦おしまいですよ。とにかく今の自民党見ていても分かるけれども、誰一人出てこないんだから。ひとりもいないのですから。みんなブツブツ言いながら流れ解散だよね。そういう会社、結構組織もあると思いますよ。

ネットワークもそうだね。ひたすらお金儲けだけ考えているところは難しいよね。今ほらビットコインも売られているし、ゴールも売られていますよね。言ってみれば、非常時の資金繰りで売られているわけね。でも少し長い目で見るとですね、通貨も民間の通貨が結構シェアを増やすのではないですか。政府って、最後はブラックホールだから。日銀も本当のことを言わない、日本の政府も本当のことを言わないでしょう。FRBもそうなんですよ、本当のことを言わないですよ。結局だからこういうことになると法定通貨ってブラックホールだねと言う話になるわけだよね。

そうすると、今は資金繰りで売られていますが、そもそもの構造論からいって、怪しげな利権だとか、怪しげな特権階級に依存しないってことの大切さっていうのは、やっぱり世界が改めて認識すると思いますよ。ブロックチェーンみたいのがどんどん出てくるでしょうしね。やっぱりそういう新しいテクノロジーを使った新しいネットワークにより新しい金融経済の再建というのは、ものすごくこれから大事になってくるし、どの国でもそういうものが出てくると思うんですよね。まぁ言ってみれば、後遺症を抱えながらの再建でありますから、この先ね。やっぱりこれは世界の大きな課題ですよね。日本なんかの場合は、最初の感染発生から1ヶ月半ないし2ヶ月弱で感染爆発すると考えると、まぁ一番初めは本当によくわからないんだけど、旧正月の頃から中国の人たちがたくさん来たと武漢も来たと、それから船が入ってきたと、そこで感染爆発が起きたと船の中ですよね。それで、あの人たちが船から出たと、そのまま出たという状況だと、まぁ3月後半から3月後半以降が本当に日本で発症者が続発するリスクの高い時期ですよね。

昨日感染して今日発症っていうのもいるようでありますけども、まぁ大体1週間前後で発症する人が多くて、重症化する人が一度に大量に出てくるとすると、3月の後半以降じゃないでしょうか。今週以降の日本は要注意ですよね。重症者がたくさん出ないのかどうかですね。中国の場合は、火葬場を見ているとよくわかったのですね。最初から、1月の半ばになるとですね、武漢は病院がいきなり混み出すんですよ。1月半ばの状況は、いきなり病院が混みだしてですね。「今日は3時間待ちだった」とか、「今日は半日待ちだった」とか、「一日待っていても治療を受けられなかった」と言う話が1月中に始まっていましたよね。1月には本格的に始まっていたんですよ。それで、その頃からもう火葬場がフル操業なんですよ。火葬場を見ていると、どこまで深刻なのか大体わかりますね。イランの場合は火葬しませんから、埋葬ですよね。今はもうみんながネットに情報をあげますからね。

中国だって、いくら習近平が止めたって、ちゃんと流れる情報は流れてきますからね。ほとんどの人は、みんな元気なのですよ。要するに、ほとんどの人は死んでいないし、元気なのですよ。会社は大変だけれど。だから、暇を持て余しているわけよ。そりゃあ窓の外で何か見えれば、みんなビデオをとって、スマホでとって、アップしますよね。いくらでもやり方はありますから。そういうのを見ているとですね、3月の今週から4月の頭ぐらいまでが1つのポイントで、もしそこで重症者が大量にいないっていうことになると、日本はなんか違うだね。日本だけなんか違うだということで、理由はよく分からないんだけれども。ここで重症者がたくさん出てくると、まぁ日本もあまり変わらなかったと言うことで。

まぁどうやったって、オリンピックは無理ですよね。オリンピックはご承知の通り、NBCの利権でありますから。アメリカのテレビネットの利権なのですね。それはアメリカ人が見ているわけだから、アメリカ人が行けないようなところは、オリンピックなんかあり得ないですよね。そりゃもう日本に来ないですよね。だからまぁオリンピックはないだろうし、だからもうそういう変な利権なんかもう完全にお手上げだと思いますよ。そんなものだと思いますよね、今の時代は。

したがってですね、今日の話でありますけれども、後遺症を抱えながらの再建が世界のすべての人々にとっての課題ということでありますから、ここはですね気合を入れて再建にあたらなければなりません。まだ要するにウイルスが広がっている段階だから、まだ外に出られません。まだじっとしていなきゃだめです。このあとですね、再建に入りますから、まぁ我々が前から言っている通りだと思うのですね。例えば、我々が健康立国と言っていますよね。ストレスのない職場、病気にならない生活、それから安心できる社会インフラ、この3つをずっと健康立国と言っていますよね。

今のその企業は、たった1ヶ月止まるだけでも潰れかけていくわけですよね。エアラインもそうですよね。これはものすごく企業全体として、企業の運営そのものがストレス過剰ですよね。ものすごく無理した経営をしているわけだね。働いている人もものすごくストレスですよね。だから無理をするとウイルスにかかりやすくなりますよね。ストレスのない職場っていうのは、そもそも、1年間のうち10ヶ月働けば暮らせるようにしておいたらいいわけですよね。備蓄米を使ってね、ウイルスがいなくなるまで家の中に居ればいいわけだしね、余裕を持った会社にしておけば大丈夫ですよ。たくさん借金したりなんかしていると大変なんでね。変なスキームなんか入れるから大変なことになるので、余計なことをしなければいいわけですよね。

それから病気にならない生活っていう意味で言ったら、要する執着のない生活ですよ。執着していると何でも入ってきちゃいますから。こだわりが強すぎると何でも入ってきちゃって、要するに、執着というのは小さな欲望なのですよ。執着のほとんどは、身体から出てくる欲望ですよね。天の大欲ではないですよね。天の示す道の方向、世の中をどうする大きな方向を示す大欲は執着ではないですよね。実にあっさり淡いものですよね、大欲というものは。大きな欲というのは、淡い欲ですよ。その代わりに、すごい力を持っているのですよ。一方、執着というのは、「どうしてもこれが欲しいから、どうしてもトイレットペーパーが欲しい」とか、ああいうのは、身体から出てくる欲望で、ものすごく強烈なのですよ。強烈なんだけれども。実に身勝手な欲望なんだよね。同じ大欲でも、大きな欲望は天の欲望で、ふわっとして立派で大きなものなんだけれども、同じ大欲といっても身体から出る欲望の方は、尖ってて非常に自己中心型だからね。これはダメよね。要するに、病気にならない生活というのはそういう執着を捨てる生活だよね。執着していると、やっぱり病気を呼んじゃうと思うんですね。

3つ目が、安心できる社会インフラで、ウイルス蔓延とかでこんなことがあったときにですね、じっとしていれば良いわけですから、じっとして家に籠っていたら良いわけで、そういうことができないってことが大変な問題ですよね。だからやっぱりそういうときに、サプライチェインが長すぎて食物がなくなっちゃうとリスクでしょう。それから金融もね、こんなにレバレッジが高いとか、粉飾決算が横行しているとかみたいなね、社会インフラとしてそもそも成立していませんよね。あと住む場所だよね。自然災害は当然あるわけで、今の我々は明治以降の乱開発の上に国を作っていますから、これは全部作り直すべきですよね。安心できる社会インフラに作り直すべきですね。だからやることもだいたい見えているじゃないですか。観光立国も別に外国人を呼ぶことが観光立国だって1回も言った覚えがないですよね。たまたま外国人が来ちゃったのですよ。ビザを緩和してね。あれはだから附和雷同政策なのですよ。

元々観光立国と私が前から申し上げているのは、このNSPでも言っているのは、そこに住む人たちがその土地の衣食住を満喫して暮らすこと、そこからその土地の衣食住を満喫してその土地の人たちが暮らしているときに出てくるその光こそ観光の光であると。だから観光とは、自分の地域を中から良くすることであり、そこに誇りを持って住むことである。それが観光立国のエッセンスですよね。これに戻るのですよ。そんななんか取って付けたようなですね、インバウンドなんかでね、ぼろ儲けしようなんて考えるのが間違いで、それは外の力ですよね。外の力もなんか非常に強い力で、だから中がないわけ。ひたすらお金儲けの算段になるから、地域開発になっていない。本当の意味でのその土地の衣食住を満喫するってなってなかったわけですよ。京都だってですね、外国人がたくさん押し掛けちゃって、京都の人はたまったもんじゃなかったですね。京都の人たちの京都らしい衣食住が、壊されていったわけですから。あれじゃあ全く逆効果ですよね。まぁこれで外国人も暫く来ないでしょうから、あらためて本物の観光立国ですね。その土地の衣食住を満喫して暮らすと。やっぱりサプライチームも短くするしね、改めて国に回帰して皆さんものづくりでも何でもやるでしょうから、非常に良い時期に入ってきましたよ。本当の観光立国ですよね。

あとは、政府を入れ替えないとね。市民目線でヨコ型にできる人と入れ替えないといけませんから。まぁこれは選挙もありますね、まぁ選挙がおせばおすほど、変わり方は激しいじゃないですか。もうあとは、時間だけの問題になったかなと思います。まぁそんなところでですね、今月もだいたいこんな様子だと思います。なかなか大変でありますが、まぁ物事を整理してくるとですね、そんなに特別変なことが起きているわけではないと。大変な状況なんだけれども、変なことが起きているわけじゃない。ただ一番懸念されるのは、金融経済の医者がいないから、無為に潰れちゃうところも増えてくるな、大変だな、どうするだろうな、まぁ最後ってこういうものなのかなとも思いますけどね。取り敢えずそんな状況でございます。

質疑応答

質問:ハイパーデフレから生活恐慌を守るために、相続税の物納制度を納税制度全体に拡大・活用するのは如何でしょうか?例えば、農産物を一定以上販売・寄付した農家には、公租公課を減免すれば、農家の生活を支援するだけでなく、農家が増えて我が国の食料自給率の向上も期待できるのではないかと思います。

良いと思いますね。税制は抜本的に変えていかないといけないしね。今のように大企業優先では駄目ですから。今は非常にこういうことをやりやすい時期で、ぜひですね、地元の議員のところ自民党でも公明党でもガンガンFAXを書いて入れて、ネット上には「私は、◯月◯日◯◯◯◯議員にこういう提案をしました」と。結果をネットでどんどん公開してください。今、議員はびびり上がっているから、有権者から強烈に突きつけられると、駆けずり回りますから。今までなんかね、地元で有権者が何を言ったって知らん顔をしていたんだけれど、これからは特に自民党と公明党は違いますから、まずはメールでもいいしFAXでもいいから、地元の議員のところにこういうお話をとにかく入れると。続いて、自分のブログとかTwitterとかFacebookに◯月◯日に地元の選挙事務所の◯◯◯◯議員にこういうこと言いましたと、返事を待っていますと、返事が来たらまた皆さんにお知らせします、とこうやって公開質問状にしちゃうわけだよね。すごく効果があると思いますよ。どんどんやったら良いと思いますよ、あらゆる分野で。

質問:「緊急事態宣言を可能にする法案が13日に成立へ」という記事を見て、とても危機感を感じました。これは具体的にはどういう内容なのでしょうか? 国民の権利を一部制限して財産没収も可能になり、安倍政権がどさくさに紛れて好き放題やる可能性があるのでしょうか?

今のところ反対だと思いますね。今のところ全く反対で、いかに国民の皆様にお金を配り、関心を買うかというところでやっているじゃないですか。アメリカの場合は、非常に興味深くてですね。実際に防疫の、感染が広がらないための色々な作業は、州を体にやっているのですね。州政府がさまざまな非常事態宣言等を出してですね、具体的に感染を広げないための措置を講じていますよね。イタリアもそうですね。中央政府の方は、その支援なのですよ。まず一番は、お金。予算を要するにひねり出すためのこと、だから今までのルートからお金を出さないといけないから、あとはマスクその他の資源、防疫に必要な資源を届けるということですね。

ですから一応、今の世界では役割分担があって、今の日本もそうだと思うんですけれども、地方政府が具体的な国民の生活・命の第一戦で、規制をかけるものには規制をかけてやっているのですけれども、中央政府は支援ですね。だから日本もあまり変わらないと思いますよね。要するにですね、もうびびり上がっている連中ですから、そんななんか恐ろしいことはできないし、反対なのですよ、むしろね。今ここで閉じ込めるとですね、株価は底なしになるでしょう。言い兼ねないのは、「とにかく大丈夫だから働いてください」と。「株を買ってください」と習近平みたいなことを言い出す可能性は高いんじゃないでしょうか。漫画みたいになっていると思いますけれども。

質問:日本はハイパーデフレになるという事ですが、その場合我々の生活にどのような影響が出るでしょうか。金融資産や不動産などの資産への影響、また賃金等の労働環境に与える影響はどうなっていくのでしょうか。

ハイパーデフレと言った場合ですね、例えば昭和5年の昭和恐慌、あれは完全なハイパーデフレなのですね。失業倒産、もう大騒ぎで資産なんてものは値段が付かないですよ。あらゆる金融資産は値下がりですよ。それからもう社会、人々は怒り出して、当時でいえば共産主義も広がっていきましたしね。ストライキも広がりましたしね。ハイパーデフレは大変なのですよ。ハイパーインフレも同じ様に大変ですよね。あの戦後の混乱期もそうですしね。それは一番急性のやつですね。激しいやつで。平成のハイパーデフレは長く続いたのですよね。マイナス成長、物価の下落は長く続いたのですね。

あれもだから言ってみれば、ハイパーデフレの一種だと思うのですよ。急性ではなくて割と緩慢としてまして。金融の方は割と急性だったんですけども、物価そのものは割と緩慢で、失業倒産も徐々に増えていった部分が多かったと思うんですね。でもそれはもう20年前、30年前のことだから、実際経験した人も多かったと思うんですけども、資産はもう値下がりの一方ですよ。政府が買い支えしない限り、上がる要素が1つも見えないと。でもキャッシュがあれば、生きていけるのがデフレなのですね。だからとにかく皆さんキャッシュはしっかり持って、物価は下がってきますからキャッシュが一番価値のある資産なのですよ。デフレの時は物価が下がるから、現金が一番価値のある資産なのですよ。現金を持っていると、まぁ無理しなければ暮らしはそれなりに回るのですよ。それで、賃金は下がる。問題は、企業です。デフレの時の商売は大変で、商売ないですから、やっぱり企業も相当考えないといけないし、御用達でなきゃいけないし、大きくやると転けるから、小さくそんなに規模を大きくしないで、強みに特化して、親しいお客さんとじっくりやっていくという、いわゆる御用達型商売でないとダメですね。

しかし今回は、非正規の社員とかすごく多くて、労働組合運動はかなり活発になるんじゃないですか。どうしてくれるって話ね。政治もそういう突き上げがかなり来ると思いますよ。それは当然で、そういう下からの突き上げを飲み込みながら次を作っていくという私は結構今回は急性で政治も巻き込んで相当激しくなるという予感がします。むしろね、昭和26年が朝鮮戦争の特需のあとの大デフレなんだね。25年から朝鮮戦争が始まって、26年27年あたりがすごい不景気ですよね。あんな感じになるんじゃないですか。古い話ですから、本を読むと分かると思いますけれども、トヨタなんかも大争議をやった頃だよね。多分何かあれに似ているような感じがします、今回は。

質問:先日のワールドレポートに書かれた、「執着をすべて捨てること」がウイルス蔓延の時代に、人が元気に生きる最も懸命な方法という部分を少し詳しくお願いします。

その執着ってですね、執着と言われるようなものは、欲望が裏にあるわけですね。執着と言われるのは、その欲望が自分の身体から出ている欲望であることが多いのですよ。身体の欲望ですね。例えば、会社でもそうで、「もっとお金が欲しい」とか、「どうしても勝ちたい」とかね、その世のため人のためではなくてですね、何かその単に経営者の個人的なお金儲け趣味とか権力志向とか、ただ単に無目的に視野を広げたいとか、無目的になんかアイツ嫌いだから首にしたりとか、そういうものやっているのが、いわゆる執着なのですよ。小さい欲望から生まれてくるわけ。

人の生き方もそうなのですね。すごくこだわる人っていますよね。「どうしてもこれ私欲しいの」とかね、「ダメどうしてもこれ」とかさ、「私どうしても何とかの講演会行くの」って、「いや、やめときなさいよ。こんなウイルスが出ているときに」とか、「どうしても私はこれを許せない」とかさ、「いや、どうしてもって言ったって、それウイルス出ているじゃないの」とね。結構いますよね。そういう人は、言い方を変えると、「日本が潰れるからどうしてもこの商品がいる」とかさ、何かわけの分からないことを言い出しちゃって。

大きな欲望・大欲というのは、世のため人のためから来る、天からくる声ですよね。これは重要なことなのですよ。これについて言うとですね、1930年代の世界大恐慌のときのアメリカはですね、失業者がたくさん溢れちゃったんですね、このときにチャーリー・チャップリンがですね、ライムライト(Limelight)という映画を作るわけですよ。この中でチャップリンはですね、映画に出てきたお嬢さんに「3つのものがあれば生きていける」と言ったのです。一番が夢です。二番が想像力。三番目が少しのお金。この大恐慌の時代、失業の時代に生き残るために必要なものは、夢と想像力と少しのお金、こう言ったのです。これは、すごくその通りですね。

執着というのは、何かこうだったら良いなとか思っているところがありますよね。それが達成できなくなることが多いのが、バブル崩壊ですよね。大恐慌になると、何か自分が執着してこれどうしても欲しいと思っても、手に入らないわけですよね。絶望的状況になっちゃいますね。そういうときに、この3つがいると言ったのですよね。この3つがあれば大丈夫だと。まず少しのお金っていうのは、今晩御飯を食べて、食事をして明日までの寝るところまでのお金ですよね。とりあえず、最低限生きるためのお金がないと、これはなかなか苦労するのですよ。それから、夢っていうのは、明日の朝起きたときに絶望しないで済むために必要なものが夢なのですよ。大恐慌のような厳しいときと言ったら、朝起きると大変なのですよ。だってもう、今日一日地獄が待っていますからね。だから恐慌みたいなときになると、朝起きることが怖いわけですよね。寝るとほっとできるわけで、寝ている間は心配いらないから。ただ朝起きると、もう全ての心配でまた駆けずりまわらなければならないですよね。だから朝起きられないのですよ、あまりにも大変だから。だから夢がないとダメなのですよ。夢がないと朝起きられないですよ。まぁこれは、デフレのときにだいたいそうだよね。夢がないとですね、朝起きられないですよ。夢があると夢の実現のために、今日何かしようということになりますから、夢はどうしても必要で。想像力というのはですね、夢の達成のために、あるいは今日一日上手に生きるために、少しでも生活を良くするために具体的にどうすればいいかっていうことを閃くかどうかですよ。「あ、あそこで何か仕事がありそうだな」とか、「ちょっと行ってみよう」とかね。「これ売ってるな、これを買って向こうに売れば儲かるんじゃないかな」とかね。「今日の飯が食べられるんじゃないのかな」とかね。世の中で起きていることを、自分で自由自在にこう考えて想像する力なのですよ。

何かボーっとですね、いわゆるボーっと生きていると想像力はないでしょう。言われた通りにしかわからんないんだよね。ボーッとしているだけ。想像力っていうのは、「これをこうして、こうやってこうなる」というように、ひらめいて行動できるかどうかですよ。想像力、これがあると企業の再建なんかでもね、個人の生活再建でもいろいろ何か目に見えて状況が良くなっていくじゃないですか。ですから、夢と想像力と少しのお金で。執着というもは、求めていたものが得られなくなったと。だから、あとは夢と想像力と少しのお金があれば生きられると。

質問:コロナについての質問ですが、イタリアとイランの増加率、致死率について気になっております。他に比較して異常に高いという印象を持ってみております。これは変異によるものなのか、はたまた、両国に於いて医療の崩壊が起きているのかお教え頂きたいと思います。

私も詳しくは知りませんし、あまりその論文とか私自身読んだ覚えはないのですが、変異しているという証拠はないですよね。武漢とイタリアそれからイラン、そこだけなんかウイルスが違った話はなくて、私は知らないですね。しかし、ウイルスに2種類あるという話はあるのですよ。L型とS型で2種類のウイルスがあると。反応の激しいのと、ゆったりしているのと。ただ、激しいやつがだけが出ているかどうかというのは知らないですね。ただ言えることは、医療の崩壊ですよ。武漢もイタリアもイランも、重症化した人の手当てができない状況になってしまったのですよ。あまりにも一度に、感染者それから発症者が出て。これが悲劇を大きくしていることだけは間違いないですよね。だから、できるだけ感染の発症を抑える。集中させないということは、死者を減らすために、あるいは重症化すると後遺症が残っちゃうケースが多いですから、そういう悲劇をなくすためには重要なことだと思いますね。今のところまだ、なぜかということはわからなくて。日本の場合ですと、3月の後半から4月にかけてですね。発症者が続出するのかしないのかが、大きな分かれ道かなという風に思って見ています。

質問:株の暴落が止まる気配がありません。特に原油市場の落ち込みが気になります。シェル石油、サンドオイル等は概ね50ドルがペーラインと聞いております。今、30ドル台/バレル迄落ち込んでいますが、これは今後どの程度世界経済に影響を及ぼすのでしょうか。

前半で申し上げたように、油の下落が最後の暴落の引き金だったですね。去年のサウジの爆撃事件、それから中国のコロナウイルス、それがヨーロッパに広がっていったと。それで最後、大暴落に引き金を引いたのは油の暴落だったのですね。今は30ドル台ですよね。でも株の暴落は止まらないですよね。だからもう一貫の終わりであります。チーンであります。半値八掛け二割引です。株こそ半値八掛け二割引で、28,000辺りから落ちましたか、それから1/3ですから、10,000ドル割れぐらいですね。日経平均だと、24,000円ぐらいから落ち始めて、8,000円代ですよね。まぁ、そこまで来ると次の買い手がいる可能性もあると。ただ、もうそこで死んでいる会社もありますよね。今回は要するに、みんな資金繰りに困ったとこが多いから、資金繰りの人工肺みたいなそんな気の利いたことができる政治家は日本にまったくいそうにないし、結構死者が出る可能性がありますよね。会社が死ぬ可能性ね。そうするとこれは、1回の半値八掛け二割引では止まらない可能性があります。2回3回いく可能性がありますから、私はかなり深刻だと思いますよ。

質問:生活に直結する日用品、食料など外国頼りの日本は、今後どうなるのでしょうか。マスクも必要になるとわかりながら、中国に分ける日本です。計画的な政府とは思えず心配です。

今までは、外国との間の投資・貿易が良いことだと言われていましたからね。わざとやっていたわけですよ。「安いものは外国で作って入れれば良いじゃないか。何が悪いのか」と。今までの政策の結論が今までの状況ですね。実はデフレのときというのは、むしろ逆になることが多いのですよ。作っている方は、売れなくて困ることが多いのですよ。例えば、マスクの工場があると、しかし感染がおさまるとマスクは売れないですよね。それから、油がそうですよね。デフレだと油も売れないですよね。だからむしろですね、このデフレのときというのはですね、お金を持って買ってくれる国が大事にされるのですよ。供給が断たれるケースもたまにはありますけれども、例えばミカンがないと、それはりんごを食べればいいでしょう。そういうことがあって。

デフレのときに一番起きる現象は、むしろ供給過剰なのですよ。供給過剰で売れなくて困っているケースが多くて、日本みたいに輸入が多い国では、むしろ日本でどうやったら売り込めるのかを熱心になることが多いのですよ。したがって、今回は多分そういうものがたぶん多いと思うんですね。でもしかしね、たまになくなるものもあるのですよ。なくなるものが。例えば、小麦なんかの生産がもうダメだったと、大豆も全然取れなかったと、そうすると日本には入ってこないでしょう。過去にも何回かありますよね。小麦が足らないとパンができないとか、大豆がないと豆腐が作れないとかね。だからそういう、恐々途絶による困難というのは、いつ起きてもおかしくないし。例の砂漠跳びバッタね。アフリカから今は中東、それからパキスタンまで来て、また数が増えているよね。4千億匹からまた更に増えて、あと2桁増えるというから、何十兆だよね。そうすると食料がなくなっちゃって、世界中で食料の取り合いが起きるケースがあるのですよ。やっぱりこれはまずくて、サプライチェーンをもう少し短くして、国内の産業もう1回再生すること、農業も含めてね。これからの再建の1つの急務だろうと私は思いますよ。

質問:やはり最後は金利の上昇が決め手になると思いますが、株式、ゴールドなどの貴金属、仮想通貨などが総売り、投げ売り状態になっている中で、債券が売られ金利が上昇する事態は近いのでしょうか。そしてそれが続くことで銀行の実質の国有化となるのでしょうか。

全くおっしゃる通りのことが、これから起きると思いますね。今アメリカがそうですね。アメリカはさっき見ましたように、3月9日・10日ぐらいから中長期金利、超長期金利が上がり始めたのですね。株が暴落すれば普通金利は下がるのだけれども、その金利が上がり始めたのですね。いよいよ債権まで資金繰り売りに入ってきたのです、アメリカドル市場は。普通は、完全資産として買われるはずの債券国債が資金繰り売りに転じたわけですね。そうなってくると、もうあらゆる経済がひっくり返ってきますから、銀行は実質国有化しかないですよね。だからFRBが人工資金繰り金を入れるわけだ。FRBが資金繰りの面倒を見ているわけだ。中央銀行が。それで、足りないお金は国が出してあげるわけですよ。実質国有化ですよ。日本もだからそう遠くはないと思いますよ。日本株がもっと暴落すると、最後銀行もう生き死にの問題ですよね、国債を売って最後の資金繰りをつけにきますよね。そうしたら、やっぱり日本も全くアメリカと同じになると思いますよ。そうしたら、国有化するしかないと思いますよ。

質問:日本では緊急事態宣言が可能となった新型インフル等特措法の改正や、マスクの転売規制など、さまざまなことが起こっており、これらを私は旧時代のシステムの安全な崩壊と新たな時代への大転換だと考えています。そういった大転換に際して、横の繋がりを作るように努力することや、他にするべきことを教えてください。

やっぱり、このあとの経済生活は、命_生活_経済ですから、とりあえず生活のところまでいくとですね、やっぱこのあとは経済の再建になってきますよね。そうするとやっぱり、産業をどうするかですよね。地場産業もう1回作らなきゃいけないし、それからブロックチェーンみたいな新しいものを入れることも必要だし、やらなきゃならないことはたくさんありますから、まずやっぱりよくイノベーションのこととか勉強することですよね。それからこういう恐慌のときのことは、よく歴史を勉強すると役に立つと思いますよ。みんなどうやって今まで生きていたかですね。

ちょっとこれはですね、面白いと思いますが、コロナウイルスと言いますよね。コロナウイルスと言っていますよね、567じゃないですか。ブッタの亡くなった後、56億7千万年後にこの世に現われたのが弥勒菩薩ですよね。弥勒菩薩の登場ですよ。だからとんでもないものを全部ひっくり返しちゃってね、それで新しい時代を産むのですよ。大本の出口王仁三郎や出口なおもも同じ発想ですよね。だから大本では、567をミロクと言っていますけれども。元の仏教ですよね。だから、自分だけ良いっていうのはダメですよね。自分だけではダメで、やっぱりみんなじゃないといけませんから。それを実現するための社会システムづくり、生活基盤づくりの勉強をするのが一番だと思いますね。

質問:緊急事態宣言についての法案が昨日可決されました。これは憲法に緊急事態条項を盛り込む布石と理解しています。法律よりも憲法の方が、強制力がありこの条項は戦前の暗黒時代を彷彿させます。NSPの活動、れいわ新撰組の活動ができなくなるとまで、心配しています。

実際は反対なんじゃないですかね。なんか本当に、政府も安倍もいよいよ株が暴落しちゃって、自民党も腰抜けちゃっていますよね。だからなんか少しこれで気を引こうと思っていただけですよね。何もできないですよ、だってもう検事総長の人事ひとつとったって大騒ぎじゃないですか。戦前はですね、戦争の遂行ということで、国の一番優秀な人たちが政府に集まってね、いろいろな大弾圧をしたのですよ。当時は、本当に国の一番優秀な連中が集まって、政府か軍に集まって、弾圧をやっていました。それは力があったのですよ。でも今は優秀な人が一人もいないじゃないですかね、政府に。そんなものが集まって緊急事態とか、何とか言ったって、それは穴の空いた袋みたいなものですよ。みんな逃げちゃいますから。やればやるほど、とんちんかんで、全然違うと思いますよ。

むしろ反対で、緊急事態条項があったって何もないし、要するにお金をまくことだけだよね。でもお金を撒いたって、資金繰りを全部面倒見るようなところまで踏み込める頭はないから、国民は怒り出しますよね。怒り出してくるから逆に、NPOとかれいわみたいなところ、要するに民の民主の活動、これしか多分なくなってきますよ。これからどんどん寡黙になっていくと思いますよ、政府は。寡黙になってきて、むしろ民主の活動の方が元気になってきますから。むしろこれからはやっぱりどんどんどんどん飛ばしていかないダメだと思いますよ。

質問:コロナウイルスに世界が過剰反応していると思います。コロナウイルスと放射能どちらが危険かと言えば放射能だと思います。コロナウイルスに罹患しても死にませんし、なぜ?大騒ぎをするのかわかりません。風邪の特効薬は無いと言われて久しいですし、インフルエンザによる死者のほうがはるかに多いですし。

これが、経済と金融のサイトカインストームと最初から申し上げていたとおりで、過剰反応ですね。でもこの過剰反応が一番怖いのですよ。過剰反応によって臓器は壊死していきますから。過剰反応によって、各国経済・企業がどんどん破壊されていっています。ですからまさに、一番恐ろしいことになったという風に言わないといけない状況だと思います。

質問:世界は従来の価値観では行き詰り、急ブレーキがかかった如くに、もう前進できなくなっていると感じます。今を、新旧の価値観が入れ替わりの過渡期と考えたとき、例えば、仕事はどんなプロセスを辿って変化と考えますか? 衰退するもの、浮かび上がってくるものは、どういうもので、どういう人とプロセス(短期)で変化していくのでしょう。

歴史的には、いくつかのパターンがあると思いますね。緩やかに変わっていくケースもあるのですよね。例えば、もうすでに不景気が続いていると。不景気でこのままは続かないという認識はみんな進んでいて、だからもうこれで廃業しちゃうという人も多いですよね。反対に身売りしちゃうというのも多いし。でも逆に、ここまできたから、あとはもう我々の生活を守るために自分たちでやろうって言って逆に元気が出てくるところもあると思いますよ。あるいはこういうときだからこそ、「ぜひ何かをお願いしたい」と言われて、思いもかけないところから仕事が来て、結果的にそこで新しい仕事が走ることになる会社もあると思います。

あとはですね、その反対のケースです。うまくいっていると言い張っているところ。一番トップがですね、「大したことない。大変だ。」と言い、「どうするの」と聞くと黙っちゃう、こういうタイプの組織は一瞬でなくなります。一番最後の日に。かつての日産がそうでしたよね。それから昭和20年8月15日がそうで、それは一瞬で上が消滅します。雲隠れしちゃいます。一瞬で消えちゃいます。そういう銀行も結構ありました。ですから、そういうものは気がついたらブラックホールが消滅しています。上の言うことを聞かないとですね許されないと。うまくいかないとわかっているけれども、自分に嘘をついてこれでいいんだと思ってやっていたら、ある日突然、上が出勤しなかったと。それで今日で終わりだと。だから突然ブラックホールから解放された、ああ良かった、でも何もないというケースはよくあるのです。いくつかのパターンがあります。ですから、自分のいるところがどういう状況なのか、まわりもどういう状況なのかを見て、とにかく早めに動くこと。早めに動くったってですね、転職してまたそこが潰れることも大いにありますから。まあとにかくしばらくはサバイバル・立てこもるってことですよ。それで縁を大事にするしかないですよね。縁を大事にして、何かやっぱりあちこちにヘッジを掛けておくというぐらいしか今の段階、今日の段階では言えないじゃないかと思いますね。

質問:「自分さえ良ければよい」ではなく、「皆が、普遍的な価値観と共通に捉えることができる理念」を中心に進むのが、世界の新しい方向性と思います。とはいえ、現在、自分さえ良ければの姿が目立つのが実情です。「でもね、新しい方向に、水面下でも、こういう人達や、こういう動きが出てきている」という話があれば、、、お伺いしたいです。

ここで言いましたように、弥勒菩薩でございますから。それはやっぱり、いい方向になっているはずで。東日本大震災のときも、あの最初の津波と原発事故の真っ最中は、みんな真っ暗でどうなるんだと思いましたけれども、ちょっと落ち着くとですね、「こうやって何とか頑張りました」という話が、雨後の筍のように出てきましたよね。今回も全く同じだと思います。それはもう中国からね、世界中、日本も含めて、「こういうときだからこそ、こうやってうまくいきました」という話が、もうちょっとすると出てくると思います。そこは、みんな同じ風が多分吹いていると思うのですね。原子炉のときも。要するに、ヨコ型ですよね。皆のためにということで。全く同じが風が吹いていますから、今回も何も変わらないと思います。具体的な事例はだから、もうちょっとウイルスが落ち着くとですね、多分一斉に出てくると思いますね。私はそういう風に思っています。

今月もこうやって、ちょっと変則的なかたちでの時事講演会になりましたけれども、まぁいつまで続くかわかりませんけれども、焦ってもしょうがないので、元気でね、この時期を皆さん過ごしてまいりましょう。では今日はこれで終わりにさせていただきます。ありがとうございました。

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