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令和2年5月時事解説・時局分析/第52回NSP時局ならびに日本戦略講演会

私たち認定NPO法人日本再生プログラム推進フォーラム(NSP)が毎月開催している勉強会・前半/藤原直哉理事長による時事解説・時局分析のテキスト版(口語体)を、令和元年11月開催分より共有しています。
私たちの暮らしに関わる「生命・生活・経済」について、世の中では今どんなことが起きているのか、ぜひご活用いただければ嬉しいです。

5月も引き続き、皆さまの安心安全確保を最優先させていただくため、収録版となっております。

はじめに

みなさん、こんにちは。藤原直哉です。日本再生プログラム推進フォーラム(NSP)時局ならびに日本再生戦略講演会も、今はウイルス蔓延化ということでありましてですね、オンラインでのお届けというかたちになっております。なかなかですね、厳しい状況でもありますけれども、まぁ従前からですね、何か起きるだろうと思っていた方々にとってみれば、いよいよ来たかという感じだと思うのです。今後のことを少し含めてですね、考えていかなきゃいけないことが非常に多いんじゃないかなと思うのです。

(1)日本のウイルス感染流行の広がり

・国内感染者は東京がダントツに多い。年代は20代から50代が多い。新規死者は増加中
・完全に後手に回った日本政府の対策
・この冬からの2回目の感染流行がどうなるか

まずですね、今の状況をちょっと見てみたいと思うのですが。日本のウイルス感染流行の広がりなんですけれども。まず、国内感染者は、東京がダントツに多いです。年代は、20代から50代が多いですね。それから、新規の死者が増加中なのです。新規の死者とは変な言葉かもしれませんけれども、累積と新規と分けて出ているので、分けて言葉を使っているのですが。これは、東洋経済が毎日更新しております国内感染の状況なのです。(参考/新型コロナウイルス 国内感染の状況(東洋経済ONLINE))全体として見るとですね、感染者数が減っているように見えますが、これは検査をしていない可能性があるのでよく分からないのですよ。特に問題はですね、今ほとんどの感染者は東京が多いのです。東京がダントツで一番です。二番目が大阪なんだけれど、まぁ3倍ですよね。東京が大阪の3倍いるのです。それから、岩手はまだゼロですよね。ですから、とにかく東京が一番多いですね。ここに東京都の感染者数やその他が出ておりますが、PCR検査の人数が横ばいになっちゃっていますよね。5月2日までのデーターなんですけれども。だから、感染者の数って、陽性率が異様に高いですよね。これは、もっと調査をしたら、すごい数になる可能性がありますよね。神戸市立医療センター中央市民病院で外来患者さんを調べたら、約3%が抗体を持っていたという話がありまして。(参考/神戸・中央市民病院の外来患者、3%に新型コロナの抗体 市内4万人感染の試算(神戸新聞NEXT20200502))3%から5%ぐらいは、感染したことがあるんじゃないかと言われているのです。でも、その抗体を持っているから、今度絶対感染しないかっていうと、陰性になった人が再び陽性になったりする人がいますからね。あるいは、また入院する人もいるので、なんか本当に抗体がどこまであるのかよくわからない、役に立っているのか分からないですよね。まぁとにかくそんなことで、東京が一番多いのです。だから、東京は最後まで封鎖解除がされない可能性がありますよね。東京は、すごく危ない状況じゃないかなと思うのです。

武漢で去年12月に最初の患者が出た頃から、ネットを中心にですね、中国の様子を見ております。そのあとは、ヨーロッパとアメリカに行きましたよね。東京の今の様子は、北イタリアとかあるいはニューヨークとか、それから2月の武漢にちょっと似ているところがあるのですよ。初めのうちは、高齢者がかかって高齢者が亡くなったのですが、だんだん若い人の感染が増えてきて。だから、このあと若い方で死者が増えてくると、それは非常に危険な状況ですよね。例えばこれを見るとですね(参考/新型コロナウイルス 国内感染の状況(東洋経済ONLINE))、今のところ亡くなる方の多くは、50代以上ですよね。でも40代からですね、やっぱり重症化の人が増えていて、これがだから下の年代に来るかどうかですよね。

スペイン風邪のときは、二年目がですね若い方が中心に亡くなるのです。二年目の流行とは、一番怖かった時期で、毒性が強くなったときですから。二年目が一番恐ろしかったのですが、果たして今の東京は武漢やニューヨークの二の前になるのか、そうでなくて終わるのかは、私はまだ分からないと思いますね。それから、今頃になってですね、「検査をもっとしましょう」みたいなことを厚労省も言っているのだけれども、一体何をやっているのかという話なのです。「37度のしばりをやめましょう」とか、今頃言い出していてですね、「あんたら一体何をやっているの」という話だと思うのです。完全に後手に回った日本政府の対策という話なのですけれども。もうこのウイルスですね、中国で初めに始まったときからですね、方向性としてはこうだったのですよ。

ロックダウンをしても、家庭内感染とか医療施設内や介護施設内での老人施設での感染と死亡がものすごく多かったのです。だから、まず封鎖をしたって、簡単に感染や死亡はおさまらないのですよ。北イタリアがそうでしたね、北イタリアは早くから全面ロックダウンをかけたのだけれども、まぁとにかく家庭内感染と老人施設での感染と死亡が多かったのですよ。ですから、このウイルスは、とにかく早く隔離するしか方法がないのです。家庭にいるなんて言ったら、家庭中に感染してしまって。武漢やニューヨークでは、一家全滅という例が少なくなかったのですよ。医者がもういっぱいだし、どこにも行けないから一家全滅という例がよく出てきたのですね。特に武漢は、中国政府が収容施設もないと家の入り口を封鎖しちゃって、中で餓死させる戦法を取りましたよね。むちゃくちゃなことやったのですよ。

ですから、軽症者を放っておくとですね、大変なことになると、一つ目は感染を広げるということを最初から分かっていました。二つ目は、集団免疫が役に立つか立たないかは、全然わからないってことなのです。天然痘のようにですね、集団免疫で病気を排除できたという例もありますけれども。このウイルスは、最初から抗体があるのかないのか、抗体できないという説もあるのです。そうなってくると、集団免疫なるものは、全然役に立たないわけですよ。イギリスは、最初に集団免疫ということで、あまり規制をかけなかったのだけれども、無茶苦茶死亡者が増えちゃって、慌てて隔離をして、首相も死にかけましたよね。ジョンソン首相など1回死にかけたじゃないですか。ああいうことになるのですよ。分かっていたのに、手を打たなかったですよね。

それから、そもそもスペイン風邪のときに、世界中が大変な被害を被ったわけですよ。あれから100年経っているのに、コロナウイルスにはまだワクチンがないのですよ。それから治療薬もないのですよ。だから、いかに難しいウイルスかということは分かりますよね。あれだけとんでもない疫病流行で、大変な被害を出した大正時代のスペイン風邪から100年経ってもまだワクチンもないし、治療薬もないのですよ。

だからトランプ大統領はね、秋にはワクチンを間に合わせるとか言っているけれども、本当にできるのか?どうかですよね。あのスペイン風邪のときもですね、いろいろな薬を試すのですね。いろいろな薬を試して効いたとか効かなかったとかいう話は、いくらでも調べると出てきます。今回も同じで、いろいろな薬を皆さんが試しています。アビガン含めてね。効けばそれでOKなのですけれども、私は非常に危惧することがいくつもありまして。まず第一にですね、東京がまず一回目の感染でどうなるのかですよ。武漢やニューヨークみたいにならないという保証はどこにもないので、本当にならないで済むのかどうかですねで。最大の山場は、二年目に来ると思いますね。大正のスペイン風邪も二年目が一番ひどかったのです。

ですから、大きな見通しを全然持っていないじゃないかと思うのですよ。安倍のマスクもそうですよね。実際には、もうマスクの増産って始まっていたじゃないですか。みんな世界中で猛烈にマスクの増産をやっているから、やがて店頭に並び出すのは時間の問題でしたよね。何の意味もないわけでありますよ。根本的なところで、完全に後手に回ったと思いますね。それで、軽症者が突然重症化して亡くなるという例が武漢のときからあるわけですよ。道で歩いていた人がいきなり倒れて亡くなるとかもたくさん出ていたわけですよ。アメリカでもたくさんいたわけ。ヨーロッパでも。未だに自宅で経過観察の人が何百人もいますよね。「何かあったら電話してください」と、それで電話したと、ところが救急車でたらい回しにされたとかね、病院がないとかね。でも、一刻を争いますからね、呼吸困難になっちゃったら、もう数分のうちに亡くなることもありますからね。間に合わないこともありますよね。だからやっぱり東京は、これからあと数ヶ月するとですね、東京で何人亡くなったというデータが出てくるじゃないですか。武漢もそうだったのですよ、火葬場で見るしかなかったのですよ。どれだけ亡くなったかというのは、火葬場で見るしかなくて。最初のうちは、埋葬もしましたよね。巨大な穴を掘っていたのも目撃されていますからね。あれはたぶん埋葬しているのですね、火葬が間に合わなくて、一番初めのときは。

アメリカ政府のインテリジェンスの連中の発表だと、4月の後半・約2週間くらいで、武漢の火葬場全体で45,500体を火葬したとか言っていますよね。すごい人数が亡くなっていて、だから公表した約2,000人の10倍から100倍ですよね。10倍から100倍の感染者と死亡者がいたのだという風に考えるべきですよね。同じようなことは、たぶん世界中にあって、アメリカでも公表している数よりもはるかに多くの方が亡くなっていると、コロナと診断されないで亡くなった方を入れれば、相当な数になると。肺炎のような症状とか原因不明で亡くなるとかね。急性の心不全ですよね。そのような話も出ていますよね。だから完全に後手に回っちゃったなと。問題はですから、この二回目の感染流行がどうなるかということでありますね。

ちょっとこれも見ていただきたいのですが、前にもちょっとやったと思いますけれども、これはウイルスの変異の様子を示した図であります。(参考/Genomic epidemiology of hCoV-19(GISAID))一番初めに出てきたのが、武漢型といわれるウイルスですよね。この紫ですよね。これから始まって、ヨーロッパに行くのですね。ヨーロッパは、黄色と緑でヨーロッパ型ですよね。それがアメリカに行って、赤になるわけで、アメリカ型ですね。そこに今度は、オーストラリアで。ロシアと中東もちょっと色が違いますよね。これはですから、みんな変異をしているのですよね。いま日本は、ヨーロッパ型と言われているのですが、結構高齢者がたくさん亡くなりますよね。でも、こう見ていて一番ひどそうなところがアメリカ型ですよね。アメリカ型というのは、とにかくぼんぼんニューヨークでも亡くなっちゃいますよね。武漢は、2種類あったのですよ。マイルドなものと激しいものがあって。武漢で激しいものは、とにかく2、3日で一家全滅するような激しいのです。今回はまずニュージャージーで出ましたよね。ニュージャージーで一家全滅みたいな話があって、これはもう武漢よりもすごいものだなと。特にニューヨークですよ。カリフォルニアとかは、ロックダウンが効いたのか、あまり死者がバタバタではなくて、セントルイスも一時大変だったと思うのですが、とにかくニューヨークがバタバタと死者が出ちゃって。遺体安置所とか埋設場所が足りなくなっちゃって、お大騒ぎになっちゃったというのがニューヨークですよね。

だから、武漢の激しいものとニューヨーク型が入ってくると、これはえらいことですよね。いまアメリカ軍が感染していますね。特に海軍ですね。あと陸軍もそうですね。韓国は、一応国内でちゃんと抑え込んだのだけれども、アメリカ陸軍が大邱にいますよね。それから台湾も海軍がウイルスを持ってきましたよね。アメリカ軍とコンタクトがありますよね。だから、自衛隊だって、本当のところはどうなっているかですよね。ですから、ああいうのを見ていると、実は大正時代のスペイン風邪も世界にウイルスを持って行った一番は、米軍だったのですよ。カンザス州とかから始まったんじゃないかな。今回も米軍が危ないよね。正直言って、ウイルスを持って来ないとも限らないし、とにかくアメリカ型が一番怖いですよね。

それから、これが大正時代スペイン風邪の当時の写真の一部であります。(参考/Spanish flu(Google))今とよく似ているのです。皆さんマスクをしています。隔離しています。いろいろな薬も試していて。しかし、バタバタと人が亡くなるので、お葬式も大変だったという当時の様子ですね。実はね、これは世界中が第一次世界大戦のときなのでね、一次大戦中から始まりまして、一次大戦が終わって、戦後の反動恐慌・戦後恐慌に至るその時期のことなのですよ。ですから、バブルの頂点のところで始まった大感染で、そのバブルの崩壊・恐慌とともにウイルスが終わったのです。今とそっくりなのです。いま、本当に恐慌になってきたじゃないですか。まさに恐慌と共に始まり、恐慌になったらこのウイルスが消えていったのです。ですから、この当時のウイルスは、べつに人の力でウイルスを退治したわけではなくて、自然にウイルスは消えたのです。ワクチンとか未だにないわけですから、この大正時代のスペイン風邪も自然に始まって自然に終わったのですね。だから、ウイルスは人が消したわけでありません。ですから今回も同じで、ウイルスがいつ消えるのかは、ウイルスに聞かないと分かりません。人には分からないのです。

だから、ウイルスが蔓延している間というのは、前にも言いましたけれども、津波来襲中と同じで、避難救助しかありません。今のウイルスに対する対応というのは、我々は避難救助しかできないのです。救助というのは、病院に担ぎ込んで重症化しないように、重症化したら亡くならないようにというのが救助ですよね。それから避難というのが、一つは自粛です。ロックダウンです。それから、病院にいること、隔離施設に入ること、これが避難なのです。避難救助というのは、例えば、津波が来た場合には、津波来襲
中のことですよ。「津波が来るぞ」と言ったら、「台風が来るぞ」と言ったら避難所に入りますよね。皆さん、避難所にいるときの生活は、誰が面倒を見るのでしたっけ?国が面倒を見る、行政が面倒を見るのです。避難所に入れておいてですね、「食物はありませんよ。お金は自分で稼いでください」なんてバカなことを言うことはあり得ないわけですよ。避難所にいる間は、全部国が面倒を見なきゃダメですね。それが避難所生活というものです。避難所にいる、自粛する、ロックダウンとなっていったら、自力で生活はできません。したがって、これは行政が面倒を見るしかありません。それからやっぱり避難と救助の段階はですね、専門家が対処するしかないのです。病気になったら医者が治すしかないでしょう、手当てするしかないでしょう。それから、各種専門家に動いてもらわないとダメですから、専門家は避難救助をしなきゃダメですよね。避難所も専門の人に作ってもらわないとダメですよね。

それで、先程のこれを見るとですね(参考/新型コロナウイルス 国内感染の状況(東洋経済ONLINE))、死亡者数が新規でも結構増えていますよね。非常に危険な状況じゃないかなと思うのですよ。やっぱりこれは、避難ができてないということだと思うのですよ。死亡者数がやっぱりこう増えてきているということは、ちゃんと避難ができていないということだと思うのですね。避難所の生活を安心して送ってもらえれば、皆さん避難すると思うのですよ。だからそれは、安心して送らせなきゃダメですよ。だいたいこのあたりが日本と世界のこれからの1つ大きな違いの部分なのですが、日本をいま見ていて非常に強く感じることは、お金を持って世界に高飛びするということがなかなかできないでしょう。

ハイパーインフレになってくるかどうかの一つの分かれ道はですね、出したお金が外国に逃げるかどうかなのですよ。外国からどえらい借金をしていると、出したお金はほとんど借金の返済に消えて、国外に出ていってしまいます。こういう場合はですね、お金を出せば出すほど、国内はハイパーインフレ、外国人は儲かる。外国にお金を持って逃げる人は儲かる。でも国内はハイパーインフレで国民は塗炭の苦しみということになるので、その判定をするまず第一は、出したお金が海外逃げるかどうかですね。今のところはですね、多くの人たちは貰ったお金は貯金に入れますよね。貯金といったら銀行の預金ですよね。だから、だいたい国内にとどまっているのですよ。

二つ目は、再建とか復興に必要な人が国内にいるかいないかです。さっき言ったように、まず今は避難と救助の段階です。しかしこの後ですね、夏になると結構緩んできて動けるようになるでしょうね。全面的かどうかはわかりませんが、動けるようにはなりますよね。たまり場なんかも、今はみんなZoomたまり場だと思うのですが、今度はリアルたまりも開けるようになりますよね。そうなっていったときに、今度は復旧という話になるのです。とりあえず閉めていたお店をもう一回開けてみよう・止まっていたものをオープンにしてみよう・ディズニーランドでも何でも閉まっていたものをオープンにしてみよう・飛行機をもう一度飛ばしてみよう・観光バスも走らせてみようという話になりますよね。
そのときに、どれくらい元に戻るかです。これが復旧です。どうでしょうかね、世界を見ているとせいぜい半分だと思いますがね。ならしてみて、せいぜい半分じゃないですかね、元に戻る部分というのは。例えば、構造的な変化も結構起きていますよね。例えば、Zoomなんかも皆さん使っているから、Zoom会議だとかオンラインで仕事をするということが当たり前に皆さんできるようになったし。

あとは、お持ち帰りだとか宅配というかたちで物を買う人が増えましたよね。食べるものもそうでしょう。だから、こういうのは、新しい生活習慣として定着するでしょうから、なかなか完全に元には戻らないですよね。店頭小売業はなかなか元には戻らない、趨勢として、店頭小売業は衰退の中にありましたからね。こういうのって、むしろ趨勢を加速させる可能性がありますよね。それから、なかなか人々は外国に出たがらないじゃない。それから、地域もそうです。やっぱり外ものは入れたくないという防衛反応が、全世界ものすごく強烈ですよね。だから、あまり地域を越えた観光というのは、しばらくは活発化しないかもしれない。

それから、企業経営もそうですよね。全世界で一番安いところで調達し、一番安く作れるところで作って、一番高く売れるところで売るという、そういうグローバル戦略はもうほとんど不可能だと思いますね。企業も活動の場所からサプライチェーンまで全部考え直しということになります。そうすると、それに伴って、物流とか運輸も元に戻らないものもあるし、この際に閉鎖される工場とか事務所もたくさんあるでしょうね。それから、とにかくこのウイルスはですね、大都市が危ないのですよ。ますます多くの人たちは大都市から離れていくでしょう。大都心とその近郊の家とか事務所は、間違いなく余ってきますよね。これは、間違いなくバブル崩壊になっていきますよね。そうすると、復旧と言いましても、どこまで復旧するかです。

三つ目が復興なのです。じゃあどうしようかという話です。今までのようには戻らないとしたら、何か新しいことをするしかないでしょう。この復興というものが必要になってくるのです。バブル崩壊ということになると、大正時代もそうなんだけれども、全く元に戻らないから、どう復興させるかというところがそのときのポイントで、やっぱりそれが時流を随分反映されるのです。正直言って、いま世界は、決して全体主義に向かっていませんですよ。反対ですよ。今なんとなく封鎖とか何とか言って、皆さんが「ルール、ルール」と言うのは、避難所生活だからです。完全にこれは避難所生活で、避難救助の段階だから大騒ぎなので、皆さんこの間にものすごい不満がたまっているのですね。不満がたまっていて、避難救助というのは、ものすごい不満がたまるですよ。津波の避難所も災害の避難所もそうでしょう。あれを閉じた後どうなりましたか。猛烈な不信感が生まれますよね。行政だとか国に対する猛烈な不信感が生まれてきて、元には戻らないじゃないですか。今回も全く同じです。

ひどいことされちゃったと。中国にはウイルスを漏らされてですね。政府はろくな対処もしないでね、汚れたマスクを送りつけたと。休業補償もろくにしないで死にかけたと。どうしてくれるだという話がですね、いよいよ復旧の段階から始まるのですよ。「元に戻らないじゃないか、どうしてくれる」という話が出てくるのですよ。だから、全体主義の反対ですよ。みんなが大騒ぎを始めるのですよ。

大正と今では何が違うかと、いろいろな違いがありますが、まずひとつは情報です。今の人たちは多くのことを知っているです。ですから、政府は嘘をつけないのです。二つ目は、やはり国民国家というものの寿命です。当時は、元々バラバラだった各国が、第一次大戦を契機に国民国家として再結集をしていく時期を迎えていたのですね。国民国家の最後の華みたいなものですよね。世界的な国民国家の大連合が生まれていく、その始まりが第一次世界大戦でしたよね。だから、国民国家の最後の華が咲いたのが20世紀で、その入口にあったのがスペイン風邪で第一次大戦です。これ以前は、サラリーマンなど日本ではあまりいないしね。職人の世界で、職人と農民の世界だから、バラバラだったのですよ。これが、どんどん一つの日本になっていった、その入口で起きた事件です。だから全体主義体という話になったのだけど、今はその正反対なのです。

みんなで一つに全体主義的なやり方でね、メディアも統制しですよ、企業も国際企業みたいなものが幅を利かせちゃって、金融も世界に1つだと、みんなを1つに束ねていたものが、このウイルスでぶっ壊れたわけ。だから、避難救助が終わったら、復旧になったら、みんな「ふざけるな」といった話で立ち上がって叫び出すから、これは全然違いますよ。正反対ですよ。完全なる分権化と国民国家のメルトダウンですよ。今は、みんなが情報を持っているから、もう既に今の段階でね、復旧復興についてもいろいろな情報が分るわけじゃないですか。「ふざけるんじゃない」と世界中で渦を巻いているわけですよ。アメリカだって、ロックダウンに反対の皆さんが抗議活動をやっているでしょう。中国だって、フラフラですよね、習近平は。だいたい習近平はですね、大変な約束を国民にしているわけです、皆さんご存知でしたか。2020年までに中国から貧困を無くすという、そういう約束をしているのですよ。

2019年12月31日の習近平の新年に向けた挨拶、あれは決定的でしたよね。香港のことは、書いてなかったね。香港の民主化運動のことは、書いてなかったのだけれども、物事はうまくいっていると、非常に世界の評判もよろしいと、2020年は非常に重要な年だと。5年よりももっと前ですよね、「2020年までに中国から貧困を無くす」と。中国全体で340県だったかな、日本でいうprefectureですね。県の単位ですね。貧困に認定されている県があるのですよ。貴州省とかいろいろとまだ貧しいところがあるでしょう。あのようなところを中心とした貧困を2020年までに無くすと、これは国家として厳粛に守らなければならない目標だと強調しているのですね。吹き飛んじゃったのですよ。そのような呑気なことを言っている間に、12月31日にもう既に武漢ではですね、人々が病院に押し掛けていますからね。12月末までに、もう病院に人々が来ていましたからね。

つい最近も習近平が、「ぜひともこの中国の貧困を無くす目標を達成しなければならないから、みんな頑張れ」と言っていましたが、頑張りようもなくて。あとは偽造するだけですよね。習近平が目標達成と言っているのだから、目標を達成したように下は偽造するだけですね。上に政策あれば下に対策ありで、達成できない目標を与えられたら下は偽造するしか方法がないじゃないですか。それでは対策ですよね。まったくバカな話で、でも結局そういうのは、すごい矛盾に満ちているから、大金持ちから中産階級まで借金を返さなければ崩壊じゃないですか。あの国こそお金が出て行っちゃうのですよ。みんな持ち逃げするわ、優秀な人たちはみんな海外に出ていっちゃうでしょう。

優秀という意味はですね、今までの優秀さと違いますからね。0から1を作れる人、無から有を作れる人がこれからの優秀な人なのですよ。既存のシステムに乗っかって、右だ左だと言ってですね、踏ん反り返っているのはちっとも優秀じゃないですからね。理屈ばかりこねる人は、ちっとも優秀じゃないですからね。そういう人は、優秀とは言わないのですよ。本当に優秀だったら、そこで本気でですね、無から有を作ろうとしている人が優秀な人なのですよ。優秀な人が中国にいないこともないけれども、だいたいは海外に出ちゃうよね。だから、革命とか言ったらですね、外からでしょう。外からやらないと中国はできませんですね。中にはやっぱりいないのだよね。居ても悲劇の主人公になっちゃっていて、動けなくなっちゃっているのだよね。あのような国では、なかなか自力で復興することは難しいですよ。お金を入れたって持ち逃げをされるし、弾圧をすればますます優秀な人から先に海外に逃げちゃって。あれでは、国を立て直すのは非常に難しいと思いますね。ですから、方向性は当時と今とでは全く逆なのです。

もう1つこれを見ると分かりますけれども(参考/Spanish flu(Google))、そのピークというのは避難救助の段階ですから、この状況は世界共通だということですよね。ですから、やっぱり世界共通のバブル崩壊だったのですよ、当時も。第一次大戦後の戦後恐慌は世界共通で、これをどう対処するかがやっぱり国によって差があったのですね。アメリカみたいに民主主義でいくところと、ソビエトみたいに完全なる独裁主義でいくところと、日本やドイツ・イタリアの場合はですよね。全体主義ですよね。そのあたりの方向性が違うわけでありますが、今回は情報が全部よそに広がっていることと、地域が強力になっていることですね。今回見ていると、例えば、岩手県は日本政府と全く別に自分たちで独自にウイルス管理をやってまだ感染者を出していないでしょう。あれは、決して検査をしていないからではなくて、一生懸命対処をしているからじゃないですか。それから、和歌山そうでしたよね。最初ドーンと感染者が出て、一気に鎮めちゃいましたよね。日本政府の言うことを聞いてやっているところは、全部後手に回って一番ひどい目にあっていますよね。

中国もロックダウンをかけるのは、地域政府なのですよ。習近平は経済が心配だから、早く解除しろというのだけれども、地元の政府がロックダウンをなかなか解除しないのですよ。EUはあってもお金を出すだけですよね。スウェーデンみたいに、ほとんど規制をかけないところとか、ベルギーみたいも国境を全部止めちゃったところまで、いろいろあるでしょう。封鎖の解除だって、例えば日本でいいましたらですね、自粛解除も緊急事態宣言解除も地域ごとですよね。学校の再開も地域ごとでしょう。それから、検査のルールも結構地元の医者がルールを作ったりしているじゃないですか。日本だってですよ、厚労省と文科省の分野は国が一元管理するという了解で今までありましたね。だから、一切地方の独自性を認めないわけ。厚労省と文科省の管轄は、全部国が一括でまとめて管理すると、それ崩壊じゃないですか。もう医療も教育も全部地元にお任せでしょう。一気に逆転したのですよ。だから、今回は国民国家が強くなるのではなくて、地域が強くなるのですよ。地域だから、大きい会社もあまりないのですよ。中堅以下の会社が中心で、政治は市民ですよ。

前にもやりましたけれども、今回の恐慌というのは、真っ先に出てきたのが貸借対照表ではなくて、損益計算書が止まるという話でしたね。すなわち、普通のバブル崩壊というのは、資産の価格がいきなり大幅に下がって、それで貸借対照表上に巨大な損失、それから債務超過が生まれて、それが理由に投資が止まるとか倒産が起きるというかたちで、徐々に売上が減り、雇用が失われて産業恐慌・生活恐慌になっていくと。すなわち、金融恐慌も一番初めは、資産価格の突然の大幅暴落、これがきっかけで、金融恐慌になって、それが企業の経営を犯して、企業が雇用を支えきれなくて失業者を出して産業恐慌になって、今度は働いてる人が食べるものがなくなって生活恐慌になる。金融恐慌、産業恐慌、生活恐慌の順番だったでしょう。今回はまず、全員がとにかく避難所に入れと言われたわけですよ。自宅も避難だよね、「出るな」と言われたわけだから。何にも蓄えの無い人に、何の支援も出さないで、避難所に入れたらお金がなくなるのは当たり前じゃないですか。それが、今の生活困難なのです。今の生活恐慌は、何にも自立できないのに、救援も支援も十分にしないのに、いきなり避難所になって起きている現象なのですよ。だから、いきなり生活恐慌になるのは当たり前でしょう。

日本は、お金を出せば良いのですよ。山本太郎の言う通りで、日銀が国債を無制限に引き受けると言っているのだから、どんどんどんどんとお金は出せば良いのですよ。例えばね、100万円でも個人に配れば良いと前から言っていたでしょう。100万円のお金が個人に来ますでしょう、大抵の個人は何をすると思いますか。預金に入れますよね。預金に入れて、大事に使いますよ。だから、出したお金のほとんどは、銀行に戻ってきますよね。今度は、銀行が何をするかといえば、企業の救援にまわるでしょう。要するに、復旧復興に備えて、どんどんどんどんと融資をしていますよね。でも、ほとんど焦げ付くじゃないかな、はっきり言って。小口のところは、何とかなるかもしれないけれども。例えば、アメリカにたくさん投資をしたとかね、アメリカの資源にどえらい投資をしたとかね、石炭火力にどえらい投資をしたとか、内外の不動産にどえらい投資をしたとか、そんなものはもう戻ってこないでしょう。これは、潰れますわな。

それから、市民の救援にまわっている銀行を全部閉めちゃうわけにはいかないでしょう。そうすると、全部国有化でしょう。日銀もそうでしょう。結局、銀行が潰れていって、資金繰りを日銀が面倒を見ていると、共倒れだと。そうすると、最後はだから日銀も民間の銀行も全部国有化じゃないですか。そうしたら、私が前から言っている通りだよ。国と民間で債権債務の相殺が行われちゃいますよ。金融システムを国が丸抱えで、一番大事なことだけれども、その間に出したお金の多くはまた預金になって戻って来るわけですよ。出せば良いのですよ、外には逃げませんよ。

いま見ていてわかるけれども、相場も暴落でしょう。円高ドル安でしょう。相場が崩れると円高ドル安でしょう。要するに、ドル安に向かっているのよ。円がどんどんと買われるわけですよ。世界はみんな、円とスイスフランにお金が来ているわけじゃないですか。だからお金を出せば、やがてお金が戻ってきて、銀行に戻ってきて、やがて国有化で国に戻ってくるから関係ないのですよ。

二つ目に、この状況でロハスな日本、持続可能性の高い日本、健康立国の日本を作れる、無から有を作れる人は、国内にいますよ。やたら下手に外資系の会社で外で働いていないし、まぁだいたい国内にいますよ。お金を持っていてですね、カリブに逃げるという人は、あんまり日本では聞いたことがないね。別に逃げて悪いことはないんだよ。悪いと言っているのではなくて、これから21世紀に素晴らしい国を作ろうと思っている人は、だいたい日本にいますよね。日本でやろうとしていますよね。だから、大丈夫ですって。国内にいれば、お金は外に逃げないから、ここでハイパーインフレにはならずに、今回はできますわ。

前回はですね、要するに、あまりにも物を壊しちゃったからですよ。要するに、戦争でたくさんの人が死に、製造設備とか住宅とか全部をぶっ壊しちゃったからですよ。ぶっ壊しちゃったら、物がないからしばらくは大変ですよ。今回、物はぶっ壊れていないでしょう。確かにウイルスで人も亡くなっておりますが、人口分布・人口ピラミッドが歪むほどの大きなものには、まだなっていませんよね。2年目が分からないけどね。ないことを祈りますけれども、そんな状況だとそんなに大きな後遺症にはならないはずで。価値観やライフスタイルや仕事の仕方は変わるけれども、仕事内容も変わるけれども、大きなところはあまり変わらないと思うのですよ。そうすると、再建は十分できますよ。これなら再建できるから、とにかく避難所に入れている間はお金を出さなきゃダメですよ。避難所に入っいてですね、仕事もしないで、「あなた自力で暮らしてください」などとバカみたいなことを言ったら、みんな生活恐慌になりますから。まぁそんなことで、お金は出さなきゃいけないということになっております。

(2)史上空前の規模でのバブル崩壊と生活・産業・経済恐慌

・資産バブル崩壊の前に損益計算書の世界が止まってしまった
・全世界で今後生活困窮者が大量発生へ
・時はカネなりの金融経済システムは持続不可能
・先進国中央銀行の人工心肺がいつまでもつか
・最後はドルの金融システム崩壊と国民国家崩壊で幕ではないか
・ハイパーインフレの国とハイパーデフレの国

それで、損益計算書の世界が止まっちゃったのですね。要するに、売上が立たないわけですね。それから、仕入れも起きない。それから、家賃も払えない。それから、給与も払えない。こういう状況になったわけです。いきなり損益計算書の世界が止まるというのは、あまり聞いたことがないですね。戦争による空襲というのは、だんだんだんだんと広がっていきますから。だんだんと来るから分かるわけですよ。疎開って、当時もできましたよね。疎開ができたから、だんだんだんだんとできてきますので、分かるわけですよ。「これは、いよいよやばいな」と。しかし、今回はいきなりですよね。だって、最初の患者が武漢で出たのは12月1日ですよ。一気に止まっちゃったから、みんながぼーっとしている間にいきなり止まっちゃったわけよ。まず中国が止まり、ヨーロッパが止まり、アメリカが止まり、日本が止まりでしょう。ですから、今回はですね、一回目ということもあって、疎開も何も十分にできないまま、いきなり止まっちゃったわけだね。だから言ってみれば、だんだんだんだんと弱ってきて、臓器が弱ってきて、呼吸や血の循環が詰ったわけではなくて、いきなり血の循環と呼吸が止まりかけたのですよ。止まりかけてきて、全身の状態がおかしくなったという、一番危険なパターンのバブル崩壊ですよね。

だから最初に生活が止まったから、これから資産がどんどんどんどんとやられていくのですよ。資産評価をやり直せばやり直すほど、資産の価値の原価が見えるわけですよ。不動産だって、投資だってですね、評価すればするほど下がってくるわけですよ。油関係もそうだよな。そういうのが全部、株価なんかに反映されているわけ。今の世界の中央銀行はね、まず国債を買うでしょう。社債を買うでしょう。あとヨーロッパ中央銀行(欧州中央銀行ECB)もETF(上場投資信託)を買うと言い出しましたよ。株まで買うと。だから、相場ものは一応中央銀行が買い支えると。相場は、中央銀行の人工心肺で持たしていると。しかし、人工心肺はいつまでも続かないのですよ。天文学的な損失だから。天文学的な損失だから、そりゃあ最後はやっぱり維持不可能になりますわ。

今だから、世界中で生活困窮者が大量発生していて、このあと復旧の段階に入ったときにも、私は相当な生活困窮者が出てくると思いますね。日本だったら、もうお金を渡すしかないのですよ。100万円ずつ渡せば良いのですよ。渡して、「銀行に預金で置いておいてください」と。「銀行に置いておいて、少しずつ払い出してください」と。「銀行は、国有化しますから、潰しませんので」と。それを約束すれば良いのですよ。問題は、ドルとかですよね。回収できると良いのだけれどね。ドルが上手に回収できると良いのだけれどね。もう手遅れだよね、まだドルに投資をしていますよね。しかしまぁ戦争中もそうだよ。もう昭和19年末になって、敗戦がはっきりしているのに、それから随分また日本の兵隊さんも死にましたよね。負け戦さとわかっているのにね、死者を増やしましたからね。

しかし、この様子で行きますとね、一番根本的なところで、「時はカネなり」時の金融経済システムが持続不可能だということが分かったわけですよね。東日本大震災が来たときに、大津波が来る場所が分かっていたわけですよ。前から大津波が来たということは、みんなが知っていたのだけれど、本当に街がなくなっちゃうぐらいの津波が来るってことが分かったわけね。津波がひどかったところは、街の高台移転とかやりましたよね。金融も同じなんだよね。ウイルスの感染流行というのがあると、今までの経済は持たないのですよ。なぜかというと、時はカネなりだから。

経済は今、ほとんどが時間の関数なのですよ。例えば、企業収益というのは、1年間でいくら稼いだか、3ヶ月でいくら稼いだかでしょう。これは時間の単位でしょう。金利も時間の単位でしょう。家賃も時間の単位ですよね。それから、税金も年いくらでしょう、時間の単位ですよね。あらゆるものが今、経済は時間の単位なのですね。時間の単位で動いているものは、時間が止まったら全部終わるに決まっているじゃないですか。極めて危険なことなのですよね。そうすると、やっぱり江戸時代の経済は、バカにはできませんよね。とにかく1年間の払いは、年末に1回すれば良いと、あとは年始年中とまぁせいぜい年2回だと、これで十分だよね。その間は、余裕を持たしておくと。時間に厳しいことは言わない。金利なんかもですね、もし取るとしても年に1回、だいたいこのくらいということにしておいて、もう複利とかわけのわからないことは言わないと。

複利はですね、一瞬止まるだけでも瞬間停電をするだけでも、アウトですからね。複利は不連続が生まれたら、その瞬間にアウトだから、時計が止まったらアウトじゃないですか、複利の世界というのはね。今後そういう物の考え方はしないと、単利でいくと、複利は使わないと。それから時間の単位も、せいぜいひと月単位、年単位で良いと。1年ぐらいで考えると、10年ぐらいでも良いかもしれませんよ。国の運営だったら、10年ぐらいで良いかもしれないな。10年間の予算を立てるというぐらいで、丁度良いのではないでしょうか。そうするとですね、大抵の災害は何とかなりますよ。台風でも津波でも疫病の流行でもですね、10年ぐらいで予算を立ててやっていけば、だいたいは何とかなるのではないでしょうか。

投資もですね、10年単位で考えて投資をするとだいぶ違いますよね。だから、いま我々が抱えている貧困の問題とか、経済の問題とか、環境の問題の多くはね、時間の単位をあまりにも細かくし過ぎた部分が結構あるのですよ。もっと長期的な判断で行動すれば、こんな結果にならないということがすごく多くて。やっぱりそれは、経済の時を測る単位に問題があると私は前から思うのですよ。これは、もっとゆったりとしなければならないのですよ。収益還元法という考え方があるじゃないですか。資産の価格は、未来の期間収益の現在価値の合計であるという考え方ですよね。未来にいくら収益が入っているかを想定して、それを現在価値に割り引いたものが株価であり不動産価格だという収益還元法というものがありますが。まぁあれもですね、片目つむって見ていないとね。まぁそれは、そういう世界もあるのだけれども、そういう世界ではないこともあるわけよ。要するに、時間が止まることがあるから、収益還元法ばかりじゃ何ともならないこともあるわけよ。だからやっぱり、そういう意味で資産の価格の評価だって、いろいろな考え方は出してこないとね。1つにしてはまずいよね。1つにして、高いの安いのやって、売るなら買うならをやっていた連中は今、全滅ですわ。

今回ね、誰が一番ババを引いているかです。間違いなく、投資家です。まず投資家には、全部お金を出させるという決意は世界でみなぎっていますよね。ボーイングだってですね、政府が支援してあげるから、株をよこせという話でしょう。そしたら、ボーイングは嫌がったね、絶対に株は渡なさいと。嫌がっていましたよね。しかし、最後は渡すしかないのでは。あと例えば、「企業は配当を払うな」「自社株買いはやるな」と言われていますよね。投資家に損をかければ良いと。投資家に損をかけても、営業は続けろと。現金を確保しろと言われているじゃないですか。現金化ことなき株を買えって一言でも言ったら怒られちゃうよね。職員がウイルスで倒れようが仕事優先だと、残っている人だけで仕事をすればいいんだなどと言ったら、経営者も袋叩きにあっちゃいますよね。中には未だにそういう人もいるらしいですがね。でもそういう人たちは、もう表に出て来られないよね。だから今回は、一番守られるべきものは、国民の命なのです。

国民の命が、一番大事なのです。これは、劇的転換ですよ。本当に信じられないくらいの転換ですよ。国民の命なんて虫ケラ同然のように扱われていたのが、10年ぐらい前ですからね。もう劇的な大転換ですよ。国民の命が第一で、その次は生活ですわ。だから、新しい暮らし方とか政府も言いだしましたけれども、とにかく生活を安定させてくださいということだよね。「職場に来なくていいから、とにかく個人の生活を安定させてください。家族の生活を安定させてください」それが第二でしょう。命が先ず以て、生活を守って。それでちっとばかり安全だと思ったら、出てきて仕事もしてくださいと。こういうことだから、命・生活・経済に完全に立て直っちゃったでしょう。命・生活を守るために、いくらでもお金を出しますと、学会の皆さんが突き上げたら10万円出すことになったでしょう。これは、もっと突き上げれば良いですよ。「我々は、避難所の生活なのだ」と。「避難所で、避難をしているのだ」と。「避難所で避難している間はですね、国が出すに決まっているでしょう」と。「出したお金が銀行に預金で戻るし、銀行も国有化をするのだから、出したお金は戻ってくるから外には行かない」と。「生活困窮者を救って、避難所で死ぬことを避けて、自殺を避けろ」と当たり前のことでしょう。そういう世論がいよいよ通る時代になって来たんだよね。なんだかんだ言ったって、政治家はやっぱり選挙に負けるのは怖いですから、縮み上がっちゃいますよね。国民が居直ってですね、ペコペコしないでね、「ふざけるな」と言って来たら、ぶったまげちゃいますよね。そんな風になってきたのよ。これは変わりましたぞ。

問題はですから、先進国中央銀行の人工心肺がいつまでもつかで。これはわからないですね。いつまでもつのかは、まぁ少なくともですね、来年また二度目のすごいのがあったら、これは全くアウトですよ。もう全然もたないですよね。二度目にすごいのが来れば、まったくもたないですから、果たしてどこにまで行くかですよね。これは、世界のいろいろなインデックスが出ておりますけれども、まずは油ね(参考/Crude oil(Trading Economics))。油が大暴落をしましたよね。1年ぐらいで見ても、5年ぐらいで見ても大暴落ですよね。マイナスまで行って、油先物はとにかくほとんどゼロになっちゃったのですよね。今は少し戻って$20くらいだけれども。油は、この先20年間ぐらいまた安いのではないでしょうか。油は、近年20年サイクルで上がったり下がったりしていますよね。ロシアは経済が相当大変なようですから、20年ぶりくらいでこれは大変なことになってくるのではないでしょうか。どうもそんな感じがしますね。やっぱり今回は、無事では済まない可能性がありますよ。中東だけじゃなくてね、アメリカもロシアも資源国は大変で、ここにみんな日本も投資しているでしょう。日本なんかも莫大な損害を食らうのではないでしょうか。テキサスも完全にバブルが崩壊しちゃっていますからね。

それからあとですね、ゴールドですね。(参考/Gold (Trading Economics))ゴールドは、とにかく現物がすごいのですよ。ここに出てきいてるのは、先物なんだけれども、先物も5年で見るとずいぶんと上がっていますよね。でも、ここで暴落しているでしょう。資金繰りつけようと思って、みんな暴落するのですよ。だから、上がったって、最後は暴落しちゃうので、まぁ資金繰り売りですよね。これが出てきたら、元の木阿弥ですから。まぁこういうのを見ていても、相当みなさん資金繰りが苦しいと思いますよ。株の方は、みんないろいろと操作しちゃっているけれども、例えばこれはですね、アメリカのFRBの総資産の残高ですね。(参考/Factors Affecting Reserve Balances: Total Assets: (Less Eliminations From Consolidation): Wednesday Level (FRED Economic Research))アメリカのFRBの総資産残高がこんなに増えているのよ。どんどんと増えていて、今年はアメリカのGDPの107%まで行く予想ですよね。そうすると、去年の財政赤字の4倍になりそうなのですよ。こうやって、FRBが資産を積み上げて、アメリカの国債を買うわけだ。モーゲージ証券を買う、社債も買う、みんなこれで買うのですよ。全部FRBが人工心肺でお金を出しているわけ。これをあんまりやっていくと、アメリカはハイパーインフレを起こしますよね。

アメリカに預けたお金が、抜けていきますよ。どんな瞬間かというと、ドルで資金ショートが起きた瞬間です。アメリカドルで資金ショートが起きると、そのあとからは資金決済をしなくていいじゃないですか。だから、ドルが要らなくなるのですよ。ドルの資金ショートが起きたら、もうドルは要らなくなってきて、その瞬間から、もうドルは価値がなくなりますよね。いま資金繰りの最後の、言ってみれば、負債を払うということで、ドルの人気があるだけで、払えなくなったらドルはもう要らないでしょう。べつに、ドルで経済再建をするということはないですよ。だから、ドルの人気は、いま資金繰りだけですよ。だから、資金繰りがショートしたら、その瞬間にドルの人気は終わるのですよ。そうすると、いわゆる金融システム破綻というのですね。ドルの金融システム破綻が起きれば、その瞬間終わりで、大きいところがいくつかその瞬間で終わりじゃないですか。だからもうすでに今、ヨーロッパでも日本でも各国の中央銀行がドルの資金供給をやっていますよね。

でももうさっき言ったように、貸借対照表ではなくて、損益計算書が止まったことによる貸借対照表上の巨大な損失の増加だから、もう止め処がないわけよ。天文学的金額で、これにはデリバティブズも入っているから、到底こんなことでドルの資金繰りがもつわけないのですよ。しかもですね、いま世界協調ができていないでしょう。日本、ヨーロッパ、アメリカ、中国みんなバラバラでしょう。日本はまだ多少協調的かもしれませんけれども、米中なんかもっと対決していますよね。イギリスとアメリカの関係も結構シビアですよね。そうなってくるとですね、協調してないから行動することはできないのですよ。ドルの資金繰りをもたせるための世界協調なんかも、関係者はやっているのでしょうけれども、果たして政治的にどこまでできるかですよね。飛ぶときは、一瞬ですからね。

例えばこれがですね、ダブルB格のアメリカの社債のスプレッドですわ。(参考/Corporate Bonds: ICE BofA BB US High Yield Index Option-Adjusted Spread (FRED Economic Research))ダブルB格の社債のスプレッドはですね、2016年チャイナ危機があった頃ですね、あの頃の水準にすでになってきていますね。マックスで見ると、2008年のリーマンショックで、今はまだこの変なんだけれども、相当立ち上がっていますね。ちなみにリーマンショックのときは、貸借対照表から入ってきたバブル崩壊でした。貸借対照表上に載っている大量の証券化商品の価格が大暴落して起きた事件がリーマンショックで。だからあれは、貸借対照表から入ってきた金融恐慌で、いきなり製造業に来て産業恐慌で、大量の人たちが解雇をされて生活恐慌になったと。だから、典型的な一般的な金融恐慌でした。今回は、もっと激しいのです。だからこんなに相場がね、スプレッドがこの程度でもっているのは、FRBが無尽蔵に買い入れをやっているからですよ。FRBとかね、日銀も含めて、もう無尽蔵に買い入れをしているから、なんとかこの程度でもっているので、人工心肺でもっている状況です。状況としては、構造的には、リーマンよりはるかに厳しいやり方です。

リーマンショックのときは、言ってみれば、急な肝硬変とか、急な心不全みたいなかたちですよね。今回の場合は、いきなり呼吸と血の循環が止まっちゃったわけですよね。血液の循環と呼吸がいきなり止まっちゃったわけだから、いきなり救急救命の世界だよね。経済はまだだから、命を吹き替えしてはいませんよ、止まっちゃっていますよ。だからまだ人工心肺で動いている状況で、自律呼吸とか自律的な血流はやっていないのですよ、いまの世界経済は。これで封鎖が長引くとですね、どんどん壊死が広がりますよ。一旦解除をしたって、封鎖を解除したって、どうせまたね、中国を見ていてもそうですけれど、度々あちこちで感染するのですよ。

中国の様子を見ているとですね、これから先ね、封鎖解除がされたときにね、一つ大きなポイントがありましてですね。絶対自分の会社で感染者を出したらまずいですよね。封鎖解除されたあとに、自分の店や自分の会社で感染者を出すと大騒ぎですよ。みんな寄ってたかってね、逃げちゃってですね。中国でも200人300人が働いていて、1人でも感染しちゃったらですね、200人300人が一瞬にして自宅待機になります。2週間出てこれません。会社は、その瞬間に止まります。だから、会社がオープンしたと言っても、1人感染者が出るだけで、2週間会社が止まります。やっていられません。

それからやっぱりですね、人が密集してくるから、感染者が増えてくるのです。働いている人もですね、怖くなってきます。最初のうちはですね、自粛なんか面倒臭いと、閉じ込められたらたまったもんじゃないと言っていた人たちが、近所でたくさん死者が出てくると、近所でたくさん遺体が出てくるのを見るようになると、すっかり変わるのです。武漢もニューヨークもそうですね。すっかり変わっていき、イタリアもそうですね。オープンしたって出てこないのです、みんな怖がっちゃって。それくらい、遺体がたくさん出るというのは衝撃が大きいのです。日本もそうならなきゃいいと思いますけれども、東京もね。ならなきゃいいと本当に思いますけれども、ならないという保証もない。

とにかく、感染者がひどくて、重症者とか死者が増えてくると、人は怖がって出てきません。外国人労働者も来ません。したがって、経済は戻っても半分程度ですよね。したがって、この人工心肺もウイルスが2年間となれば2年間外れませんわ。来年の今頃までは、少なくとも外れません。3年目も実はあったのですよ。3年目はちょっと緩やかだったんですけれども、死亡率は決して低くなくて、日本の場合ですよ。世界もそうですよ。結構ですね、大変だったんですよ。だから、長くとれば3年間は人工心肺は外れないのだけれども、私は今の様子を見ていると、みんな3年間も耐えきれない気がしますね。避難所生活は、個人も企業も政府も3年間で多分耐えきれないのではないでしょうか。そういう意味では、戦前の人たちはよく3年も4年も戦争しましたよね。日本なんか、昭和16年日米開戦のときには、食料配給が始まっていましたよ。よくあれで4年も戦争をやったと思いますよね。もうたかだか1ヶ月2ヶ月の封鎖でね自粛でね、これだけみんなが参っちゃっているのに、当時は4年間も戦争やって、みんなどんどん死んだり、空襲されたりしているわけですからね。それでもよくやりましたよね。まぁ今とは、全然時代が違うなと正直思うのですけども、はっきり言って人工心肺は少なくとも2年は外れませんね。

人工心肺がなかったら、この利回りは大暴騰ですから。これが、トリプルAですわ。(参考/Moody’s Seasoned Aaa Corporate Bond Yield Relative to Yield on 10-Year Treasury Constant Maturity (AAA10Y)(FRED Economic Research))トリプルAも大暴騰して、戻ってきたのですね。戻ってきたんだけれども、まぁ危機以前の水準よりも高いですよね。なぜ高いかというと、トリプルAは格下げのリスクがあるのですよ。トリプルBは、ダブルBに格下げされる、トリプルAはダブルAあるいはシングルAに格下げされるというリスクがあるのですよ。格下げされると値下がって利回りも上がるでしょう。だから利回りが元に戻らないのですよ。この格下げされるかどうかはですね、企業の経営の状況如何によります。復旧したと、仕事が半分しか戻らない、これは赤字が大変だからもっと借金するということになれば、だいたい格下げですよね。だから今後はですね、これいくら人工心肺を入れていってもですね、なかなかそんな簡単にもたすことはできなくて、やっぱりどこかで資金ショートが出ると思うのですよ。その瞬間が、すごいドル安円高のタイミングで、でもそれは前にトランプが言っていた通りだよな。ドルの回収ですわ。ドル世界から回収すればいいわけでしょう。ドル世界から回収して、今はとにかくアメリカ海軍がすごいでしょう。

アメリカの本当の数字と嘘の数字はよく分かりませんけれども、一応発表上はですね、アメリカ国防総省が言っているのは、アメリカ軍の感染者は5千人だと40%以上が海軍なのですね。中国も最初から海軍にすごい感染者が出ていると言われていたのですね。海南島の海軍ですよね、空母を持っているところ。それからもう一つは、フランスですね。フランスも海軍にすごい感染者が出ていて、海軍がやられていますから、もう海外には出て行けないということだよね。そうすると、トランプの政策通りじゃないですか。ドルは回収、借金は踏み倒しで、米軍は帰すと、よく見たらトランプの言っている通りで、トランプは絶対中国を許さないと言っていましたよね。最後まで中国を蹴飛ばしていますよね。まぁ中国には、みんながひどい目にあっていますからね。

今回金融のもう一つの焦点は、やっぱりモーゲージなのですよね。(参考/MBA: Share of Mortgage Loans in Forbearance Increases to 7.54%(Mortgage Bankers Association))住宅の担保証券は、アメリカでは国債よりもはるかに残高が大きいのですよ。これがアメリカ経済の基礎を成していて、同じことが中国でもヨーロッパでは日本でもあるのですよ。一般人と現代経済をつなぐ一番の橋がですね、実は住宅ローンなのですね。年金もそうで、住宅ローンが年金の一番基本的な財産にもなっているわけですよ。これの破綻が広がったら、もう全部終わりなのですよ。不動産神話の崩壊であり、土地神話の崩壊であり、そして金融の崩壊なのですよ。1930年代の世界大恐慌のときは、ルーズベルト大統領の時代にですね、この住宅ローンを担保とした金融システムを作り上げて、これがアメリカ復興の一番の経済の鍵になった、金融復興の鍵になったのですね。住宅ローンがですね、仕事と金融と年金をつなぐ大きな基盤として、今日まで機能しているのです。ここが本当に命綱です。同じことを日本もやりました。それからヨーロッパもやって、中国もやって、中東を含めて先進国もみんながやっています。中南米もそうです。

住宅ローンこそですね、実は無数の個人と金融年金の一番重要な橋なのです。だから、政府はこれを守ろうとします。しかし、守りきれる限度をもう既に超えています。アメリカだとですね、住宅ローンの支払いができないという救済の申し出が、既に7.54%です。去年の3月は、0.25%でした。去年3月が0.25%なのに、いま4月20日から始まる週ですと7.54%で、これがどんどんと伸びています。今のところアメリカの住宅ローンは、6月まで返済猶予です。しかし、6月で払えるという見通しは立ちません。今これから経済がだんだんと再開し始めているけれども、全然ダメです、アメリカは。ニューヨークとか、カリフォルニアが止まっていますから、あれでは経済が動きません。カリフォルニアのサクラメント市では、家賃の支払いを12ヶ月猶予すると言い出しましたよね。ロサンゼルス市は、金利の補助をすると大家に言いましたよね。だから、1年ぐらいは補助ですよね。

要するに、ここも国民を守るということなのですよ。払えない国民から無理やり取り立てをすることはないと。国民を守るということだから、泣くのは金融投資家なのですよ。大家は大変なのだけれど、大家にも補助が出るのですよ。大家さんにも補助が出るから、大家さんも助かるのですよ。大変なのは、銀行と金融機関なのですよ。銀行は、政府がお金を出すでしょう。結局投資家がまずお金を払うのですよ。銀行は一応救済できるのだけれども、ヘッジファンドとかさまざまなエクイティファンドは救済がないわけ。だからまず、投資家に今回はお金を出させるわけ。アメリカって、はっきりしていますよね。

今までは、リーマンショックのときは、投資家を守って、全部を犠牲にしたでしょう。今度は、投資家にまずお金を出させるわけですね。資金繰りではなくて、損失ですね。損失の部分は、まず投資家に出させるのだよね。今回やっぱりトランプになって、すっかり変わりましたね。投資家はもうチーンですわ。もうどうにもなりません。政治的にも、対抗する手段はありません。もう完全なる民主的社会主義の時代に入ったと思いますよ。だから、もう想像するだけでも、鬱陶しくなってくるなかで、遅延が広がる・払えない、投資家も泣く、そうすると資産はどんどん売られていく、投資家がやられていくから投資が起きないでしょう。投資家がやられれば、新しい投資はしませんよね。そうすると、企業の活動がどんどんと鈍ってくるし、新規に会社を起こしたくても誰もお金を出さないし、潰れるものは潰れるし、取り立てられるものは取り立てられちゃいますよね。そうすると、経済の縮小はどんどん止まってきて、家を買うためのローンなんて借りられなくなりますよ。もう既に今年の1〜3月から、アメリカの銀行はローンの融資基準を厳しくしています。住宅ローンの融資基準を厳しくしているのです。銀行は分かっているのです、これからどんどんローンの破綻が増えるということを。だから新しいローンを借りて、家を買うということは、非常に難しいです。

そうすると、業者もそのうちですね、家の投げ売りを始めます。不動産の投げ売りを始めます。下落が止まらなくなります。不動産価格が上昇するから、家さえ買っていれば、とにかく無理してでも家さえ買えば生活が成り立つという、この1990年代以降の世界の中流階級の方程式は、これにて完全崩壊です。アメリカもヨーロッパも中国も中南米も中東も全部同じです。日本はね、不動産価格の上がり方が弱かった。一部のバブル地域以外は、ほとんどが上がっていないから、あまり関係ないですよ。バブったところは大変ですよ。東京とか大阪のオフィスとかね、あんなものはですね、ホテルとかも完全な不良債権だね。でもあれは、限られた銀行やファンドだけが投資をしていたでしょう。一般の人たちは、投資をしていませんから。自分の家はあまり関係ないですよね。世界の問題はね、自分の家がバブルの対象になっているのですよ。自分の家の値段を釣り上げて、釣り上がっちゃって、これがバブル的に釣り上がって、これを担保にみんながお金を借りて自分の生活に回していたのですよ。

自分の家の値段が下がりだすということは、自分の家の値段を担保に借りたお金を一切返せなくなっちゃって、最初はこうやって猶予をしてくれるけれど、そのうち家に居られなくなりますよね。何年も何年もそうはいかなくなるでしょう。そうしたら、政治が出てきてね、もう借金の踏み倒しだと、徳政令だとこれも出てきますよね。徳政令は、1回やると2度とお金を借りられないわけよ。お金を貸す人がいなくなるわけよ。そこは救われるけれど、次のお金を貸す人がいないわけ。そうすると、不動産の値上がりを担保にお金を借りて生活に回していた人が、そのお金がなくなるわけよ。要するに、不動産価格の値上がりで調達して回していた生活費が出なくなるわけですよ。どうしますか。生活できないじゃないですか。家庭崩壊ですよ。

香港の危機が始まったときにね、中国人のブログを見ていたらね、まともな中国人がね、「果たして、我々中国人は家を持つこと・子供を持つことは、責任あることなのだろうか」と、みんなで議論しているのよ。家を持つこと、子供を持つことは、責任ある行動なのだろうか。どういうことかというと、ここから先で維持が不可能になる可能性が大きいということなのだよ。家も手放さなければならない、一家離散になる、それを目の前に見えているわけですよ。本当に我々は、家を持って子供を持つことは責任ある行動だったのだろうか、身につまされるような発言ですよね。この先に、それが控えているわけよ。果たして、政治がどうするかという大きな話をしても、今の政治では無理だよね。だから、住宅ローンの話がひっくり返っちゃうというのはですね、不動産土地神話が終わる、不動産の右肩上がりが終わるということは、この世の終わりみたいなものなのですよ。

時はカネなりの経済だけではなくて、個人の生活まで一旦ゼロリセットになるわけです。ゼロリセットでやり直そうと逞しい人はいいですよ。そうじゃない人も世の中にはたくさんいるわけですよね。果たしてどうなるのかという感じがするのですよね。このモーゲージのデータを見るたびにですね、「これは本当に、世界は只事では済まないな」と思うのですよ。

ですから最後は、ドルの金融システムの崩壊とですね、国民国家の崩壊で幕ですよね。どーんどこかでドルの債務不履行が起きて、それでドルの資金繰りが止まっちゃって、固く巻いたゼンマイが切れて元に戻るかたちだよね。そうなってきたときに、すごい巻き戻しで、極端なドル安ですよね。人民元も一緒に安くなるのではないでしょうか。今の様子、こういう状態で買われているのは、日本円とスイスフランだけですわ。だから、このブルブルブルとゼンマイが巻き切れたときに戻ってくるお金が、日本とスイスに来るわけだよ。でもこれって、何かわかるんだよね。やっぱり、本当に全部崩壊したときに全部立て直しということを考えるとですね、まずひとつはお金が逃げないこと・人が逃げないことなのですよ。どんなかたちにしろ、立て直すに必要な人とお金が逃げなければ、再建は可能なのだよね。日本人がなぜあまり家にゴールドを持っていないかというとですね、ゴールドを持って外国に逃げるという習慣があまりないからなんだよね。世界はしょっちゅうですわ。ゴールドを持ってですね、世界に逃げるというのは、過去何回も戦争があったでしょう。昔からよくあることなのですよ。

あと例えばね、景気の良い国に出稼ぎに行くなんて当たり前のことじゃないですか。だから、財産をゴールドにして持って行くということは、当たり前にみんながやっているわけ。だから、ゴールドを普通に財産として持っているということは、外国に平気でいつでも逃げられるということなんだね。日本人あまり昔から持たなくて、家に金塊を積んでいる人はあまりいなくて、銀行が潰れたときの備えとして持っているということはありますよ。銀行が潰れて、全部金融システムが破綻したときは、ゴールドくらいしかないからね。ゴールドを持っておけば足しになると思って持っている人はいるけれども、本当に密航でも何でもして外国に出て生き延びようという人はあまりいないよね。そこが一番のポイントなのですよ。

(3)避難・救助から復旧へ、復旧から復興へ

・いつ最終的に避難が終わるか、避難が終わった時に何割復旧するか
・天文学的金額の損失をだれが払うか
・グローバル経済の解体、大国の解体、大都市の解体、大企業の解体

日本人は、だいたい日本に居ようと思っているのですよ。今でもそうだよね。特にこれから先の復興をしようということになったら、これからローカルでしょう。時代はSLOCで、Small, Local, Open, Connectedだから。こういう概念で、次は復興でしょうから。さっきも言いましたけれど、今はとにかく統制しているように見えるのは、今はまだ避難救助の段階だからです。避難所の生活だからそういう風に見えるだけで、避難所から出ればみんな怒っちゃって、怒り爆発で、政府の権威も吹っ飛んじゃいますから。そのあとは、Small, Local, Open, Connectedですよね。こうなったときに、それを支える、これを作れる人財は日本にいますよね。やっぱり、観光の話もですね、私思うのですよ。観光立国で元々外人を呼ぶということは言っていなかったですよね。外人はたまたま来るように改正しただけですよ。外人観光バブルをやろうと思ってやったわけじゃないわけ。

私が言っている観光立国というのは、その土地の衣食住を満喫して、そこに暮らす人たちが出す光こそ観光資源だという話をしていましたよね。いよいよこれなのですよ。いよいよ私が最初に申し上げていた観光立国こそ、このSLOC(Small, Local, Open, Connected)なのですよね。その土地土地で衣食住を再建する、いま自給自足は大事だと言われているでしょう。フードサプライチェーンを短くしようと、サプライチェーンは、国内の中でなるべく完結させようと。グローバルは危なくてしょうがないと。みんなルールも変わってくると、価値観も変わってくるということでしょう。ですから、イギリスもEUから出ちゃいましたよね。

だから、じゃあどうするんだと、中央もいかんとなれば、この地域でどうするんだっていうと観光だと。その土地らしい衣食住をとにかく再建すると。それで、この衣食住を良いと思う人を増やせと。そうするとみんなが来てくれるよと。オープンなのですよ。それをつなぐ今インターネットとかありますでしょう。交通網もありますから、Connectedだよね。ちゃんと全部ができているのですよ。だから、小さい町でも十分できるわけ。だから、本当の意味での私が最初から申し上げている観光立国であり、それから今度は健康立国ですよ。

我々が健康立国と言っていますのは、三つの柱がありましたね;ストレスのない職場;病気にならない生活;安心できる社会インフラですよね。時はカネなりということで崩壊、全部終わっちゃう経済はちょっと問題ですよね。災害に強いだけじゃなくて、そういう疫病流行にも強くなきゃだめですよね。経済活動を作り直しだし、サプライチェーンを短くするというのも、これも一つの新しいインフラですよね。それから、病気にならない生活は、特にこの秋以降想定されている二回目の流行においては、極めて重要なポイントだと思うのですよ。要するに、二回目に本当に大流行があった場合は、北半球は世界同時でしょうから、恐らく衣料品とか医療は完璧に足りなくなる可能性がありますよね。すごいパニックになる可能性がありますよね。100%とはもちろん言えませんよ、可能性がありますよね。そうした場合に、自分の身を守る最大の方法というのは、これは自分の健康しかないですよね。病気にならない身体しかないですよね。

これは、病気になったら医者にかかるという発想では全くダメで、あらゆる健康法の総動員でしょう。あらゆる健康法の総動員で、とにかく病気にならないという身体にしておかないと、耐え切れなくなるのではないでしょうか。この二度目の感染流行が来たときにですね。だから、今からでも遅くないから、どうやったら病気にならないのかよく考えて、病気になってから治すという西洋医学の方法ではなくて、もっと根本的に健康を維持発展させるということに頭を切り替えて、即座に行動を起こさないと、この秋までに間に合わないじゃないですか。

それから、ストレスのない職場ですね。やっぱり最大の問題の一つが、満員電車だね。特に東京はね、ひどいものですから。やっぱり東京で感染者がいきなりどんどんと増えているのは、あの満員電車も結構影響しているのではないでしょうか。三密だよね。やっぱりあれはやめないとね。あれは、ストレスの大きな元ですよね。あとは、やっぱりネット会議などをやれば、ネット会議で済むものもありますよね。わざわざ行く必要はないと思うことが結構あるじゃないですか。よく分かったわけ、みんなこれでね。Zoomなどと組み合わせて、リアルとオンラインで住み分けすればいいわけですよ。十分どっちでもいけるわけでしょう。オンラインで済むものも、けっこう済みますよね。

あとはやっぱり、これから特に外国人労働者がいなくなっちゃったところは、ロボット化するとか、他の職場から変わる人も出てきますよね。職種変更の人たちも出てくると思いますよ。それからさらには、管理のシステム。どうせ資金ショートすれば国ももう半壊状態で動かなくなっちゃうから。この先ですね、どうせ国は銀行も国有化し、みんなお金を出して、要するに不良債権のたまり場になるわけですね。不良債権のタンクになって、それを処理することが次の政府の仕事ですね。陸軍省・海軍省は戦争が終わった瞬間に、第一復員省・第二復員省になるわけですわ。だから、今はまだ戦争中だからね、日本の役所もいろいろなことを言っていますが、資金ショートで世界のヒューズが飛んだそのあとは、今度は第一復員省・第二復員省・第三復員省ですわ。回収ですよ、全部ね。回収といっても、取れるものなくて払うもの払うだけだよね。だから、それは後始末で、次をやらないといけないのですよ。

次をやるということになると、やっぱり新しいテクノロジー:ブロックチェーン・IoT・AIなど全部総動員だよね。考えられるシステムを総動員で、政治哲学は民主的社会主義で、命・生活・経済の順番ということで合意は取れるでしょう。ですから、政治的にはそのラインで行って、あとはあらゆるネットワークの総動員で、コロナ・ニューディールだと。コロナ・ニューディールへとつなげていかなければいけないわけですよね。そういう一連の仕事をやっぱりやるのはですね、民間人だよね。役所はできないよね。役所は、後ろ向きの整理の話の方ですね、これも大事でありますから。そうすると、日本の場合は、結局最後のプチンといった瞬間に、出したお金はみんな国内にとどまっていると、円高だとハイパーデフレだよね。人も国内にいると。

一方、逃げ出しちゃった国・借金の支払いがたまっている国は、ハイパーインフレですよね。踏み倒せば後で借金ができなくなるから、踏み倒した分というのはあとで借金ができなくなるから、いきなり息詰まるのですわ。借金を踏み出すのは、簡単ですよ。その後お金を借りられないでしょう。ですから、その次の日の生活費から困っちゃうのですよ。翌日の生活費もないわけ、1回踏み倒しちゃうとね。でもそうなってしまうよね、債務の激しい国だと。アメリカもそうでしょう。アメリカの場合は、既に国が分裂しているから、連邦政府に頼らないで生きる人たちも結構出てきますね、地域や人も企業もね。あれはたくましいと思いますよ。だから、アメリカ一つじゃないよね。いくつも分かれているから、独自にやるでしょう。でもハイパーインフレで、古いドルは終りで、あとは何か自分で考えよという話になりますよね。劇的な転換だと思いませんか。

中国ももうハイパーインフレだね。人民元しかないから。さっき言ったように、習近平は2020年に非常に想いを込めて言っていたけれども、難しいですよね。習近平の政治スタイルは、何か変だよね。国民受けすることを言って、できない目標でも下に与えて格好だけつけさせるというやり方なの。現実離れをしているわけよ。貧困の解消なんて、時間と共に簡単にできるものじゃないしね。貧困の解消をするためにこそ、いろいろな丁々発止いるわけです。ところが何か、もうアメリカに見放されちゃうとできないの。アメリカと一体だからここまで来たわけでね。クリントンとオバマ時代ですよ。アメリカと一体だからここまでできたので、それを切られちゃったらできないじゃないですか。一番根本的なところは、経済を立て直さないと、いくら国内で多少の貧富の格差を縮めようと言ったって、それは無理ですよ。一番上からお金が抜けちゃっているのだから。

そもそもね、見えない借金がたくさんあるわけでしょう。優秀な人も企業もどんどんお金を持って海外に逃げちゃうでしょう。人もそうでしょう。あれでは、貧富の格差の解消などできませんよ。いくらね、依存症の高い若い共産党員を集めてきても、できないものはできないのですよ。そのあたりが全く現実離れしていますよね。習近平のやっていることって。ですから、もうハイパーインフレだな。

あとは、中東ですわ。王家もメルトダウンだね。いま中東では、いよいよ中東の通貨がドルのリンクを離れて大暴落するという噂で持ちきりですよね。いつまでももつのか。それから中南米ではもうデフォルトが始まっているよね。アルゼンチンは、すごいデフォルトを始めましたよね。ハイパーインフレとハイパーデフレで。だから、結果的には日本とスイスにお金が集まるから、日本とスイスが世界最大の債権国であり、お金が集まるし、次に世界の債権をどうするか考えなきゃいけませんね。前から言っているようなシナリオでしょう。そうすると、いつ最終的な避難が終わるのか。避難が終わったときに、何割復旧するのか。まぁ少なくとも来年の今ぐらいまでは、避難でしょうね。避難したり、出たり、避難したりと、出入りが激しいと。来年のもし二回目の大流行が、どんなかたちでも終わってくると、ほぼ山は越えたかなと。そのときに何割復旧しているかということだけれども、今の段階で約半分だよね。二年目に本当にすごいのが来たら、当然半分もいかないし、二年目がはっきり言って流行がほとんどなければね、まぁ良かったなで、これで済んだというのだけれども、まだそれがわからないのですよ。

天文学的損失を誰が払うのか。まずは、投資家ですね。投資家から全部を払っていただきますよと。それで、国民生活に必要なものは政府が払うから、政府がお金を出しますと。企業も内部留保を吐き出してくださいと。日本の企業もだいぶ内部留保をお持ちですよね。ちょっと献金いただいてもよろしいんじゃないですかね。どうせ大企業の解体でしょう。仕事ないでしょうから。献金いただいてもいいじゃないですか、国民のためにね。それで、グローバル経済の解体・大国の解体・大都市の解体・大企業の解体と大きすぎるところは潰れていきますわ。いまの世界を見ているとね、例えば、何千人とか何万人の解雇とかが、いきなり出てくるのですね。どういうことだと思ったらね、全社員の10%カット、15%カットという話なの。1割カット、15%カットで、何千人とか1万何千人の解雇になるわけよ、大企業ってめちゃくちゃだよね。よくまぁそんなにさ、将棋の駒みたいに人を集めて使っていたかと思いますよね。企業にとっては、1割カットで生き残りだと思って、平気で解雇するのでしょうね。でも、8千人、1万5千人がクビになったら、それみんなも生活があるのだからさ、どうにもならないじゃないですか。そういうのを見ていると、大きいところって危ないよね。

しかも、大企業に勤めていると限られたことしかやらせてもらえないでしょう。だから、全然つぶしがきかないですよ、よそへ行ったって。他の仕事ができないじゃないですか。だから、まったくの人材の墓場になるわけだ。なっているわけですよ。クビになったときに分かりますよ、人材の墓場だとね。ですから、そこも作り直し、やり直しだし、やっぱり大都市は危ないわね。大国はもう放っておいても解体だしさ、もっと人口も過密にならないように暮らすなきゃいけないわけで、東京も満員電車を無くすような都市計画に作り直さなきゃいけないわね。大改造がいりますよね。

(4)復興はコロナ・ニューディール

・アナログとデジタルの役割分担と再統合
・時代はSLOC=Small, Local, Open, Connected
・コロナ復興たまり場が必要

このあとのですね、コロナ・ニューディールの方向は、だいたい見えてきたと思いますよ。先程から申し上げていますように、まずはアナログとデジタルの役割分担と再統合ですね。学校についてもですね、オンライン授業って結構できていて、オンラインでできるものとできないものが、だいたい見えてきましたよね。これはオンラインで十分だという授業と、やっぱり行かなきゃダメだという授業とやっぱりあるのです。このあたりは、仕分けをすればいいですよ。あらゆるものがそうですよ。実際に、デジタルで済むものは済ましておけばいいと。面倒くさい管理の仕事などは、デジタルでした方が上手にできますから。だからあとは、アナログですよね。アナログの世界の方が、これからの食料需給とかね、人間性教育だとか哲学だとかリーダーシップだとか、要するに全人格的な話を超えて天と繋がる生き方、天地とつなぐ生き方みたいな話だよね。こういうのは、アナログ的世界だから、そういう意味で衣食住の変化とか価値観の変化、いろいろな商売の変化はものすごく大きいのではないでしょうか。だから、アナログとデジタルそれぞれが、これから大進化しますよね。

だからこれは、全部終わることないと思いますよ。むしろ反対で、長々と長々と引きずっちゃった近代の悪い遺産が全部整理されるから、作り直すには良いチャンスなのですよ。権力闘争で追いだそうと思えば、明治維新のときのように大変なことになるわけで、今度はだから楽にできますよね。勝手にいなくなってくれるわけですから。時代はSLOC。このSLOCという言葉はですね、我々が皆さんにお出しております絵巻を作った益田文和先生が教えてくださいました。(参考/21世紀らしい生き方への第一歩/絵巻「エコイノベーションで実現する サステナブルなライフスタイル」)益田先生がですね、「これからのキーワードは、SLOCですよ。Small, Local, Open, Connectedですよ」と教えてくださいましてね。そうか!と。小さくて、地域を基本に、オープンで、そしてつながっていると、自律してつながるというこの世界ですよね。だから、すごく明るくなると思いますよ。当面必要なものは、コロナたまり場ですよね。この復興たまり場は、今はネットでしかできないな。Zoomたまり場というかたちでね。やがて集まれるようになりますからね、そうしたらリアルでいけるのではないでしょうか。

だから、いまどうしようかという話、大きな方針は決まったけれども、細かいことは決まってないときに、最初に必要なことは、たまり場ですね。みんなでチームを作って、たまり場でどうするかを決めていくしかないのです。ですから、いま必要なことは、ネットでもいいですから、あとはリアルですね。みんなで集まって、どうするかを具体的に決めていかなければなりません。ああでもない、こうでもないと、一緒に話す仲間がなければですね、仲間がいないとできない、共同体がないとできないのがたまり場ですから。やっぱりこの避難救助の段階でも、すでにこのたまり場や仲間作りがすごく重要じゃないでしょうか。避難救助の段階で、ちゃんとたまり場を作っておかないと、その次に行動ができなくなりますからね。いまは、そういうことをやっておく時期だと思いますね。

だから、くれぐれも皆さん感染はなさいませんようにね。このあとの二回目の感染がどうなるかということが、一番恐ろしいところでありますから。そこはですね、出たとこ勝負になる可能性があります。あまり楽観はできないので、ちょっと考えて行動をしていきましょうというかたちになりますね。私からのお話はこの程度でありまして、続いてですね、ご質問を20いただいていますので、順番にご紹介しながらお話していきたいと思います。

質疑応答

収録前に、会員限定質問受付をしております。 ご質問をお寄せくださった会員の皆さま、ありがとうございました! (お寄せいただいたテキスト投稿のまま掲載しております)

質問:北半球に二波が一斉に来たとき、医療も経済も今よりも混乱することが考えられるとすれば、食糧難になりませんか?食糧の為の運送などもっと厳しくなるのですか?今のうちから二波に向けて備蓄して各々がしておくと、二波のときスーパーで買えないと言う人を減らせることにもつながりますか?

そうでしょうね。備蓄は効果あると思いますね。正直言って、どの程度広がるか分からないけれども、最悪のことを考えたら、やっぱり食料もあったほうが十分にいいと思いますよ。ただね、食料というのは、特に畑のものでも漁のものでも、実際にウイルスが来ても取りに行かなきゃならないことがあるのですよ。そのあたりが、どの程度止まるのかは、よくわからないですね。大正時代の例ですと、感染者の数は1/10なのですよ。第一波の1/10だけれども、死亡率が高かったから、感染者の数はうんと少なくなるのですね。いまの1/10になりますから。ですから、結構動ける可能性はあるのですよ。動けるのだけれども、感染しちゃったらやばいよと。だからね、いま抗体を持っているかどうかって、いよいよ気にし始めましたよね。二度目の感染があるかどうか。でも抗体を持っていても、感染する人はいるみたいなのでね、よくわからないのですが。まぁとにかく、ある程度を自分達で備蓄しておいて安心感だけはあることは間違いないでしょうね。

質問:世界の人々は、コロナに直面し、それゆえに、「生命/生存」に向き合う共通な体験を、同時にしております。「コロナをきっかけに、世界中の人々が協力して手を繋ぎ合えたり、共に大事なものの価値感が本質に向かうことで、人類は、より進化した高い意識世界に入って行く可能性もあるのでは?」と思います。如何でしょう。

それはあると思いますよ。生死を超えた世界というのは、戦争がまずそうですよね。戦争とか、大津波とか、大地震がそうで、ああいうことがあるたびに、人々は覚醒していきます。しかし、なんかちょっとすると元に戻ってしまうこともあるよね。元の木阿弥みたいになることもあるのだけれど、とりあえずそこは覚醒しますよね。ある意味の連帯感が生まれます。それから、今まで異常だったものが消えていく力にもなります。異常さが消えて、ある意味でいうとノーマルな部分がね、時代の標準がまともに戻ってくるという部分があります。それは、結構あるのではないでしょうか、今回も。でもしかし、歴史上ですね、ウイルスの疫病の流行というのは、もっと大きな革命的な力をもたらすことも珍しくないのですね。例えば、中南米にありましたアステカとか、インカの文明は天然痘で滅びちゃったと言われますよね。あるいは例えば、14世紀の中世ヨーロッパで蔓延したペストが古いキリスト教団を崩壊させたとも言われますよね。宗教改革の原動力になったとも言われますよね。日本ですと、幕末の天変地異が頻発して危惧が広がりますよね。あれも明治維新の1つ力になったと言われますよね。だからやっぱりこういう力というのは、社会を変革する大きなエネルギーだったりするのですね。今回もさまざまにそのあたりは来ていて、それに加えてウイルスが経済を止めちゃいますよね。人々を生活困窮に陥れますよね。これは強烈ですよね。感染していない人の生活まで破壊されるわけですから。それは大変なことで、多くの波紋を長期間に渡って残すのではないでしょうか。

質問:コロナの件で、3.11を思い出します。本当に大事なものって何なんだろう。すべての生命・・・。「お天道様、ありがとうございます。水さん、空気さん、地球さん、ありがとうございます。」生命と感謝・・・。人間の本質復活とは、「生命を通して光を観れる」ということでもあるのかなぁ と思いました。如何でしょう。

その通りだと思いますね。この先はだから、医学にも限界があるということを、よくみんなでわかりましたし、金融も限界があると無理だということがよくわかりましたから、お金の世界は所詮命には敵わないとよくわかりましたから、今までの近代の唯物論、物質中心の価値観は大きく変わるのではないでしょうか。物質文明の極限みたいのがマネー信仰だからね。マネーが神となることが物質文明の最高の信仰じゃないですか。あれはいよいよこれで終わるのだと思いますよね。だから、だいぶ世の中を変えていく力になると思いますよ。ですからここのところはですね、おっしゃったような方向で、天と向き合う姿に変わっていくでしょうね。

質問:金正恩の死亡説が流れましたが、今後の東アジアの展開はどのようになるのでしょうか?また日本は今後どのようになって、我々はそれにどのように対処すれば良いのでしょうか?現在一部上場企業に勤めていますが、数年後にどの程度の企業が存続し、どういうセクターの企業が有望だとお考えでしょうか?

金正恩は生きていましたよね。なにか大きな権力闘争が北朝鮮であったような感じですよね。金正恩とトランプと組んで権力闘争をやったのでしょう。東アジアから米軍撤退に向けた大きな話が進んでいるのではないでしょうか。それで、戦争屋たちがまた慌てふためいちゃって、中東からもトランプは米軍撤退を考えているから、慌てちゃってですね、また台湾海峡だとか、南シナ海だとか、バレンツ海だとか、イランだとか喚いているのだと思いますけどね。しかしもう勝負あったですから、日本は独立ですわ。日米安保終了と独立で、日本独自の力をもう一度取り戻さなければならないですよね。5年ぐらいは、本当に何か模索する中で何か行動するわけですよね。

存続するか、存続しないかはですね、リーダー次第ですね。どんな業種でも必要な業種でありますから、リーダー次第でいくらでも生き残れます。企業内ベンチャーというよりも、企業内スピンアウトだよね。企業内スピンアウトができる会社であれば、いくらでも復活するでしょう。こういうことが必要だ、これなら生き残れると、企業内でスピンアウトをしてやってみようと、新しい可能性に向けて新しいチームで突破してみようというそういう意気込みのある一部上場企業であれば、いくらでも残れるでしょう。しかし、それがないところは、そのままくたびれ果てちゃって終わりという可能性もありますよね。あとは、やっぱり人が定着していないところ。いま言ったような企業内スピンアウトというのは、人のチームがいるのですね。人のチームがしっかりできてないところは、スピンアウトできませんので、それはもう終わりですよね。だから業種はあまり関係ないと思いますよ。ですから、これからはどんなセクターというよりも、どんなリーダーの会社かですよね。まともなリーダーじゃないところは、どんな前向きの仕事がある業界でもたぶん無理ですね。人が集まらなくなりますね。優秀の人が集まらないところはね、人々が注目している業界はけっこう人財が取り合いになるのですよ。リーダーがまともではない会社は、人が集まらないから、そもそもダメなのですよ。これからは、やっぱりリーダーで選ぶべきですよ。当面そういう時代ではないでしょうか。業種よりもリーダーで選ばないと、まずいと思いますね。

質問:いきなり業務停止や失業などが世界で発生中。脆かった世界・・。「以前の世界に戻ると考える人」と「戻らない、次に進もうという人」で、この時期の過ごし方が異なると思います。分岐点タイミングと観て「次に進もう」の人にとり、先日のお話「情報発信を自分から、SNS活用」のような、何か大事な実践ポイントがあれば、お伝えくださいませ。

やっぱり必要なことは、自分の想いを整理して、それから人に伝えることですね。さっき言ったように、たまり場に持ち込まないとダメですね。たまり場に持ち込まないと何事も成功しません。会社の中でも何でもね。「これは大変だ」と、大変だという言葉をみんなで共有して、じゃあどうしようと真面目に向かい合わなきゃ絶対無理だから、そのために自分がこういう想いを持っていることを発信するのが最初一番ですね。

あとは、知って・行って・観て・会ってですよね。いまは、行って・観て・会うということが、避難所生活でできないので、知るということはできるじゃないですか。ネットで十分ですよ。ネットは、結構想いの方が先に出るから、本人に会うよりも想いを交流させるのは、結構ネットの方が手短で便利だったりするのですよね。だから、ネットを使って、皆さんでいろいろな情報交換をするのは良いのではないでしょうか。

あとは、古い本とか古いものをよく観ると良いと思いますね。歴史は大事ですよ。歴史を学ぶということは、すごく重要なことで。今後のことを考えると、歴史の中に結構いろいろなヒントが残っていますよね。歴史の中にヒントが残っているから、図書館はちょっと開くのですよね。図書館は5月には開くという話ですよね。まぁ東京はどうなのかな。だから、いろいろな古い本を見てみたら良いのではないでしょうか。例えば、さっき申し上げたスペイン風邪のこととかね、本はありますよ。どんな様子だったのとかね。面白いですよ、よく似ているところは多いですからね。だから、そんな意味でも本をちょっと勉強されても良いのではないでしょうか。まぁYouTubeでもいいですけどね。

質問: <ベトナム進出している日本製造業(中小企業)> 日本の製造業の一部は、ベトナムに自社工場を作り、製造拠点としています。コロナで世界が変わった今、彼らを待つ、この先の道は、どのようになるのでしょう? 例えば、①ベトナム進出は、繁栄のまま ②ベトナム工場は閉鎖し、日本に工場集約するようになる ③2股で行くなら共倒れ

まだ、状況は見えないですね。アジアは、何だかんだ言いながら、安値競争で来た部分が多かったでしょう。安値競争でベトナムは通貨が安かったから、安値競争で成功した部分もありましたよね。アジアに共通していることは、アメリカやヨーロッパへの輸出産業ですよね。主にアメリカに輸出して、ドル決済で回っていましたよね。でもそれが、ダメなんだよね。いまアジアを見ていて、私は次を見ている人たちがあまり見えてこないですね。中国もそうだけども、今までアメリカドル・アメリカ輸出市場それに続いて今度はドイツぐらいだね。ドイツ含めたヨーロッパで、それを見て暮らしていた連中が、アメリカもヨーロッパももう金融と製造業の市場として存在していないんだという現実を突き付けられて、いま脳震盪状態ではないかと思うのですよ。だから、この間は自分の会社の判断ですよ。自分の会社で居続けようと思えば居たらいいですし、帰ると思えば帰ることになりますから。国として、その国のリーダー、次のリーダーが出てくるのまで見えませんね。

しかし歴史的に考えますとですね、アジアはアジアなのです。アジア域内でのトレーディングはまた増えるのではないでしょうか。特にチャイニーズの連中が、アジアにはたくさんいるから、チャイニーズはヨコにつながって仕事をしますから、当面はチャイニーズのヨコのネットワークの中で、アメリカやヨーロッパはなくなってもですね、アジアの中での仕事は回帰してくると思いますよ。したがって、日本もですね、東南アジアとの関係は深いと思いますよ。だから、全部終わりということないと思いますけどね。日本も島伝いとよく言われますけれども、島伝い沿岸部にアジアとの交流は結構深いまま行くのではないかと思いますけどね。

質問: 今の状況で、「赤字の中小企業は、いつもの延長で、銀行に融資申請して、今期から来期へと乗り切ってゆく」ことが、今回も成立するのでしょうか? もはや、いつものパターンが通じず、「今回の流れは、こうなる」ということがあるのでしょうか?

廃業するところも多いということですよね。ここで借金をして、封鎖解除された後に返すあてがないと。このあと返すには、もう年が行き過ぎていると。設備が老朽化し過ぎていると。後継者もいない、マーケットもないと言ったら、廃業ですよね。だから、廃業は多いのですよ。しかし、銀行からの借金だけが残っていると。銀行の借金だけは、踏み倒すと。だから、かたちは倒産になるけれど、実質的には廃業というのも結構ありますよね。やっぱりこのあたりが、経済の新陳代謝でしょうね。とにかく、リーダーがもう無理だと思ったら無理ですから、会社って。トップが無理だと思ったら無理で、やっぱり高齢になっているとか、設備が古いとか、辛うじて今まで生きてきたというのは、もう残しようがないので、やっぱり新しい人が出てきて新しく始めるしかないですよね。引き継いでもいいけどね。そのあたりは、今回ちょうど団塊世代の皆さんたちも、そろそろ完全に引退の時代に当たっているし、企業が消えて生まれる分は相当ありますから、やっぱり結構廃業とか倒産は多いと思いますよ。

質問: 飲食店など給与、家賃等支払いが困難で固定費に対し、テイクアウトで対応してますが給付金条件売上の半額以下では申請出来ません!!借入金では返済の予定がつきません!中小企業は潰れても仕方がないのでしょうか?

どんどん政治家に言うしかないですね。さっきも言ったように、いま我々はですね避難所生活です。避難所生活のときには、国が面倒を見ることが当たり前です。どんどん政治家に言うべきです。メディアでなく、本人が怒鳴り込むと結構迫力があるのですよ。だから、地元にも自民党とか公明党の政治家がいると思うので、怒鳴り込むといいと思いますよ。一斉に怒鳴り込むと、たぶんお金を出しますよ。お金はあるのだからね。黙っていると出さないけど、押されると出しますから。どんどんと押したら良いと思います。いまは遠慮いらないから。

質問: ポストコロナについて、計画から行動に重点が移ると思われますがいかがでしょうか?失敗を恐れず。ブレーンストーミングの流儀など活用されても良いかも?

その通りですね。私は、コロナ・ニューディールと申しますけれども、これは動いてきますので、いまのうちからZoomなどでのたまり場でもいいですから、あまり最初の人数が多いと話がなかなか大変ですから、少人数でいいですから、気の合う人たちと情報交換をしていると良いと思いますね。定期的にやることをお勧めしたいと思います。

質問: 不正選挙疑惑について度々耳にします。真実はわかりませんが、疑わしい事例が多々あります。疑惑がある以上不正が限りなくできないシステム作りを考える必要があると思います。ブロックチェーンやスマホ選挙のシステムを使うことで防ぐことはできますか?

できるでしょうね。役人が一番上からね、政治家が全部改変できないようなシステムは、作れますから。企業のシステムだけでなく、自分たちでやるオープンソースでも十分できますからね。これは、結構いけるのではないでしょうか。やっぱり、スマホ選挙やブロックチェーン選挙で、だいぶ変わりますよね。スマホ選挙になったら、政党の様子もすっかり変わるでしょう。いまの古いかたちの選挙だと、はっきり言って年寄り選挙ですよね。あれでは、政治が新しくならないよね。年寄りに迎合して政治をやっているようなものだから、若い人が政治に出てくるためにもスマホ選挙が良いですよね。時代はそっちで、スマホ選挙をやるなら、ブロックチェーンを入れるしかないから、今回のコロナ・ニューディールの中で出てくるのではないでしょうか。

質問: 公務員はすべて国民全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない(日本国憲法15条2項)しかし、一部の大企業や権力者の奉仕者としか思えません。裁判も権力者に有利な判決が目立ちます。金で魂を売る人間ほど出世する、おかしな構造は今後変わるでしょうか?

一旦お引き取りですよね。腐った糠味噌は、元に戻らないところがありまして、要するにOBが腐っていますよね。OBが腐っちゃって、現役が腐っちゃって、取引業者も腐っちゃっているから。上の政治家を腐っちゃっていて、外国も腐っちゃっていて、戦争屋も腐っちゃっていますよね。みんな腐っちゃっているのですよ。ですから、これはもう取り払いしかないのですよ。直しようも助けようもないですから、このまま置いておけばいいですよ。まぁ、〇〇省・〇〇省もそのうち、第一復員省・第二復員省みたいになってくるから。行政と絡むと、ろくなことがないですから。例のアベのマスクみたいになりますからね。とにかく行政と一緒に仕事をしないこと、自分たちでやることをお薦めしたいと思いますね。だから本当の意味での公務員は、今度はコンピューターシステムですよね。ほとんどの公務員の仕事は、AIでやった方が良いのではないでしょうか。AIでやった方が、よっぽど賢いと思いますよ。事務の仕事もコンピューターがやった方が絶対に正確で、速いし安いと思いますよ。19世紀的な世界ですよね、役所の光景というのは。

質問: 新型コロナウイルス感染症緊急経済対策がようやく決まりましたが、与野党からは二次補正の必要性が指摘されており、日銀も追加緩和し国債購入上限を撤廃することになりました。社会安定化のために、思い切った支給や貸付を行い、この機会に将来への備え(法/体制整備)/産業構造転換等を行えば良いと思うのですが、どう思われますか?

その通りでありますが、とにかく自分たちでは何もできない人たちだから、何も分からないわけですよね。ぼーっとしているだけだから、何もしないことが良いことだと思っている人たちだから。しかし、選挙に負けるのは怖い人たちだから、下から激烈に突き上げると今回の10万円給付みたいにやっぱり動くのですよ。だから、「こうしなきゃだめですよ」という声を、どんどんどんどんと政府にぶつけるといいと思いますよ。とにかく国民が圧力かけて動かさないと動かないので。これから生活困窮者がどんどんですね出てくるから、お金は出させても、国内にお金はとどまっているし、人も逃げないから、ハイパーインフレにはなりそうにないから大丈夫ですよ。どんどんお金を出させて、とりあえずみんなで生き抜いて、避難所生活を生き抜いて次につなげるという風にさせたらいいと思います。国民が、現場の人がですね、「生活に困った」「仕事で困った」と本人が激烈な声で訴えると彼らには、結構効くのです。それをぜひお勧めしたいと思います。

質問: そもそも地球は水と微生物の星で、人間はそこに少しばかりお邪魔しているようなマイナーな存在です。それでも、科学(医学、社会)は病原性のウイルスや細菌と戦う姿勢を固持していますが、いくら頑張っても勝ち目はないと思えます。この先、科学思想に偏在するこういった愚かさは人類レベルの危機を招くように感じていますが如何でしょうか?

今回まさにそうですよね。大正時代のスペイン風邪の大流行があって、100年経ってもまだワクチンはないのですから。原子力はですね、原発を作ったのが原子力物理学者ですよね。しかし、あれが弾けたら原子力物理学者は直せないのですから。まぁこの20世紀から21世紀にかけてこの科学の限界と矛盾というのを国民もよく分かったのではないでしょうか。どこかで一気にね、その枠が今回外れるのではないかと思うのです。たくさんの方が亡くなりましたので、科学振興というのは消えていくのではないでしょうか。あとは、やっぱりいろいろな情報公開が進んでいるでしょう。嘘八百はバレてきていますから、あれもやっぱり情報公開の大きな力になっていると思のです。学者の世界も、医者の世界も利権が蔓延っているようで、あれじゃあもう解体しないといけませんよね。

質問: 少なくとも数千年の古より病原性のウイルスや細菌による過酷なパンデミックを幾度も経験し、その渦中あるいは終息後に、防疫の知見や方法以外に人間性や人間力が向上した事例はあるでしょうか?

人間力と言いますか、世の中が変わったわけでありますが、言ってみれば少しずつ進化しているのでしょうね。いろいろな知恵は生まれてきますが、同時にですね、やっぱりだんだんと進化をしているのだと思いますよ。ただ、それを上回る力が強買ったわけ、今までは。上回る力で押し潰す力があったから、なかなか形が見えなかっただけで、進化していったのではないでしょうか。例えば日本を見ても、村はずれに庚申さまとか建っていて、あれは疫病除けですよね。信仰というかたちにもなっていくわけですよね。それから、古くは菅原道真だね。平安時代ですね。道真の怨霊だということで、北野天満宮を奉ると天神さまを奉るわけ。天神七代といって天照大神の前の神さまだよね。元々の太古の昔の神さまを呼び出して疫病を鎮めたという話があるから、進化するものは進化しているのだろうと思いますね。

質問: 今回のコロナ騒動は、いつも動きの遅い日本政府が早い段階で中国にチャーター機を4回以上飛ばして邦人を帰国させるなど、SARS騒動の時と比べても明らかに動きが違うと睨んでおり、政府だけが知り得る何らかの秘密(ウイルス兵器の拡散?)がありそうですが、どのようにお考えでしょうか。

私が聞く限りではないですね。ウイルス流行については、アメリカが最初からよく見ていましたよ。よく見ていて、危機感を持っていましたね。今回は財界がいろいろと言ったようですよね。特に武漢は自動車工場がたくさんありますから、財界が結構騒ぎ立てたのではないでしょうか。要する、日本の役人たちは専門家の話とか言ったら、自分たちが思考停止しますからね。自分で考えないのだよね。あれが一番まずいことで、専門家に責任転嫁しちゃって。ああいうことやっていると、何も分からないと思いますけど。

質問: 金正恩脳死状態説、状況下国家の行方は?日本でも時代を見据えた未来づくりは草の根からのパワーのほかにないものでしようか?独裁者は避けたいです。

さっき申し上げた通り、北朝鮮は、金正恩が何か権力闘争をやって、大きな人事をやったみたいだよね。トランプと金正恩路線を強化する、文大統領との関係を強化する、一大人事をやったのではないでしょうか。ちょっと北朝鮮メディアの一つだって論調が変わっているところがあるのです。トランプの平和路線で何か動いているのではないでしょうか。

独裁者はないですよ。特にウイルスで見ても、たとえ独裁者がいたって、ウイルスは広まるもの。独裁者権威なんかぶっ潰してきますよ。だから、独裁の力に頼ることはダメだよね。民の本当の力を出さなければダメで、やっぱり政治は変えないとなりませんね。どんな国でありましても変えないといけませんね。中国の問題だよね。北朝鮮と韓国とアメリカは、リンクしてきたのではないでしょうか。日本も、米軍撤退ということになると、それは乗るしかないし、台湾も完全に乗っかっていますよね。だから、台湾はWHAに入ろうという話になっていて、良き方向に動いてきていると、私は思いますけどね。ただ、良き方向に動いていても枠組みの話ですから、中身は国民が草の根からやるしかないですよ。役人とか大企業なんかも何もないわけだからね、国民が草の根でやる以外に方法はないわけで、自分たちでやるしかないですね。政府がやるとですね、誰でも待っていれば何か恩恵が来るですよ。草の根からやる場合には、自分が動かない限りどこからも恩恵は来ませんから。自分が動かない限りは永遠に捨て置かれるという、むしろ怖い時代なのですよ。動ける人はいいけれど、動けない人はそれっきりとなってしまうから、むしろ皆さんが危機感を持った方が良いと思いますね。ヨコ型って、怖いといえば怖いですよ。儲ける人はいいけれど、そうでない人は、チコちゃんじゃないけれど、ぼーっと生きてんじゃねーぞって、すごい結論しか得られなくなりますからね。そのあたりがいまひとつまだ認識が甘いところが多いような気はしますけれど。

質問: 某自動車会社の2019年度決算が大赤字となり、原因をコロナ騒動に転嫁する事は目に見えていますが、第一四半期営業利益が16億円とその時点で軽く1000億円以上の利益を飛ばしていましたので経営が迷走しているのは明白です。犯罪に加担した外人役員も居座り続けていますし、この組織の行く末について客観的にどのように思われますか。

トヨタも日産も同じなのですけれども、とにかく今までのように乗用車は作り続けて稼ぐということは、難しいね。日本は小泉改革以降ね、小泉内閣以降、自動車の輸出を経済のメインにしてきましたが、それはもう終了ですよね。だからここは、企業内スピンアウトなどで全く新しいことを始めなきゃダメですね。それができなければ、このまま終わりですね。植民地が終わったときに、例えば南満洲鉄道とか台湾政党とか、時代を作った企業が一瞬で消滅したでしょう。ああいうことあるのです。それから、昭和の金融恐慌のときには、鈴木商店という商社が消滅しましたよね。商社も飛ぶときには飛ぶのですよ、大手商社でもね。各企業がどれだけのリーダーシップを発揮できるか、各企業ごとの問題だと思いますね。外からでは、どうにもなりませんですね。

質問: コロナショックドクトリンによりナチス全体主義の政策にならない為気を付ける事?目的は善なりしか、方法はいかようにも善なりしか?戦術は戦略に従っているか。家賃補助金は何故無視された?良知あるリーダーシップ持つ人々はいま何処に?

さきほどから申し上げているように、いまは避難所生活だから、みんなが統制の中にいますけれども、それは短期間ですよ。避難解除されたら、みんなカンカンに怒り出しているわけよ。全体主義の正反対、独裁の正反対ですよ。避難所生活だからみんなが我慢して言うこと聞いているだけで、出てきたらみんな大騒ぎじゃないですか。中国だって、習近平の権威など消えちゃったのではないでしょうか、はっきり言って。一人で何かいろいろと言っているようだけど。要するに、ウイルスに対して国家が敗戦したわけよ。敗戦すれば独裁者も終了ですよ。だからこれは双方向に行きますから、このあとは民主的社会主義ということに行くと思いますよ。

質問: 昨年夏にもありましたが、最近も米軍筋の情報としてUFOに関する報道がNHKでありました。情報開示の時代がようやくやって来たのだなとほくそ笑んでおりますが、9.11の話も含めどのぐらいの時期にどのような順番で情報開示され、人々にどのような影響を及ぼすとお考えでしょうか。

ケネディの暗殺がCIAの謀略だったということが、NHKこの間やっていましたね。良く言ったと思いましたね。UFOのこともトランプの人気中に出てくるのではないでしょうか。トランプは、このウイルスを決して無駄に使っていないと思いますよね。有効に使っていると思います、アメリカの変革にね。だから、既得権益を追い出すことに相当真剣になっていて、2期目もおそらくトランプでしょう。バイデンとかも言われているけれど無理だよね。だから、このトランプの大統領の間に、アメリカはすっかり変わるのではないでしょうか。隠れた問題は、全部出てくると思います。そのときには、アメリカのドルの覇権も終わって、アメリカのドルがショートするときがあるのでしょうね。そういうのが間に挟んでの出来事だと思いますが。

質問: コロナショックで経済がズタズタになると云われています。サプライチェーンが崩壊するためデフレ下のハイパーインフレが来るのでしょうか?スタグフレーションの形は今までにない姿になるのでしょうか?

これはちょっとよく分からないですね。どの程度のサプライチェーンが崩壊するかは、ちょっとこれはわかりません。ただ、日本だとハイパーインフレにはならないでしょうね。日本は、ハイパーデフレでしょうが、世界はハイパーインフレでしょうね、国内で足りないものは、どこかで作るでしょうから。マスクも国内で作って、最近では在庫がでてきましたよね。あのようになりますから、そんなに大きなところはあまり心配しなくていいかもしれません。


質問は大体以上でございます。まぁこんなことでやっておりますので、なかなか慌ただしいですが、どうぞ皆さんお元気に、くれぐれも感染なさいませんようにね、気をつけて。この先のことを考えてお過ごしいただければと思います。では、今日はこれで終わりにさせていただきます。

音声・動画は、NPO法人日本再生プログラム推進フォーラム(NSP)サイト内のアーカイブページをご覧くださいませ。

私たち認定NPO法人日本再生プログラム推進フォーラム(NSP)は、会員の皆さまからいただきました年会費・ご寄附を原資にアーカイブづくりをしています。ありがとうございます。


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