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目の前の扉はいつも1つ

教皇さん:

キキをぶっとばしたのは人魚姫のテティスでは。

合わせ技一本。市原さん,黒星がつきました。
(おかげさまで,昨今わたしのGoogle検索履歴は「聖闘士星矢」一色です)

流行りの漫画の「最新刊」を贈るっていいですね。その漫画の流行りどき・ど真ん中の時間を一緒に過ごしているからこその風習に,視界がセピア色になります。40を過ぎましたが,こんど友人にマイブームの漫画の最新刊を送りつけてみようかしら。


3月のライオンといえば,とある名人戦の対局後,挑戦者が

「もうこれ以上の手はないだろ! ってキワッキワのところまできたら 
 突然それまで見たこともない扉がバンバンでてきて 
 思わず相手と二人,顔を見合わせて笑ってしまった」

……って家族に報告するシーンがありましたね。読みながら,これってたぶん,その戦場の最前線に立っている人たちだけが経験する瞬間なんだろうなあ……と思いました。

市原さんが戦法の移り変わりを将棋盤に例えられたの,最初はちょっと意外でした。「両者が対峙して拳を交える」みたいな場面,わたしにはまったく思い浮かんでいなかったのですよ。でも,現行のメジャーを凌駕しうる次の一手が生まれるには,それぞれの最高峰が殴り合う過程が必要だよな,なるほど……と,とっても納得した次第です。

それにしても,なぜ最初に「組手」みたいなアイディアが全然もてなかったのだろう……少し考えてみましたが,たぶんわたしは「最前線」にいないんだろうな,と。

だから,強キャラたちの戦績に導かれ,周辺の状況が大きく動いたあとに「あの界隈では,この辺がブームらしい」という雰囲気に乗っかり,流行りの一端を担いつつ,それを享受する「その他 大勢」的な発想しか出てこなかったのかも……と,なんともモブらしい結論に辿りつきました。

……このくらいの「例え」なら許されるでしょうか。

上手な例え話って,受け取る側からしても実に便利で素晴らしいツールだと思うんですけど,受け取った瞬間,大きな感嘆の声に混じって,かすかに,本当にかすかに,舌打ちが聞こえる気がするのって,どうしてなんでしょうね。こんどエリックさんに会ったとき,聞いてみましょうねえ。


前回いただいたお手紙の最後に「普遍的に人に寄り添えるもの」と,ぽろっとつぶやくように書かれていましたね。寄り添う,か……とふと立ち止まったら,30年近く前,なんども繰り返し聞いたHolly Coleの “Cry (if you want to)” を思い出しました。

「こうすべきだった とか こうすればいい なんて 分析したりしないよ」

と歌うこの曲に,わたしの「寄り添う」の原点の1つがあるように思います。

よかったら聞いてみてください。

https://youtu.be/iTDR5l35uvI 

(2019.9.10 モブ眼鏡→伊達眼鏡)