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Romeo and Juliet at Gare du Nord エラータ集

Koppelのヴァイオリン・マリンバ二重奏曲

「Tarantella」や「Toccata」でおなじみのAnders Koppelの曲で、何故かほとんど誰も演奏しておらんという謎の曲。蓋を開けてみればなるほど、なんかところどころおかしなところが多い……
勇気を出して作曲者本人に突撃し、出版社に渡す前のオリジナル譜を入手。出版社が清書する際に色々と間違えてしまうのはよくあることなので、比較して出版されたバージョンにある間違えを列挙していきます。一体誰に需要があるのか不明だけど!

8小節 3拍目と4拍目:コードが2つほど抜けている

左がオリジナル、右が出版バージョン


23小節 3拍目:何故か不要なアクセントがついている


29小節 3拍目:パターンが間違っている。


58小節 1拍目:ロールのトップノートが間違っている。


65小節 2拍目:Cの音が何故かオクターブ下がっている。


68小節 1拍目:ロール線が8部音符の旗に入れ替わっている。


70小節 4拍目:Cがオクターブ上がってしまっている。


77小節 2拍目:上昇するスケールの音が間違っている。


79小節 1拍目:改行の関係でオクターブアップの線が正しい箇所まで届いていない。


85小節 2拍目:和音から音が抜けている。


86小節 1拍目:音が抜けている。


109小節 1拍目:音が間違っている。


141小節から142小節:テヌートとディミヌエンドがメロディラインから抜けている。

上が正しい方。


154小節 4拍目:和音の上が間違っている。


158小節 1拍目:♭が抜けている。


164小節 2拍目:音が低音部に降りてしまっている。


168小節 2拍目:低音からテヌートが抜けている。


173小節 1拍目:不要な♭がついてしまっている。


193小節:メロディラインからテヌートが抜けている。


195小節から196小節:パターンが違う。


200小節 4拍目:ナチュラルがシャープに変わってしまっている。


202小節:♭が抜けている。

作曲者本人にもPDFにまとめたエラータ送ったら「こんなにミスあるとは…」とショック受けていた模様。次からの版は修正されるそうな。
ヴァイオリン譜側はそこまでおかしなところは無かったようだけどやっぱりちょいちょい「あれ、これは…?」となるらしい。ただちょっと書き切る気力が無いので割愛。

次の版が出るまでに旧版使っちゃっててコンサートもう組んじゃったよ!なんていう人の為になれば。

曲そのものは12分ちょいで、派手さは無いもののロマンティックでハーモニーの移ろいが美しい曲なので皆さん是非。
自分がやった時は結構ボロボロだったので誰かもっとマシな演奏してあげてください……