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読んで、見て、聞いて

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読む、見る、聞く etc.して考えたこと。よかったものはなぜよかったのか考える。つまらなかったものは自分だったらどう作るか考える。本、映画、音楽、展覧会…
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2024. 04 見たもの読んだもの

【本】 ・悲しみよ こんにちは フランソワーズ・サガン 高校生の時に読んだ本を再読。 ・ユ…

NS
3週間前
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2024.03 見たもの読んだもの

備忘のため、読んだり見たりしたものをメモしていきます。 なるべく感想も。 3月15日記録開始…

NS
1か月前
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重ならない人とバケツ

「椿三十郎」を観ていたら、夫が「重なってないなあ」と言った。7,8人の侍たちが固まってカメ…

NS
6か月前
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“おかしなこと”をやめてみたら?

「自分の魂と向き合うのを避けるためなら、人はどれほどおかしなことでもしようとする」 とい…

NS
6か月前
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ディスポーザーに消えたフレンチトースト

先週、ロバート・オルドリッチ『特攻大作戦』という映画を見ていたら、主な俳優のうちの一人に…

NS
6か月前
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映画備忘 年末年始編

年末年始、大人だけで過ごしたので、毎日映画を観て本を読んでいた。 『ブレージング・サドル…

NS
4か月前
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アルモドバルの物語とか、ジャームッシュの自由とか(映画備忘)

8月から9月にかけての数週間、集中して映画を見た。 その中で、過去に見た映画を自分が覚えていないことがよく分かった。作品の内容ばかりか、見たという事実さえ忘却の彼方で、映画の終盤になってようやく「これ、昔見たな」と思ったりする。 そこで、最近見た作品を忘れないようにメモしておくことにする。 ※見た順番に記載。カッコ内は監督名と公開年。 ◯映画 ・たんぽぽ(伊丹十三 1985) ラーメンもいいけれど、朝食のシーンが印象的だった。おひつで湯気をたてる炊き立てのごはん。つややか

福島を訪ねる

いつもなにかに邁進している母が、今年に入ってから東北に通っている。昔からの名所旧跡だけで…

NS
7か月前
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歩いて、出会って、考える 『ラ・アルカリアへの旅』/『パーマネント・バケーション…

歩くのが好きだ。子どもの頃は飼い犬と何時間も散歩したし、大人になってからも常に歩く習慣が…

NS
8か月前
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出自は選べないことについて 『人生の親戚』/『燕は戻って来ない』

先日、大江健三郎の『人生の親戚』を読んで、気になったことが一つある。それは、主人公のまり…

NS
8か月前
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中年の危機と神秘的感覚

カート・ヴォネガット『スローターハウス5』について、もう少し。 主人公ビリー・ピルグリム…

NS
9か月前
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昔見たの、すっかり忘れてる

子供たちの夏休みが終わった。私はというと、今しばらく休暇を継続中。 平日の午前は映画を見…

NS
9か月前
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薬指に指輪をはめてみる

夫と私は、結婚指輪を持っていない。結婚した時にそういうものを用意しなかった。 日本では宗…

NS
9か月前
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気狂いにならぬような仕方で考える

大江健三郎の『人生の親戚』を読んでいる。 障害のある2人の子供を自殺によって失った女性の半生が、作家である語り手を通して綴られる。子供たちの自殺の経緯については、その女性の元夫からの手紙によって明らかになる。直接には面識のない作家宛に、元夫は長い手紙を何通も書き送る。作家は、その動機について、「気狂いにならぬような仕方で考える」ことだったのではないかと推測する。 そのくだりを読んで、私にとっての「書くこと」も、それと同じだと思った。 noteも、日記も、少し書いては放棄する