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#占う男、コロナになるの巻

せっかくコロナになったのでnoteでも書いておこう。もう長いことnote書いてないし。昔はよく長文のブログとか書いてたなぁ。それが今や全く書ける気がしない。なぜだろう。まぁそんなもんか。

2022.2.13(土)、その日も占いの注文が入っていた。しかし、起床した時、なんか変な感じがした。どこがどうとかうまく言えないけど、毎日生きてオレをやっているので、オレという生命のオペレーションに関してはオレが一番よくわかっている(はず)。昨今コロナがヤバ気なのはもちろん耳に入っている。休もう。万が一、お客さんにもしものことがあったら絶対めっちゃ後悔する。幸い、その旨連絡したら快く応じてくれ助かりました。ありがとうございました。絶対リベンジします!

その後、何はともあれベッドにイン。ぐぬぬ‥。きつい。やはり何かおかしい。だるい。頭が痛い。吐きそう‥。

気づいた時には次の日になっていました。ベッドの周りに汗でビチョビチョになった服が散乱していました。うっすらとした記憶だが、たしか深夜の暗闇の中何度か着替えたような‥。死闘だったんだね。そういえば #占う男 を始めてから風邪らしい風邪をひいたことなかった気がする。どうやら久しぶりにまともに病気になったくさいぞ。毎日InstagramストーリーにUPしてる占いもぶっちぎってしまった。楽しみにしてくれている方がいたらすいませんでした。こんなことは有史以来初めてのことである!

しかしその後は持ち前のおおらかさが炸裂し、のんきにNFLのハーフタイムショーなどを見ちゃうオレ。だってDr. Dre、Snoop Dogg、 Eminem、Mary J. Blige、Kendrick Lamarだぜ?見ないわけにはいかないっしょ!!!

https://youtu.be/gdsUKphmB3Y 

最っ高〜〜!めっちゃ感っ動〜〜!全員かっこいい〜〜!ヤバヤバの実の能力者たち〜〜!ほくほく〜〜!(ほくほく!って何?)

さて。

冷静に考えて、自分は今コロナの可能性がある。自分的には一日寝まくって案外大丈夫な気もするけど、そんなノリだけでイケるもんなんだろうか。いや、イケない。自分だけの話だったらそれでも別にいいけど、お客さんに迷惑がかかるのは絶対イヤ。よし、検査しよう。まずはそこからだ。

しかしここからがなかなか厄介であった。無料のPCR検査とかは色んなとこでやってるけど、それらは「症状がある人は来ないでください」ということなのだ。まぁ当たり前か。というわけで、狙いは病院である。コロナ相談室的なとこに電話をかけ、最寄りでPCR検査をやっている病院を教えてもらう。しかしその際も「検査を受けたい方は事前に病院に電話してくださいね」とのこと。OK。というわけで電話する。つながらない。2回目。つながらない。3回目。つながらない。この時点で嫌な予感。しょうがなく2件目の病院へ電話する。つながらない。2回目。つながらない。マジか。3回目。つながらない。おい。時間をあけ、再度チャレンジする。つながらない。おい。15時くらいになってやっとつながる。やった。機械の音声「本日ノPCR検査ノ受付ハ終了シマシタ‥」

ヤバいじゃん。どうしよう。このまま検査を受けられなければ #占う男 の活動ができない。zoomはできるけど対面は難しいよね。‥というわけで、最初にかけたコロナ相談室的なとこにもっかいかける。

「あの、教えてくれた病院、全然つながんなくて。体調はもうそんなに悪くないとは思うんですけど、自分がコロナかどうか証明できないと仕事ができないんでどうにかなりませんかね。他の病院とか。」

そう言ってちょっと遠いデカめの病院をギリな感じで教えてもらう。しかし、そこへ行っても検査をするかどうかはわからない、医者次第だと言う。マジかよ。わかったよ。いずれにしろ今はそこしか選択肢がない。ニシー、行きます。頭の中でさっき見たEminemがこう言っている。「おい‥もしお前にたった一度きりのチャンスが訪れて‥欲しいものが全て一瞬で手に入るかもしれないとして‥お前はそれを掴むのか?それともただ見過ごすのか‥?」

https://youtu.be/1xyotrIX2A4

掴みます!!!!!!

ちょっと遠いデカめの病院はマジでちょっと遠いデカめの病院であった。自分は原付があったからなんとか行けたけど、あそこ、他の人はどうやって行ってるんだろう?

閉店(閉店?)間際に行ったせいかデカめの病院に人は少ない。受付して少し待ったらすぐ診察してもらえた。お医者さんは別に元気そうなオレを見て「ふむふむ‥昨日は熱もあった‥吐き気もあった‥でも今は大丈夫そうね‥」みたいなことを言っている。ヤバい。オレは検査したいのである。「検査するかどうかは医者次第」というさっきの声が頭をよぎる。さっき問診票みたいのには「コロナかどうかわからないと仕事ができないので検査したい」とデカめの字では書いておいた。お医者さんは今その問診表を見ている。‥頼む!

「う〜ん、まぁ、じゃあ、検査しますか。」

やりぃ!‥いや、この場合やりぃ!はなんか違う気がする。でもまぁたしかにやりぃ!なのである。ありがとうございます。別室で唾液をとられる。それを看護師さんが大事そうに大事そうに持っていく。「オレの唾液をそんなに大事そうに‥」という謎の感慨を抱く。ちなみにPCR検査ではなかった。LAMP検査?ってやつらしいです。

翌日、病院から電話がくる。その時はハッキリ言って「どうせ陰性っしょ〜?オレ別に元気だしぃ〜〜?」とか思っていました。昨日お医者さんも「とりま検査しとく〜〜?」的なノリだったし。

「ニシーさん、陽性でした。」

お ま え 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

すいません、お前は言いすぎました。撤回します。しかしビックリです。完全にナメてました。オレ、コロナなんだ。マジかよ。

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と言うわけで、強制的に10連休。各所にお詫びの連絡やスケジュール調整の業務連絡。いや〜、それにしてもオレ、コロナなんだ。(←まだ全然実感がわかない)

変なテンションになってしまい、それまで全く興味なかったSilk Sonicを謎に聴き始めたり。→https://youtu.be/adLGHcj_fmA 

Silk Sonic、いいとは思っていたが個人的には「なんか別に普通じゃない?」という感じでスルーしちゃってたんですよね。でも昨日Eminemのバックでドラムを叩いてたAnderson .Paakがやたらgood vibesだったし、改めて聴いてみたらなんかその普通さがよくてね。Silk Sonic、なんかごめん。コロナにならなかったら良さに気づかなかったかもしれない。そう思うとコロナもある意味尊いね。

そんな中サマソニのメンツも発表。つかサマソニやるんだね。なんか色々賛否両論あるぽいけど、残念ながら今の自分には全然何も入ってこない。こ ち と ら コ ロ ナ な ん で !でもPost Maloneは見たいな〜

‥こんな感じで特に何の感慨もなく自宅療養期間に突入。今から10日間家から一歩も出れない。突然目の前に「どこにも行けない10連休」が現れ、何をしていいかわからない。いや、何もしないで休んでるのが正解なんですが。しかし正直なところ、初日の死闘以降はベッドに横になり続けているほど体調は悪くないのである。厳密に言えばダルさや鼻水などはあるが、辛くて辛くてしょうがないという感じではないのである。

ちなみに行政からは毎日「どんな感じ?」みたいなLINEがくる。なので毎日体温を測って「今日は36.5度だお」みたいにLINEする。すると「オッケ〜、じゃあ、なんかあったら下記に連絡してね〜」みたいなLINEがくる。既読。終了。簡単でいいね。

ただ、当初家にまともな体温計がなくてまいった。普段体温なんて測らないので体温計がそんなことになっていようとはついぞ知らなかったのである。すでに家にいた彼はとってもせっかちで、脇即ピピ〜ッであった。したがって何度やっても34、35度くらいにしかならないのである。いくらなんでも早いし低すぎる。でもそれでしか測ることができないので、しょうがない、出た数字をそのまま素直にLINEしていた。後日ちゃんと使える体温計を家族に送ってもらい、それ以降はしっかり測れて毎日ほぼ36.5度になった。きっとLINEの向こう側の人は「えっ急に36.5で安定してきてるのなんなん?この人メンドくさくなって適当にうってる?」となったことだろう。適当にうってません!

そして、暇になる。

本を読んだり、SNSをし続けるのにも限界がある。したがって人は皆やがてYouTubeでハプスブルク家をdigすることしかできなくなる。(なる?)

ハプスブルク家ーーーーーー。なんかやたら世界史に出てきたあの名門家系である。スペインとかドイツとか、とにかくあの辺のすごい家系である。詳しくは知らない。しかしyoutubeサーフィンをしていたらいつの間にかハプスブルク家サーフィンになっていたので何かしら吸引力のある家系なんだろう。以下、youtubeで見ただけの薄いハプスブルク家知識を書いていく。間違えてるかもしれない。

・「戦争するより結婚しよっ」みたいな戦略

・アゴに特徴がある一族

・低い身分の人とか他宗教の人とは結婚NGなので最終的にめっちゃ近親婚連発

・そのせいか遺伝的にどんどんアレになって健康問題多発

2日くらいハプスブルク家のことしか考えていなかったわりにこれくらいのことしか覚えていない。思わず「これだからyoutubeは‥」と言いたくなったが、もちろんyoutubeは何も悪くない。ちなみにハプスブルク家を一通り履修し終えた後はロマノフ家もdig。こちらはこちらで最後全員銃殺されてて切なすぎるのよ。しかしラスプーチンさんは面白いね。あんな謎な人が国家の中枢にいたのはかなりヤバめな出来事だよね。いい人だったぽいけど。しかもよくよく考えたらたった100年前くらいのことじゃん。最近じゃん。やはり「占い」的なものは、良くも悪くも人々を魅了してしまう‥ニシプーチンも気をつけないと!

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 さて、ここまで書いてきて、このまま約10日間を時系列で書いていくのダルすぎるっしょと気づいてしまったので、ここからは箇条書きで豪快に端折らせていただきます。メンゴ。

・鼻水が止まらない。ティッシュの消費量がエグかった。でも昔誰かに「風邪は鼻水になってきたら終盤」と聞いたことがある。ほんと?

・カニエのドキュメンタリー『jeen-yuhs: A Kanye Trilogy(邦題:jeen-yuhs カニエ・ウェスト3部作)』がNETFLIXで配信される。やばかった。つか、ラッパーとしてデビューする前(つまり、こんなに売れて巨大な存在になる前)からずっと追っていたって事実もすごい。当時から何かしら人を惹きつけるところがあったんだろうね。自分もカニエは出てきた当初から「おっ、なんかギャングスタっぽくない、他とは違う感じの奴が出てきた、サウンドもかっこいい」とか思って注目していたのを思い出した。残り2回も楽しみです。

・以前「占い」回で呼ばれ、結構評判になったthe sign podcastさんに再び声をかけてもらい、カジュアル音楽トークをしてきたやつが配信開始。期間限定らしいのでお早めに。タナソーさんも木津さんもその道のプロなのでいろんな話が聞けて楽しかったです!そしてニシーが再び呼ばれたということは‥(ごにょごにょ)

・2022.2.18の3~5時は年、月、日、時間が全て「壬寅」になる天元一気という珍しい時間でした。が!完全に寝てました。

・皆さんから大量の食べ物が送られてきました。また「検査が受けられない!」とわめいていた時から色々な人が検査に関する情報などを送ってくれてもいました。皆さん、本当にありがとうございました!!!

・後半戦になってくると、あまりにも暇すぎるので「しょうがない、確定申告でもやるか」という気分になり、領収書とかの準備を始める。しかし、毎年思うが、ほんとクッッッッッソ面倒くさい作業。国民の義務なら、こういうことはマジで小学校くらいからちゃんと教えるべき。日本は戦後サラリーマン製造工場みたいな教育システムだったから自営業とかフリーの人に対してマジで色々冷たいなと思う。でも、もう、そんな日本のままじゃ無理ゲーなの明白じゃん?変える気ないのかな。今年はもう税理士さんに相談しようと思ってます。

・確定申告の準備1日頑張ったのに全部ムダな作業だったとわかった日の夜、あまりにもショックで「オレ、初恋の人水瓶座だったんだよね‥」という謎の告白をドロップ。「それ今言う必要ある?」‥翌朝、全オレがツッコんだ

・占いを自分の仕事にしてからなんとなく読むことがなくなっていた「しいたけ占い」の週報を久しぶりに読む。ただの一占いファンの時はよく読んでいたが、いつの頃からかなぜか興味がなくなっていたのだ。なんでだろうね。

・一週間くらい経ってくると体調もマジ普通になってきたのでzoom #占う男 敢行。コロナになる前から決まっていたスケジュールだったし、zoomだから大丈夫かなと思ってやらせていただきました。久しぶりにたくさん人と喋って僕的にもなんか楽しかったです。ありがとうございました。

・死を意識したり、それなりに凹む

最後のやつに絡めてちょっとだけ真面目に書く。

自分がコロナになるとは思っていなかった。しかし、正直、心の奥底の方ではどこか「コロナを体験してみたい」という気持ちもあったと思う。もちろんたくさんの方が亡くなっているし、自分も死ぬかもしれない。僕は単純でバカなところがある。「情報を得て知った気になる」タイプが一番いけ好かないのだ。圧倒的に「体当たり体験型」なのである。これは占いでも音楽でもそう。だから自分でも自分がたまに怖くなるんだけど。

僕はコロナを一通り体験した。その中にはインターネットやテレビには決して表出されないような情報もあった。「コロナは風邪か否か?」、確かに風邪っぽくはある。でも初日の苦しみは風邪とは少し違った気がする。風邪というにはどこか人工的な痛みだった。「KAZE 2.0」というか。だから亡くなっちゃう人もいれば案外耐えられる人もいる‥当たり前の話だが、今のところそれが暫定真実であろう。

しかし個人的にはそんなことはどうでもよくて。僕が家から一歩も出れず、布団にくるまりながら暗い部屋で一人モヤモヤ考えていたこと。それは‥「今死んだら後悔する?」ということであった。

これが、正直言って、「あんましない」と思った。今、この暗い部屋で、誰にも見守られず、誰にも気づかれず死んでいく‥「別にアリだな」と思ってしまった。たぶん、そんなんだから「ちょっとコロナになってみたい」とか思ってしまうんだろう。そう、薄い希死念慮みたいなものが自分の中にあるのだ。

本当に自分がそう思ってるとわかった瞬間、なんだか自分が怖くなった。これでは「無敵の人」とほとんど変わらない。「どうでもいい」が昔から基本ポリシーなので、ほとんどのことはマジで「どうでもいい(=なんでもOK)。」したがって、何があっても割とおおらかに受け流せてしまうお得な性質なのだが、逆に言えば、それは一度バランスを崩すと「何もかもがどうでもいい」にすり変わってしまう。(そういえばコロナになるまでの一週間ほとんど寝ていなかった。)

若い頃から自分にそういう紙一重なところがあるのは知っていたが、久しぶりにその深淵を覗き込んでしまった。めっちゃ深くて暗かった。怖かった。戦慄を覚えました。

とは言え、意識的に「死にたい」と思ったことは、もちろんない。刃物とか高い所とかマジ怖いし。「毎日楽しく生きたい」と思ってる。でもそれはあくまで自分が把握できてる意識の中でのこと。自分の知らない無意識の下の方には巨大な海溝がパックリと口を広げて静かに待っている‥それがコロナという不可抗力により暴かれてしまったかのような気分なのだ。

僕には今守るものがない。離婚しているし、子供もいない。若い頃から本名や顔は公表されているから今更特に隠すものはない。そういう意味でたしかに何が起ころうが知ったこっちゃない、ある種の「無敵感」がある。だが、それは時に自分をなんだか無機質な「公共物」のように思わせてしまう。特定の誰かのものじゃない、公なもの。私がないもの。だから自分の自撮りをSNSに上げても、それが自分だとはうまく思えない時がある。電信柱のような「公共物」。そういう状態であることが良いことなのか悪いことなのかよくわからない。

全てはバランスである。今まで挙げてきた自身の特性は諸刃の剣、つまりGOOD or BAD両面あることは、ここまで生きてきて流石にもう知っている。自分で言うのもなんだが、#占う男やKYGには他にはない何とも言えぬ独特な魅力が備わっているよね。そして、そうだからこそここまでやってこれたはずで、そうであるがゆえにこういう人生になっちまってるはず。

結論。おそらく、僕は何かを変えなきゃいけない。そういうタイミングが来ている。どこがどうとかはうまく言えないけれど、自分の中ではなんとなくわかっている。コロナは僕に「このままいったらヤバいよ。お前がどうでもいいと思ってるなら別にいいけど。」みたいに何かをやんわり示唆してくれた。あの、懐しくて、暗い、大きな、深い海溝を久しぶりに見せてくれた。しかし、それをチラ見してしまった今、どうすればいい?

それはこれからの #占う男 次第である。



(12年ぶりのN太陽にT木星コンジャンクションを12日後に控えて)


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