Vol.46 マジックショー

※マジシャンは仮面をつけています

「それではこのカードに注目!選んだカードはスペードの8!」
『お〜』
「ありがとうございます。では次のマジックなのですが、お客様から1人お手伝いしてほしいのですが...では!今私と目が合ったあなた!」
『え、ぼく?』
「そう!では前にお願いします〜」
『あ、よろしくお願いします〜』

「はいこちらへ..どうぞ...?」
『..え?』
「...?」
『どうしました?』
「中村?」
『え?!すご、え、なんで?』
「あ〜中村やんね、久しぶりじゃん」
『え?会ったことありますっけ?』
「あ〜うんうん。中学ん時。え、めっちゃ久しぶりじゃん元気してた?」
『あ、うん元気は元気だけど..え、ごめんなさいどなた..?仮面ちょっと外してくれません?』
「馬鹿(笑)無理に決まってんだろ!これでやっとんねん!お客さんの前やろ。てか今何してんの?」
『なんで雑談続けんの?お客さんの前じゃないの?』
「まだアニメの絵描いてんの?」
『ちょっと恥ずかしい!お客さんの前で!誰?!』
「え、わかんない?ほんとに?」
『わかんないよ!てかマジックしなよ!お客さんポカーンとしてるよ!』
「ハムスター元気?」
『こいつめっちゃ俺の事知ってんだけど!!あととっくに死んだわ!!』
「まじか。俺んちの犬元気だよ。」
『知らねえよマジックやれよ!!』

「〜(ずっと雑談し続ける)」
『もうやめて!一回やめて!!マジックしよ!ストップ!こっちまで変な感じになってるから!!ストップ!』

「...。アベちゃん結婚したってよ』
『こいつイカれてますわ〜!!もうこういうショーじゃん!!』

「え、ホントにわかんないの?」
『ホントにわかんない!!そして怖い!!』

「しゃあないな」(中村にだけわかるように仮面を外す)

『あ、先輩!すいませんお疲れ様です!』

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