脱炭素社会実現への課題(7)

今回は、ガソリンや軽油で走る車を減らし、電動車へ切り替えるための課題についてFCVとの比較も交えて論じたい。

車の歴史の概説

車の歴史を紐解くと電動車や蒸気駆動が始まりだったが、航続距離や運転コストからガソリンや軽油に取って代わられた。米国などは2~4km/ℓといったガソリンをぶちまきながら走る車が当たり前だった。第一次石油危機で我が国は燃費の良い車を通商産業省のご指導に従って開発し続けたが米国では見向きもされなかった。風向きが変わったのはマスキー法の制定で厳しい環境基準をクリアし、且つ燃費が優れていることから米国への輸出が増大した。貿易摩擦まで引き起こし、米国民が日本車をハンマーでボコボコにする映像が流された。

脱炭素への対応

米国における脱炭素化の動きは鈍く、米国産の電動車(EV)はテスラ野茂と言っても過言ではない。と言っても同社の新車登録台数は200万台弱で終わっている。一時期、FCVでなければ、エコカー減税が受けられないと言うフェイクニュースも流布されたが、持てる国の強みで勝手気ままな振る舞いが目立ちます。

日本の立ち位置とは?

兎に角、ガソリン車の燃費改善のために①車の軽量化、②エネルギーロスの低減につき進む。①は薄くて、強度があり、加工しやすい鋼板と言う矛盾する使用を満たすハイテン鋼の製造に鉄鋼メーカーはまい進した。②は減速する時に発生するロスを電気エネルギーに変換し蓄電池に充電する。始動時の補助エネルギーとして活用するハイブリッド機能を実機化した。最初は評判が悪かったがレッドカーペット事件で一躍有名になった。ハイブリッドはガソリンを必須とする車であり、エコカー減税から外されるが、トヨタはFCV(ミライ)で乗り切ろうとするも、欧米の抵抗にあって頓挫しかけている。

真のエコカーとは?

世界の潮流は電動車(EV)に向かっている感があるが資源問題(特に蓄電池の)もこれから激化すると思う。特定の地域に偏在しているリチウム等の争奪戦がロシアのウクライナ侵攻以上の影響を引き起こすだろう。中国の一帯一路戦略も無視できない。企業も先進国の国民は勝手気ままにエネルギー(特に電力)を使って来たが、協調して使う社会構造に変貌できるのだろうか??





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