中小企業の温暖化対策の事例発表を聞いて感じたこと

昨日、愛知県環境局温暖化対策課主催の「あいち温暖化対策セミナー」受講した。実施事例の一つのトヨタ自動車の協力企業が短期間で30%以上の省電力を成し遂げた事例発表があった。まず、発表者(社長)が東京大学を卒業後、トヨタ自動車㈱で車両運動性能の開発業務を担当し、勤続21年でA鉄工に転籍した。そこで業務の効率化、エネルギー費の削減に自ら、現場に飛び込んで実現した。エネルギー費(電力費)を半年で1.5億円(総額150億円)も削減した。その手法は一時間ごとの電力使用量をグラフ化し、その変化を眺めた。ここまでは計測機器メーカーでも出来るが、夜間の休止時間でも電力の量が10~20%しか減らないことに気付き、装置が停止したら電力ブレーカーをOFFにする札賭けを社員に励行させた。電力使用量をグラフ化して社員にフードバックし、手間いらずの省電力を実感させた。ブレーカーをOFFしようとすれば、装置の不具合が生じると周囲から反対される。祖の点をどのようにクリアーしたのかが知りたい。と言うのも同じような提案を企業経営者に提案したことがあり、見事に拒否された経験があるからです。

とにかく、社員を誉めまくり、叱責をしない

講演会の中で講師は社員のアイデア、そのアイデアの成果を褒めて褒めて、社員のやる気を掻き立てたそうです。このやり方は藩政の荒廃、財政破綻していた米沢藩の立て直しを実現させた上杉鷹山公のやり方に通じるものです。セッションの中で「改善で生じたメリットを当該社員に還元するのですか?」と言う問いに、ここへの配分より企業全体へ配分していると答えられた。

DXを成功する秘訣は?

ここ数年、DXで仕事の改善を目指すと言いながら、人減らしに力点を置いた経営者が増えている。私も1980年代に人工知能(AI)を使って人減らし(要員合理化)を上席者から下命された。当時の人工知能とはエキスパートシステムのことで効果的な診断をする優秀な医師から診断手順や判断基準をヒアリングして、優秀な医師の真似事をするものでした。全く、役立たずのシステムでした。ヒアリングする私の医学知識が貧弱で、優秀な医師が持つ暗黙知をスルーパスしていたからです。データボリュームの大きい画像データを処理できる計算機がなかったのも影響した。

有償の工場見学を実施している

「百聞は一見に如かず」のことわざの通り、同社が実施し、実施し続けていることを有償で披瀝しています。社長は有償で見学してもらうにはそれ相応の準備や対応(わかりやすいパネル製作、展示)をしているので次から次へと押し寄せているそうです。




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