脱炭素社会実現への挑戦(2)

昨日、東海国立大学機構と中部経済連合会が共同開催した「第1回カーボンニュートラル共創シンポ」にオンライン参加した。

製鋼スラグを利用したメタンガス生成抑制技術

これは水を湛えた水田の中で稲わらや稲株が分解してメタンガス(GHG)を発生するのを抑制するために製鋼スラグをすき込む農法です。
鉄粉をすき込んで同様の効果を岐阜県立農業高校で実証ことになっている。
製鋼スラグには10~20%の鉄分を含んでおり、鉄粉や鉄分がメタンガス生成を抑制する機能あり。日本の田んぼは半年は湛水しており、後の半年は乾田状態なので農家の手間が増える。東南アジアは通年湛水しており、同じ方法で、2倍近い抑制が可能です。製鋼スラグの負の面もありますが、高炉の水素還元法、排ガス中のCO2を分離回収、メタネーションより脱炭素の効果が大きい。

アンモニアガス利用方法の改善

JERA碧南火力で石炭80%、アンモニア2O%混焼にてCO2排出を抑制する実証実験を2024年度に始める準備を進めている。一方、水素ガスやアンモニアガスを工業炉で使う実験を工業炉メーカーやガスバーナーメーカーが始めている。水素ガスは燃焼速度が速くて、逆火事故が心配です。一方、アンモニアガスは燃焼速度が遅くて、発生した熱のロスが増えるし、窒素酸化物も増える傾向にある。そこで水素ガスとアンモニアガスを混合して燃焼速度問題を軽減する研究も進んでいる。水素ガスと窒素ガスをハーバー・ボッシュ法でアンモニアを合成するのでグリーン水素の調達がキーになる。


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