シビアアクシデントの脅威

東海市中央図書館の除籍本で1年前に入手し、今日再読しました。
この本の副題は『科学的脱原発のすすめ』です。株式会社東洋書店で初版発行日は2012年12月1日で市民が購入リクエストした図書だと思います。

火力と原子力の違いは

火力は燃料を遮断すれば直ちに熱が減少し、2,3日で常温に戻り安定する。一方、原子力はウラン燃料が崩壊熱を出し続けて、100日以上冷却をしないと燃料棒が溶融してしまう。冷却不足になるとウランペレットを収めているジルコニウム製の被覆管が冷却水と反応して水素ガスを発生する。この水素ガスが炉外に流出すると、福島第一原発のように水素爆発をしてしまう。余談ですがオンサイト型水素ステーションで注意していることは水素爆発の防止です。

原子力保安院の班目委員長は菅元総理から

東京電力の情報不足に業を煮やした菅元総理がヘリで福一に乗り込む前に班目氏に「水素爆発では?」と質問した時、班目氏ははっきりと反論できなかった。原子力技術の総元締めの班目氏何故、長時間冷却しなければ、どの様なアクシデントが起きるか分かっていなかったようです。

過疎地に原発を立地させたのか??

この点について言及したのは初代のAEC委員長だったリリエンソール氏です。原発の徹底した大型化・コンパクト化によるコストダウンのスピードアップは原子炉の安全性確認を蔑ろにしていた。原子力技術の開発で通商産業省と角を突き合わせていた東京電力の傲慢が正しい技術情報を把握できず机上の空論にふけってしまった。


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