中部圏の水素社会実現にむけて

今朝の中日新聞の表記の見出しで中部水素利用協議会の寺師茂樹会長(トヨタ自動車)が寄稿している。私は名古屋市緑区の神の倉水素ステーションで4年間、水素事業の第一線で働き、岐阜県恵那市の水素ステーションで1年間働きました。神の倉ではガソリンスタンドの敷地内においてLPGから水素ガスを製造したので燃焼・爆発と言う危険と隣り合わせの仕事を経験した。神の倉、恵那に共通するのは水素ガスを圧縮機で82MPaまで圧縮し、蓄圧器(ガスボンベ)に詰め込み、超高圧のガスをFCVのタンクに充填(移送)することです。超高圧のガスを充てんするには直前に―35℃まで冷却する必要があり、充填ホースからガスが噴出する危険と隣り合わせでした。その危険回避のために充填前のホースの耐圧試験が欠かせなかった。これまで充填中の事故が起きていないのは奇跡と言うしかありませんね。
水素と言えば飛行船「ツエッぺリン」の爆発事故が有名ですが厳し過ぎる安全基準に守られているが、過剰すぎる。

後つけのメリット??

寺師会長が「ガソリン車、EVに比べたメリットとして、FCスタックに清浄な空気を供給するために超高性能な空気清浄機を備えているので、環境対策効果がある」と言っているが後つけの感ありです。
その前にガソリン車の排気ガスの清浄化に力を注ぐべきではないか??

水素の価格の低減策はあるのか??

先日、ゼロカーボン推進協議会のセミナーを受講しました。講師は愛知工業大学の教授で抗議の中で1,000円/㎏と言っていたので「プライスは1000円で、コストは数千円をくだらない」と注文をつけました。ENEOSの部長が記者から「水素の価格は?」と質問されて、苦し紛れに答えたのが、「プライス、コスト」問答です。当時、神の倉にいて入手できる原価計算に資するデータを使って計算したら、数千円になりました。
トヨタ自動車が清水の舞台から飛び降りる覚悟で約720万円でミライを発売したが売行きはさっぱりでしたね。

知多市のコンビナート内に液体水素受入れ基地をと言う構想は??

同コンビナートにはIHIの造船所があったがその跡地に液体水素受入れ基地を建設して、近隣企業へ供給する構想があり、中部圏水素利用協議会も一枚かんでいたと記憶しています。造船所のドックは水素運搬船を着岸させるのにもってこいだと思いますが、名古屋港の運営と緩衝する懸念もあるにはあるが。水素ステーションの二の舞にならないように。




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