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コンテンポラリと真夏のダンス

 ある晴れた日という書き出しは(個人の)書き癖で、ぼくはよく書き出しをその様に書き出す。優れた文学家が一行目から読者を惹きつけるなら、ぼくなど川沿いに転がった石の様な者で、キラキラ光る水面に乱反射した宝石の輝度が一流の文学家なら、ぼくなど(やはり)川底に沈んだ苔の生えた黝ずんだ石の様な者だ。
 
「あなたは何者かは分からない。ぼくを呼んでくれたのですか」
  Puku...
「川底に泳いでいるなら魚ですか。それなら鰓呼吸ができますね」

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