献血の違和感

前書き・お願い】
おそらく多くの人たちがそんなことは分かっている!ということを書いています。
文章を書くのは好きなんですが、評価を受けたことがないのです。練習のつもりですが真面目に書いています。
推敲、校正すべき点や事実と反する点、読みやすさ、つまらなさ等々、ツッコミをいただけると僕が喜びます。

日本における献血制度は、国民の『善意』から成り立っています。
勇気を出して『善意』を差し出してみたにも関わらず、様々な理由から善意が叶わないことで、悲しい気持ちになったり、違和感を覚えたり、時には怒っているような人も献血の現場で見掛けたことがあります。

献血をしていた頃、献血をやめた現在

僕が大学に入った頃に、献血バスが大学に来ていたので友人達と参加したのが、初めての献血だったと思います。
細身の友人がグッタリしていたり、明らかに具合が悪そうにしている横で、僕はといえば400mlも血を抜かれてフワフワした感覚に酔っていました。それ以来、新宿ルームに隔週で通って血小板成分献血を年間12回ずつ受けていました。
成分献血はただ血を抜くのではなく、血液の抗凝固剤(クエン酸)を混ぜてから血液から血小板ないしは血漿を分離、抽出して、その他は元の体に返されます。クエン酸反応という手指、唇のしびれと少し温度の下がった戻りの血液の冷たさに面白さを感じながら、一時間ほど横になり、血を出して戻してを繰り返されます。

善意で行われている献血という制度により、金銭、金券などは貰えませんが、ジュースやお菓子は飲み放題です。都心の結構いい立地のため、待ち合わせまでの時間までをルームでのんびり過ごしたり、その日の遊ぶ計画を考えたりしていました。ルームによっては独自に近隣のミスドと提携してみたり、ハーゲンダッツを置いてみたりなど、結構嬉しいお菓子があったりもして、色んなルームを巡るなんてこともしました。
そんなことを数年間は続けていましたが、現在は献血NGの服薬を継続しているため、すっかり献血からは縁遠くなってしまいました。


献血に行かない人たち

献血に行かないひとの理由は様々だと思います。
明確な理由はないけど、行く必要なんてないと考える人もいます。当然です。献血は国民の善意から成っています。

・注射針が嫌い
仕方がないと思います。嫌なものは嫌でいいと思います。注射/採血の得意な看護師だと痛覚神経を読めるのか何なのか、不思議と痛みのない場合もありますが、平気な人だって痛いのは変わりないです。
技術進歩で痛みがない超極細針が開発されたりはしています。しかし献血の現場でそんなものの出番はありません。まず、普通の針で検査用の血を抜かれて、感染症のチェックと血液成分のチェックをします(ヘモグロビン量(+血小板量)が基準を越えているか、白血球が多い→風邪かもしれないから中止 など)。痛いです。
血液に問題がなければ赤血球を壊さないために献血用のぶっとい針を刺されます。何度やっても、慣れてても痛いです。


・面倒くさい、時間がない
東京の献血ルームを例に紹介します。
東京都都内のターミナル9駅、15のルームがあります。池袋、秋葉原には2つずつ、利用者世界一の新宿駅にはなんと5ルームが集中しています。以前の献血ルームは予約(成分献血のみ)すら取りづらかったり、気軽に立ち寄ってみても検査と献血を開始するまでに小一時間待たされたり、待ち人数の多さで受付終了時刻より前に打ち切りになっていたりといった事態も起きていたので、これで改善されていれば良いのですが…。
多くのルームの受付終了時間が全血献血で18:00前後、一番遅い新宿西口で18:45、成分献血は17:00終了で固定されています。これは得られた献血の利用期限の問題、献血ルームの入るビルのテナント契約、医師、看護師の確保の問題などが理由として考えられますが、せっかく大きな駅にあるのに学校帰り、仕事帰りでは到底間に合わない人も多そうです。


・前に行ったけど断られた
これは仕方がありません。献血協力者と輸血を受ける人の健康が最優先です。社会貢献は募金などの違う形でも出来ます。元気の有り余っている人だけが行くところです。


・ルーム職員が偉そうでムカついたから二度と行かない
大いに反省してもらいたいですね。そういう人間なのか、何かがあってイライラを隠せなかったか、そういう人が現れてしまうのは仕方のないこととはいえ、悲しいです。そういうことは相手の立場に関わらず、いくらでもあります。勿論、気持ちのいいものではありませんが。献血は所属先や職業とは関係なく、個人の自由意思、善意で行われるものとはいえ、献血ルームのスタッフや赤十字社職員は積極的に献血してるのか、なんて疑問も理解できます。…仕方のないことです。


・自分が輸血する必要が生じたときに優先権がない
以前はあったようです。売血制度とともになくなりました。平時であれば輸血が足りないなんてことは起きません。大災害のとき?輸血の心配より、安全確保に努めましょう。


・ただでさえめちゃくちゃ財産蓄えてる老人どもにどうして貧乏薄給の俺が無償で血をくれてやる必要があるのか
同感です。日本の社会構造の問題で、こういう社会に生まれ育ってきた全ての日本人の責任です。政治参加しましょう。

・200ml全血献血させてもらえなかった
献血の種類として、200ml全血献血があります。
200mlを希望するとルームの赤十字スタッフさんの変な顔が見ることになってしまう場合がありました。検査結果を確認したところ、200mlの要件だけ満たしている旨の案内をしつつも「今回はやめておきましょう」と話していた様子を見た記憶があります。全血200mlは需要が少なく、一日の定数上限に達した場合受付を止める場合もあるそうです。200mlを使うことで、同じ量を確保するのにより多くの人から血液を集めることになり、それが必然的に検査をすり抜けた感染症発症の確率を上げる事になってしまいます。

高校生、16歳から出来る、一番最初の献血は200ml全血献血からで、それをPRしているのを見たこともありますが、それほど求められていないために、お断りされてしまう可能性も高くなるので、あまり上手いアピールではないと感じずにはいられません。


違和感を覚えつつも僕は献血をおすすめします

長々と書きましたが、僕はお菓子とかジュースが食べられるから趣味としてやっていました。(塩見周子ちゃんと同じ理由です)

駅前の割といい立地で時間を潰したりしつつ、持て余した健康を供出して社会貢献しつつ、お菓子とかジュースをムシャムシャしていました。悪くない気分でした。いつでも献血OKの体を維持することで、いつでも健康120%の自分でいられます。そんな自分の健康チェックを、タダで血液検査を受けることで出来て、血液成分の数値を眺めて確認出来ます。

健康バンザイ、バンザイ健康。異性・同性との無闇な接触もない綺麗な体と血を捧げて自己満足しましょう。献血は出来なくなってからその大切さに感謝し、貢献できないことに悲しむものらしいですよ。

今度の休みは約束の前に、ちょっとルームに寄ってみませんか。

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