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バヌアツ視察出張記②〜Day3・JICAバヌアツ支所訪問〜

2日目の朝は6時に起きて同行している中日新聞記者の塚田さんと朝散歩兼ねて朝食へ。

(ダウンタウン内にあるホテルのすぐ近くにカフェがありました)

その後全員で、歩いてJICAバヌアツ支所へ訪問し、所長や調整員の方々から事業説明とバヌアツの歴史や隊員の心構えなどをお聞きしました。  

これが非常に興味深いもので勉強になりました。  

所長は同職で中央アジアと大洋州を行き来されて長いそうですが、大洋州での協力隊事業は簡単ではないと仰ってました。まず街中のリゾート地と田舎の格差、部族民族の問題など、様々な背景があるようです。
それからJICAとバヌアツとの関わりについてや政治、宗教、地理、歴史など幅広く教授いただきました。      

裏話ではないですが、国の収入は観光かと思いきや、その3〜4割は名誉市民権の販売(いわゆるパスポート販売)とのことで、およそ1800万円支払えば名誉市民となり居住権や労働権はないもののEU諸国へ自由に出入りできることから某大陸国の富裕層が買い漁ってるそうです。
また、この国には所得税法人税がないかなとも知りました。  

そのあとお二人のJICA調査員の方からバヌアツの基礎情報についてや、JICAの活動について教えていただきました。  

バヌアツ共和国は1980年に英仏共同統治から独立した国で、国土は1.2万㎢(新潟県と同じくらい)、人口27.6万人、首都のポートビラにはおよそ5万人が住んでいます。
経済成長率は約3%と低く、特に2015年にこの島を襲ったサイクロンによって大打撃を受け、後発開発途上国からの脱却が遅れているとのことです。    

日本は独立翌年の1981年から経済協力をJICAとしては1988年から協力隊事業を実施しており、これまで累計390人の隊員が活動し、現在は33名の隊員がバヌアツ各地で教育、環境、保健医療など様々な分野で活動しています。      

国連が設定するSDGsに倣って、バヌアツ独自でSociety、Enviroment、Economyの3分野で国家持続的開発目標を設定しています。これに沿った4分野(①経済成長基盤の強化、②社会サービスの向上(保険・教育)、③環境保全、④気候変動対策)で協力を実施しているとのことです。      

これまでの主な日本の技術協力としては人材育成、能力向上、組織力強化を目的としたソフト支援を実施し、無償資金協力としてバヌアツ国際空港ターミナルを30年前に建設、他にも水力発電所や中央病院、橋梁などインフラ整備の支援を実施しています。  

JICAの正式名称はJapan International Cooperation Agency、日本国際協力機構です。
私たちが普段知ることのないところで国家戦略のひとつとして、日本人の皆さんが現地で苦労しながら活動されていることをより深く理解できました。    

その後、隊員の配属されているバヌアツ障害者協会(VSPD)と港湾局を訪問し、視察を行いましたが、長くなったのでまた次回。  

最後までお読みいただきありがとうございました。  

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